2022.3.10 予算等特別委員会(5日目)~民生費

 3月10日 9:30より、藤沢市議会予算等特別委員会(5日目)が開催され、引き続き、令和4年度予算の審査がされました。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、一部オンライン(ズーム)での運営となっています。私は副議長の立場で委員会室で出席しました。内容の抜粋は次の通りです。

次に示すものは、令和4年度予算の概況(歳出) ※金額は、左側が令和4年度、中側が令和3年度予算 、右側が令和2年度予算

【民生費】

64. 民生委員活動費 6,892万2千円/6,713万1千円/6,652万4千円

松長委員

 民生委員サポーターは前任者とのことだが、過度な負担にならないか?⇒退任される方にフォローをお願いするもので、これまでの経験や知識を新任の民生委員が教えてもらうもの。過度な負担にならないように、ニーズがマッチングできた場合のみとしている。

塚本委員

 民生委員の関わる事業件数が地区により偏りある。現況調査以外の事業を整理していくべきだが?⇒地区社協との関りは重要。地区の事情もあるが、軽減できるように協力を求めていく。出席要請のある会議や講演会などについては、民生委員でなければならないのかを整理して負担を軽減していく。

清水委員

 地区2人で1人分としていく考えは?⇒定数は県条例で定められているので難しい。地区によっては協力体制が出来ているところもある。

65. 社会福祉協議会関係費 1億56万4千円/1億390万2千円/1億6万3千円

66. 生きがい福祉センター業務委託費 3,352万8千円/3,805万8千円/3,765万円

67. シルバー人材センター事業会計助成金 4,731万5千円/4,820万5千円/4,811万7千円

山内委員

 令和4年度の配分金の設定は?⇒一般作業は最低賃金を踏まえて設定、ふすま、洋裁、和裁など、区分・職種に応じて定めている。

 配分金を引き上げるべきだか?⇒昨年最賃が1,040円に引き上げられたので、令和4年4月から1,040円に引き上げていく。

68. 地域福祉プラザ運営事業費 9,736万6千円/9,456万5千円/9,129万5千円

69. 愛の輪福祉基金積立金 2,016万8千円/1,516万3千円/1,526万4千円

杉原委員

 令和2年度末で5億円の残高がある。生活困窮者へ基金活用の考えは?⇒バックアップふじさわの中で対応していく。

70. 愛の輪福祉基金事業費 1,013万7千円/1,013万7千円/1,225万8千円

71. 介護人材育成支援事業費 812万1千円/852万9千円(拡充事業)/1,431万7千円

松長委員

 入門的研修の周知と就労につながった成果の把握は?⇒ホームページ、広報ふじさわ、かながわ福祉人材センター、新聞などで周知していく。成果はアンケートや情報メールなど手法を検討していく。

杉原委員

 先進的介護実証事業における、具体的なICT機器とは?⇒コンサルティング事業者と導入施設で決めていく。

72. 成年後見制度等推進事業費 4,242万7千円/3,891万7千円/3,815万円

松長委員

 後見人選定までの間の緊急的な金銭管理は、どこまでできるのか?⇒選定まで通常6か月かかるので、その間の金銭管理をするもので、家賃、介護にかかる経費、日常生活の見守り、生活費などの管理を担う。

塚本委員

 地域連携ネットワークをどう構築していくのか?⇒第三者の後見人が付いた場合、金銭管理が重視され、生活支援まで至らないので、市、社協で事例を検証しながらマッチング機能を今後進めていきたい。後見人がすべてを担うのではなく、ネットワークの中に入ってもらうという考えで進めていく。

73. 生活困窮者自立支援事業費 6,428万1千円/6,444万円/4,490万1千円

74. 包括的支援体制推進事業費 9,714万円/9,675万5千円/9,486万6千円(拡充事業)

75. 藤沢型地域包括ケアシステム推進事業費 108万7千円/100万2千円/211万5千円

柳田委員

 ヤングケアラー支援は、福祉部が中心に取組むべきだが?⇒1つの部署がすべてを担うのではなく、学校で把握し、福祉部との連携など、複合的な支援ができるよう体制を構築していきたい。

 ケアラー支援の考え方について、介護される方の支援が中心で、家族介護力の維持は二の次になっている。家族介護者も支援先の主体とすべきだが?⇒ケアラーが、自分がケアラーと認識することが重要。市としては、藤沢型地域包括の分科会で支援できる体制、連携づくりをしていく。

 具体的にどうしていくのか?⇒具体的な事業まで至っていない。

塚本委員

 福祉の相談体制について、SNSを利用した相談窓口の考えは?⇒引きこもりやケアラーなど課題が表に出にくく、窓口に来ることが難しいので、SNSを活用していく。ホームページ上に相談できるフォームをつくっていく。

 SNSというと、スマホでラインなど気軽に相談できるイメージだが?⇒各課との連携協力も必要となる。ホームページでの活用を始めながら課題を整理していく。

 人工呼吸や胃ろうをして、長く病院にいることについて、尊厳死の取組も必要なのでは?⇒人生会議を行っている。終活をテーマとして人生を見つめ直す、自分で意思決定できない場合の最後をどうするか、終活ノートの取組などをしている。

76. 地域の縁側等地域づくり活動支援事業費 2,845万7千円/2,555万5千円/2,759万5千円

77. 窓口業務等協働事業推進費 2億9,588万8千円/2億9,588万8千円/2億4,715万9千円

78. 障がい者福祉手当 4億2,323万8千円/4億1,409万1千円/4億539万7千円

79. 心身障がい者介護手当 2,072万7千円/2,095万1千円/2,104万9千円

80. 学園等運営委託費 1億8,385万円/1億8,050万円/1億7,900万円

81. 障がい者等医療助成費 18億7,916万9千円/18億754万3千円/19億4,104万2千円

82. 障がい者等歯科診療事業運営費 1億4,754万9千円/1億4,858万9千円/1億4,848万9千円

83. 障がい者等福祉タクシー助成事業費 1億3,269万2千円/1億3,051万5千円/1億3,645万円

塚本委員

 利用者からガソリン代の補助などの要望ある。柔軟に見直していくべきだが?⇒使用者の本人確認ができない課題ある。利用者の声を聞いて、より使いやすいように検討していく。

84. 障がい者就労支援事業費 1,746万2千円/1,746万2千円/1,746万2千円

85. 心のバリアフリー推進事業費 229万円/107万3千円/326万2千円

西委員

 心のバリアフリーハンドブック電子版の作成について、既にあるものと内容、デザインもほとんど同じなので、コストを縮減すべきだが?⇒既存のデータを活用してコスト縮減に努めていく。

86. 介護給付費等事業費 74億9,981万1千円/68億3,603万8千円/65億9,193万9千円

杉原委員

 ショートステイでの医療的ケアの受入施設は足りているのか?⇒3市1町で医療的ケアを対象にあんしんネット事業と短期入所と組み合わせて対応ができている。

87. 障がい児通所給付費等事業費 23億3,504万8千円/22億2,229万6千円/20億6,677万2千円

88. 地域生活支援事業費 4億4,554万8千円/4億2,495万1千円/5億6,541万3千円(拡充事業)

杉原委員

 訪問入浴サービスについて、12歳以上が対象だが、12歳未満でも入浴が困難な場合あると思うが?⇒今後、当事者のニーズ調査、事業者の対応の可否、他市の状況を踏まえて、検討していく。

89. 障がい者相談支援事業費 1億1,364万1千円/1億1,237万9千円/—

90. 老人措置事業費 3億1,663万6千円/2億9,109万5千円/2億6,340万8千円

91. 老人クラブ助成費 825万3千円/881万9千円/904万7千円

甘粕委員

 高齢者スポーツ大会の概要は?⇒老人クラブ連合会が、春にグランドゴルフ大会、秋にグランドゴルフ大会とゲートボール大会を実施している。

 ねんりんピックとの連携、相乗効果が必要だが?⇒老人クラブ活動において、ねんりんピックのPRをしている。

92. 敬老事業費 1,580万1千円/1,527万5千円/1,442万3千円 

塚本委員

 敬老会について、地区にお任せではなく。小学校区での開催など、市がコーディネートしていくべきだが?⇒来年度に向けて地区社協会長との話し合いの場で、市の考えを伝えながら対応していきたい。

93. いきいきシニアセンター施設整備費 1,066万円/774万3千円/5,566万6千円

甘粕委員

 こぶし荘の空調設備のレンタル期間は?⇒6/1~10/31の予定。

94. 湘南すまいるバス運行事業費 4,178万4千円/4,097万1千円/4,062万8千円

95. 要援護高齢者福祉タクシー助成事業費 107万5千円/107万5千円/124万8千円

甘粕委員

 対象者数の根拠は?⇒65歳以上の高齢者の寝たきり台帳の方が対象で、約50人の内、半数利用を
見込んでいる。

96. 寝具乾燥消毒事業費 244万9千円/192万4千円/181万円

甘粕委員

 一部負担を求めるべきだが?⇒行革2020の中で、令和2年度に回数の見直しをした。今後は他市の状況を把握していく。

97. 紙おむつ支給事業費 3,380万4千円/3,370万6千円/3,274万4千円

98. 緊急通報システム事業費 1,810万1千円/2,255万9千円/7,666万1千円

西委員

 昨年12月に問題があったと聞いたが、改善されたか?⇒具合が悪かったため、うまく話せずに、聞き取りに齟齬があった。緊急ボタンを押した場合、救急車が必要か聞き、反応がなかった場合は救急車を呼ぶことに変更した。

99.【新規】高齢者はり・きゅう。マッサージ利用助成事業費 1億7,315万9千円/—/—

山内委員

 フレイルチェックの実施と効果の把握の考えは?⇒15項目のフレイルチェック票を利用者が記入し、施術者からアドバイスする。藤沢市鍼灸マッサージ師会がデー収集・分析し、フレイル状態の把握した上で、今後の介護予防事業に活用していく。

西委員

 フレイルチェックについて、鍼灸マッサージ師会がデータ収集するのは良いが、分析は市がすべきと思うが?⇒委託の中で、集計・分析あるが、今後の施策の展開に向けて、市も一緒になって進めていきたい。

100. いきいきシニアライフ応援事業費 155万1千円/151万9千円/178万1千円

101. 敬老祝金事業費 1,240万7千円/1,127万3千円/1,203万8千円

甘粕委員

 市長の訪問割合は?⇒令和4年2月末で、100歳91人のうち、希望のあった20人に訪問した。

102. 老人福祉施設建設助成費 2,000万円/0円/1億8,431万5千円

103. 地域密着型サービス整備事業費 1,008万円/0円/4,870万2千円

104. 児童扶養手当費 12億2,284万円/13億357万9千円/12億3,076万円

105. 小児医療助成費 18億7,153万2千円/15億6,013万4千円/18億1,980万3千円

106. 母子家庭等自立支援給付金事業費 5,261万4千円/2,665万9千円/3,094万7千円

107. ひとり親家庭等医療助成費 2億1,100万8千円/1億9,590万6千円/2億993万1千円

108. 養育者支援金事業費 484万3千円/212万6千円/372万7千円

清水委員

 明石市では、養育費の立替をして、支払義務者に請求している。本市の考えは?⇒保障サービスは、日弁連から注意喚起の文書が出されているので、補助は難しい。

109.【新規】養育費確保支援事業費 320万2千円/—/—

110. 法人立保育所運営費等助成事業費 28億4,075万6千円(拡充事業)/25億8,768万1千円(拡充事業)/23億3,899万2千円(拡充事業)

杉原委員

 病児保育施設について、令和4年度の計画は?⇒南地区、北地区に整備されている。令和4年度の整備予定はないが、今後、実施方法を検討していく。

111. 藤沢型認定保育施設保育料助成費 955万8千円/1,106万1千円/1,122万円

112. 藤沢型認定保育施設補助事業費 5,902万3千円/6,747万7千円/6,758万1千円

113.【新規】医療的ケア児保育事業費 1,184万円/—/—

松長委員

 多くの受入れや人材確保の取組みの考えは?⇒人数は3人としている。未就学児童の人数は保健所で20数人と聞いている。医療的ケアが必要な児童について保護者の意向調査をしていく。また、施設側の理解とバランスを取りながら進めていく。

塚本委員

 これまで課題とされてきた、看護師の常時配置、保育士の必要知識の習得、医療機関との連携をどう解消したのか?⇒看護師の常時配置は訪問看護ステーションの活用、必要な知識の習得は研修や加配で対応、医療機関との連携は訪問看護ステーションと相談して来てもらうことや医師会にも相談している。

 基幹保育園として藤が岡保育園で実施していくべきだが?⇒基幹園を中心に公立としての取組をする中で、民間にも理解をいただきながら受け皿づくりに取組んでいく。

114. 幼児教育振興助成費 9,685万4千円/1億2,823万円/1億4,053万5千円

山内委員

 幼児教育施設利用者への補助について、令和6年度が期限となっているが、継続すべきだが?⇒保育料補助は、無償化が始まる時に5年間という時限的措置をして、国にも要望した。令和3年度から国の方で新たな支援事業が始まったので、国の制度への移行を考えている。引き続き、適切な情報提供など支援していく。

115. 幼稚園等預かり保育推進事業費 5,517万3千円/4,056万8千円/3,743万円

116. 幼稚園人材確保支援事業費 998万円(拡充事業)/352万円/—

117. 少年の森整備事業費 5,231万2千円(拡充事業)/692万円/386万4千円

松長委員

 サウンディング調査には、どのような事業者が参加したのか?⇒類似施設を整備している事業者、公園、キャンプ場の管理者など。

 現在は青少年施設だが、市としてどのような施設としていきたいのか?⇒北部地域の活性化につながる施設としていきたい。来年度、検討委員会の中で方向性を示していきたい。

清水委員

 夜間型テーマパークや泊まれる公園を提案してきたが?⇒サウンディング調査の中では、気軽に日帰りで楽しめる施設の意見あり、グランピングなどを含めて検討していく。

塚本委員

 民間事業者に今後の管理運営を委ねるのか?⇒今後の検討。

 健康の森からのフットパス整備ある。青少年の他幅広く一般の利用を進めるべきだが?⇒北部振興の意味で少年の森をシンボルとしていきたい。今後は、青少年だけでなく、家族単位で親しめるような場として方向性を見出していきたい。

118. (公財)藤沢市みらい創造財団青少年事業関係費 3億6,769万1千円/3億6,227万2千円/3億3,063万3千円

塚本委員

 地域子どもの家について、計画的な修繕計画が必要だが?⇒年数、材質など施設の状況に応じた計画が必要と考えるので、今後、その視点で取組んでいく。

119. 放課後児童健全育成事業費 9億8,835万5千円/8億5,157万8千円/8億1,593万3千円

120. 放課後児童クラブ整備事業費 8,061万4千円/968万2千円/861万8千円

山内委員

 村岡小学校区と大道小学校区に整備する児童クラブの定員は?⇒両クラブとも60人。

 今後のスケジュールは?⇒5月末に事業者を選定した後、9月議会に補正予算を上程し、11月に入所申し込み、来年4月に開所する予定。

121. 児童虐待防止対策関係費 233万9千円/210万7千円/203万1千円

122. 子ども発達相談関係費 336万円/336万9千円/334万円

123. 子どもの生活支援事業費 1,038万8千円/827万6千円/827万6千円

清水委員

 虐待を受けた大学生が避難し、生活保護を受けられなくて退学したケースある。対策が必要だが?⇒国・県と連携していく必要あると認識している。

124. 生活保護扶助費 99億9,845万9千円/99億5,876万円/93億1,189万3千円

125. 災害見舞金関係費 250万円/250万円/250万円

※予算の概況に掲載のない事業に対する質疑

塚本委員

 高齢者の見守りについて、QRコード付きシールを無料に配布している自治体ある。良い取組みだと思うが?⇒実施している自治体の状況を把握した上で検討していく。

山内委員

 補聴器購入助成をしていくべきだが?⇒来年度、高齢者福祉計画のためのアンケートの中で、耳の聞こえづらさがコミュニケーションに影響するかを聞いていく。補聴器以外にもコミュニケーションツールがあるので整理をしていく。

 待機児童について、入所保留児童の状況は?⇒概ね400人程度。

 市として、どう捉えているか?⇒入所保留児童は、申し込みをしたものの、育休継続や限られた保育所を希望しているなど、すぐに保育を必要としていない場合もあることから、目標とするものではないと考えている。

柳田委員

 議会でもカフェトークで子どもたちと議論したが、発達段階でしっかりとした意見を持っている。子どもに関する政策提案の際に子どもの意見を反映させる必要ある。例えば、地域子どもの家を学校の余裕教室にという話もあるが、子どもが求めているのはサードプレイスだと思う。子どもが求める施設が必要であり、子どもの意見を反映させる必要があると思うが?⇒今後、研究していく。

※まだ、質問が残っていましたが、17時となりましたので、延会となりました。以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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