2022.2.24 総務常任委員会

 2月24日 9:30より、藤沢市議会総務常任委員会がオンライン(ズーム)で開催され、副議長の立場で参加しました。内容の抜粋は次の通りです。

議案第88号 藤沢市職員の勤務時間等に関する条例の一部改正について

 不妊治療に係る特別休暇を新たに設け、並びに会計年度任用職員及び臨時的任用職員に係る介護休暇、介護時間、子の看護休暇、家族看護休暇及び短期の介護休暇の要件を緩和することに伴い、所要の改正をするものです。

柳沢委員

 職員の児童養育休暇、子の看護休暇、家族看護休暇、短期の介護休暇の取得状況は?⇒令和2年度で、児童養育休暇17人、子の看護休暇366人、家族看護休暇341人、短期の介護休暇37人。

原田委員

 休暇制度の改善による、自己都合退職者の変化は?⇒普通退職者の退職理由すべてを把握していないが、介護休暇制度が改善されれば、減っていくものと考える。テレワークの導入により、介護と仕事の両立ができるようにしていきたい。

 今後、改善の状況などを把握していくべきだが?⇒普通退職の理由について可能な限り、ヒアリング、分析した上で、制度で防げるものは防いでいきたい。

※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

議案第89号 藤沢市職員の育児休業等に関する条例の一部改正について

 会計年度任用職員の育児休業に係る取得要件を緩和すること等に伴い、所要の改正をするものです。

※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

議案第90号 藤沢市非常勤職員の報酬等に関する条例及び藤沢市一般職員の給与に関する条例の一部改正について

 会計年度任用職員及び臨時的任用職員の出産休暇、出産補助休暇及び育児参加休暇を有給化することに伴い、所要の改正をするものです。

※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

陳情3第14号 令和3年度子育て世帯臨時給付金における不公平是正を求める陳情

 この陳情は、次の事項について求めるものです。

(1)政府の経済対策の一環で「未来社会を切り拓く『新しい資本主義』の起動」の元の「令和3年度子育て世帯への臨時特別給付」がされたが、所得制限で給付を受けられない藤沢市の子どもに、藤沢市独自の給付策を講じること。

(2)政府の経済対策の一環で「未来社会を切り拓く『新しい資本主義』の起動」の元の「令和3年度子育て世帯への臨時特別給付」がされたが、所得制限により給付されていない子どもに対して、国が所得制限を撤廃して、国の責任で給付するよう、国に意見書を提出すること。

※この陳情は、柳沢委員、原田委員が賛同しましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。

報告(1)藤沢市人権施策推進指針の改定について

 藤沢市人権施策推進指針は、平成19年2月に策定し、平成28年3月に改定をしています。その改定において、概ね5年ごとに見直しを行うとしていることから、これまでの進捗管理、市民の人権意識やニーズなどを踏まえて、指針の改定をするもので、その報告がされました。

1. 指針の改定における基本的視点と考え方

(1)現行の指針における課題及びコロナ禍における新たな人権課題への対応

 現行の指針において課題とされた、子どものいじめや障がいのある人への差別といった「喫緊の人権課題への対応」、SNS・インターネット上における人権侵害など「新たな人権課題への対応」、外国人やセクシャルマイノリティなど「理解が進んでいない人権課題への対応」について、引き続き検討を進めます。

 また、新型コロナウイルス感染症は、私たちの生活に多大な影響を及ぼし、さまざまな人権課題を表出させています。他にも、グローバル化に伴うビジネスと人権をめぐる問題、女性や子ども・若者層に関する人権課題など、社会情勢の変化を踏まえるとともに、部落差別(同和問題)をはじめとする社会の歴史的過程で形づくられ、依然として根強く残る人権課題についても言及します。

(2)SDG’Sの視点に基づく多様な主体との「共創」

 「藤沢市市政運営の総合指針2024」の中では、3つのまちづくりコンセプトの一つとして、「共生社会の実現をめざす誰一人取り残さないまち(インクルーシブ藤沢)」を掲げるとともに、「一人ひとりの人権を尊重し、ジェンダー平等を促進するとともに、あらゆる人が共同してしてつくる平和な社会の実現に向けて、市民、地域社会の質的な成熟をめざす必要性」に言及しています。

 また、人権分野は、SDG’Sにおける17のゴールの多くに関連しています。そのため、「藤沢市SDG’S共創社会」に基づき、SDG’Sの理念を共有し、多様性(ダイバーシティ)を尊重した、よりよい社会の「共創」に向け、市の施策推進に関するガイドラインとしての位置づけね踏まえつつ、市民、市民活動団体、大学、各種法人、企業などさまざまな主体への働きかけと連携をより意識した指針となるよう、名称や構成についても検討を進めます。

2. 策定の手法

 「ウィズコロナ・アフターコロナ時代」を見据え、市民の人権意識やニーズを的確に把握するためのアンケート調査を実施します。「ふじさわ人権協議会」での協議・検討を進めるとともに、指針に掲げる施策の効果的な推進及び総合的な調整を図るため、「藤沢市人権擁護委員会」をはじめとする各団体からの意見聴取や、「藤沢市人権事務事業推進連絡会(庁内関係各課で構成)」を通じ、そこでの議論を踏まえた素案の作成を行います。素案に対するパブリックコメントによる意見集約等及び「ふじさわ人権協議会」でのとりまとめを踏まえ、最終案を作成します。

3. 今後のスケジュール

(1)令和4年5月 人権に関する市民意識調査

(2)令和4年5月~ 「ふじさわ人権協議会」等での協議及び素案の検討

(3)令和4年10月~11月 パブリックコメントの実施

(4)令和4年12月 市議会総務常任委員会に中間報告

(5)令和5年1月 「ふじさわ人権協議会」において最終案の検討

(6)令和5年2月 市議会総務常任委員会に最終報告

(7)令和5年3月 指針の改定 

柳沢委員

 コロナ禍における新たな人権課題とは?⇒新型コロナウイルス感染症の感染者、医療従事者とその家族への差別、女性のDV被害、雇用、整理の貧困、社会的な生活困窮、孤立などが想定される。

 部落差別について、具体的差別の実態は?⇒戸籍謄本の不正取得、ネット上やSNS上での発信など。

 市民アンケートを5月に実施するとのことだが、内容は?⇒平成28年度改定の際には、人権に特化した調査とした。今回は2回目なので、経年変化を分析する上でも同様に18歳以上、外国につながる市民も含む、無作為抽出3,000人を対象に、郵送に加えてウェブでも実施する予定。コロナに伴う人権課題、ヘイトスピーチなども入れていく。

 セクシャルマイノリティへの対応について、WHOでは、性同一性障害を精神疾患から除外されている。踏まえた見直しが必要だが?⇒国際的な変化にも注視しながら適切な対応をしていく。

原田委員

 子どもの人権について、子どもが学べるようにするための改定が必要だが?⇒子どもの人権については、人権協議会でも指摘がされている。アンケートの結果、様々な議論を踏まえて、アプローチを検討していく。

報告(2)「藤沢市DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティ基本方針」の策定について

 令和3年6月の当委員会で、今後の予定として「藤沢市DX推進計画」及び「藤沢市スマートシティの推進に向けた基本方針」の策定することを報告しました。今回、その案の報告がされたものです。

1. 藤沢市DX推進計画(案) ※抜粋

(1)本計画の位置付け

 これまで本市におけるICTの活用に関しては、「藤沢市市政運営の総合指針2024」を下支えする形で「藤沢市官民データ活用推進指針」を改定し、取組を進めてきました。更に、今後においては、本市の状況や特性を考慮した具体的な取組を行っていく必要があることから、「藤沢市DX推進計画」を策定します。なお、今後は「藤沢市官民データ活用推進指針」を兼ねる位置づけとし、本計画と一本化を図ることで一体的、効果的に取組を進めていきます。

(2)本計画の対象期間

 本計画は、「藤沢市市政運営の総合指針2024」(計画期間2021年4月~2025年3月)と整合性をもって進めていきますが、国の示す「自治体DX推進計画」に沿って取組んでいく必要があることから、総合指針2024より終了時期を1年間延長し、2022年4月~2026年3月までを対象期間とします。

(3)7つの重点取組項目

 ➀情報システムの標準化・共通化

 令和7年度末までに、対象業務システムの標準化・共通化を実現する。

 ➁マイナンバーカードの普及促進

 令和4年度末までに、94%の市民がマイナンバーカードを保有するよう普及啓発を図る。

 ➂行政手続きのオンライン化

 令和7年度末まで可能な限り行政手続きをオンライン化する。目標手続数は、令和4年度401手続、令和5年度89手続、令和6年度35手続、令和7年度198手続とする。

 ➃AI・RPA等先進技術の利用推進

 RPAの適用などICTを活用した効率化による業務時間数の削減(毎年5業務以上)に取組む。

 ➄テレワークの推進

 将来的にサテライトオフィスやモバイルワークを実現できるよう、まずは課題を検証し、今後の拡充に向けて取組む。

 ➅オープンデータの推進

 当面、調査等を実施しながら必要なデータを洗い出し、あわせて有効な仕組みについて検討していく。

 ➆キャッシュレス化の推進

 令和7年度までに利便性の向上が図れる手数料、使用料等の窓口においてキャッシュレス決済を導入する。

2. 藤沢市スマートシティ基本方針(案) ※抜粋

 スマートシティに関する取組は、「藤沢市市政運営の総合指針2024」におけるまちづくりコンセプトの一つである、「スマート藤沢」として位置付けられています。まちづくりコンセプトは、分野横断の考え方として定められたものであり、この考え方に基づいて、各種施策を実行していくことで、めざす都市像や基本目標の実現をめざします。

【スマートシティの取組にあたっての方針】

(1)基本的な考え方

 ➀市民の理解促進・参画

 スマートシティへの市民理解を促進するとともに、市民の主体的な参画を促します/情報通信技術の格差(デジタルバイド)に配慮します

 ➁持続可能性の確保

 市が主体的にスマートシティの実装に取組みます/継続的な活動とするために必要な予算を確保し、地域に根差した持続可能なスマートシティを実現します

 ➂社会課題の解決と新たな価値の創出

 行政として取組むべき社会課題の解決に資する取組と、多様な主体と一体となったイノベーション創出の両輪で推進します

 ➃産官学連携

 産官学の連携にあたっては、ノウハウの共有、データ連携や役割分担等の観点から適切な関係性を構築し、それぞれの知見・強みを活かして連携していきます

(2)各分野に係る方針

 ➀安全・安心

 いつでもどこでも誰もが安全で安心な暮らしが実現できるまち

「取組イメージ」

 ・避難場所の混雑可視化、円滑な避難誘導

 ・災害時におけるドローンを活用した情報収集

 ・カメラ、センサー等を活用した子ども、高齢者等の見守り支援 など

 ➁文化・スポーツ

 生涯にわたりスポーツに親しむことができ、歴史・文化を広く発信、共有できるまち

「取組イメージ」

 ・地域史料等のデジタルアーカイブ化

 ・AR、VR等を活用したスポーツの魅力向上

 ・電子書籍の貸出 など

 ➂環境・エネルギー

 カーボンニュートラルの実現により、将来に受け継がれる環境にやさしいまち

「取組イメージ」

 ・市内の主要な公共施設のエネルギーマネジメントの推進

 ・再生可能エネルギーの地産地消

 ・スマートセンサー等によるごみ収集の効率化 など

 ➃教育・子育て

 子どもたちの「生きる力」を育み、安心して子育てできる環境を充実させることにより、子どもたちの健やかな成長を実感できるまち

「取組イメージ」

 ・ICTを活用した教育環境の充実

 ・オンライン相談窓口の設置

 ・子育て支援ICTプラットフォーム など

 ➄健康・福祉

 住み慣れた地域で、誰もが健康で安心して末長く暮らせるまち

「取組イメージ」

 ・オンライン診療、処方箋発行

 ・データを活用した健康管理

 ・生活支援ロボットの利活用促進 など

 ➅地域経済

 新たな魅力を呼び込む最先端のエコシステムが構築されるまち

「取組イメージ」

 ・デジタル技術を活用した観光コンテンツの充実

 ・キャッシュレス決済導入支援

 ・AI、ロボット等の活用による農業、水産業の効率化 など

 ➆都市基盤

 都市機能が効率的かつ最適に維持されるまち

「取組イメージ」

 ・自動運転による地域公共交通・ラストワンマイル支援

 ・インフラの包括管理による新技術の導入

 ・駅周辺交通の可視化、モニタリング など

 ➇市民自治・地域づくり

 多様な市民が地域を支えるさまざまな活動に参加し、市民が中心となったまちづくりを実感できるまち

「取組イメージ」

 ・デジタル回覧板の導入

 ・市民ポータルの導入

 ・市民が対話、参画できる場の設置 など

井上委員

 実行するうえで、スピード感が足りないが?⇒令和7年度に向けた計画案になっているが、行政手続きもできる限り前倒ししている。毎年度更新する中で、進めていきたい。

 今回のオンライン常任委員会を見ても、職員のオンライン環境整備が遅れているが?⇒庁内のセキュリティによりオンライン実施がーするには相当なコストがかかる。財政部門と調整する中で、出来る限り早く対応していきたい。

谷津委員 

 スマートシティ計画について、デジタルで解決できるほど簡単ではない。デジタル回覧板について、他市の状況は?⇒ラインを活用したデジタル回覧板あり、他市でもいくつか実施している。市内では鵠沼地区の自治会でライン回覧板をしていることは聞いている。

柳沢委員

 保育、介護、教育など、デジタル化しにくい部門との関りは?⇒業務の見直しについて、今までの業務をデジタル化で効率化できた分を相談などの人出しかできない業務に注力していく。

 デジタルデバイド対策について、だれ一人取り残さないデジタル化はできるのか?⇒全ての市民にデジタル化の恩恵を行き渡らせることが重要。

 アンケート調査のスケジュールは?⇒市民アンケートは業務委託の中で実施していく予定。夏ごろに実施し、秋ごろに集約し、来年2月議会に報告していきたい。

武藤委員

 市民一人ひとりのニーズをどう把握していくのか?⇒市民アンケートで把握することも大事だが、サイレントマジョリティーに対しては、ワークショップなど、様々な手法を活用して把握していきたい。

 DX戦略推進プロデューサーは推進会議に入った方が良いのでは?⇒推進本部会議で助言をいただくが、DX推進委員会や庁内組織への助言・指導をいただく中で取組みを進めていく。

原田委員

 プッシュ通知などのアプリを扱える人材の確保が求められるが?⇒現在、デジタル推進室と職員課で連携して進めている。どんな人材が必要なのか人材確保に向けて取組んでいく。

山口委員

 DX推進リーダーとは?⇒課におけるDX推進の原動力となるもので、上級主査以下の職員を各課1人配置する。

 人事異動でリーダーがいなくなるケースが想定されるが?⇒必ず各課1人を配置していく。

報告(3)藤沢市国土強靭化地域計画の策定について(最終報告) 

 令和3年12月議会の当委員会で「藤沢市国土強靭化地域計画(素案)」が報告されて以降、パブリックコメントの実施などを踏まえて、最終案が報告がされたものです。内容は割愛します。

柳沢委員

 以前、自助、共助より控除が前面に出るべきと指摘したが?⇒意見を踏まえて、行政による公助とともにと追記した。

※以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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