2017.12.6 建設経済常任委員会

 12月6日 9:30より、藤沢市議会建設経済常任委員会が開催されました。内容の抜粋は次の通りです。※なお、私は委員長として会議を運営しましたので、質疑のメモが出来なかったことから、質疑は割愛します。

議案第56号 市道の認定について(鵠沼931号線ほか7路線)

 寄附、起点終点の変更、開発等に伴い、市道の認定をするものです。

議案第57号 市道の廃止について(藤沢4号線ほか2路線)

 起点終点の変更に伴い、市道を廃止するものです。

 ※上記2議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

陳情29第21号 「最低賃金の引き上げと中小企業支援の拡充を求める意見書」の提出を求める陳情

 この陳情は、次の点の実施を求める意見書を関係機関に提出することを求めるものです。

1. 政府は、全国一律最低賃金制度の確立等、地域間格差を縮小させるための検討を開始すること。

2. 政府は、中小企業への支援策等を拡充すること。中小企業負担を軽減するための直接支援として、中小企業とそこで働く労働者の社会保険料負担や税の減免措置を実現すること。

3. 政府は、中小企業に対する大企業による優位的地位の濫用、代金の買い叩きや支払い遅延等をなくすため、中小企業憲章を踏まえて、中小企業基本法、下請代金支払遅延等防止法、下請中小企業振興法、独占禁止法を改正すること。

 ★まず全国一律最低賃金制度についてですが、地域により、賃貸マンションやアパートの賃料、不動産取得価格、月極め駐車場料金などに大きな差があることを踏まえると、月々の生活費に差があることとなります。従って、全国加重平均で最低賃金の大幅な引き上げによる所得の底上げを図ることが重要と考えます。
 また、3.の点については、大企業の中小企業に対する優位的地位の濫用、代金の買い叩きや支払い遅延等が、現実にどうなっているのか客観的数値がまず必要です。求めているいくつかの法改正については、その法のどこに問題があり、どのような改正を求めているかが、この陳情文では分かりません。以上のことから、この陳情は、民主クラブとしては、主旨不了承としました。

 ※この陳情は、土屋委員が主旨了承としましたが、採決の結果、主旨不了承となりました。 

 
報告(1) 北部第二(三地区)土地区画整理事業の今後の進め方について

 北部第二(三地区)土地区画整理事業については、昨年12月の当委員会において、事業費の変更 555億円⇒778億円(223億円の増額)と事業期間の延伸 平成3年度~32年度⇒平成3年度~47年度(15年間の延伸)の報告がありましたが、今回は、15年間の延伸期間内で事業を完成させるための取組の進捗状況などが報告されたものです。

1. 延伸期間内で事業を完成させるための取組

(1)5箇年毎の整備計画を策定し、単年度毎の進捗管理を徹底

 5箇年4期の整備計画を策定し、権利者への説明を行いました。

 ① 第Ⅰ期 平成29年度~33年度/建物移転141戸/宅地造成面積159,211㎡/道路整備6,964m/事業費125億円

 ② 第Ⅱ期 平成34年度~38年度/建物移転158戸/宅地造成面積116,559㎡/道路整備10,177m/事業費115億円

 ③ 第Ⅲ期 平成39年度~43年度/建物移転99戸/宅地造成面積111,014㎡/道路整備9,239m/事業費104億円

 ④ 第Ⅳ期 平成44年度~47年度/建物移転90戸/宅地造成面積70,766㎡/道路整備4,817m/事業費69億円

 この整備計画のもと、年度毎に進捗の検証を行い、計画とのずれを確認します。

(2)宅地の買い受けによる事業空地の確保、集団移転手法による事業の加速化

 仮換地も従前地も使用が出来ず売却が困難な地権者への対応及び高齢化や建物の老朽化により早急な対応が必要な場合は、宅地を買い受ける対応を図り、事業空地を設けることで速やかな移転が実施できるよう、個別対応を進めています。また、集団移転については、5ヶ年4期の整備計画を策定する中で、実施可能個所を定めました。

(3)新たな保留地の処分方法

 現行の土地開発公社に処分するほか、公募により処分することとなっているものを、一般競争入札による処分も可能となるよう、条例化に向けた作業を進めており、平成30年2月議会に条例改正案を提案していく予定です。

2. 事業の進捗管理の方法について

 5箇年4期の整備計画を基に、整備個所のエリア分けを行い、エリア毎に換地・補償・工事をリンクさせた工程を作成し、3か月毎に工程をチェックして、乖離の検証を年間を通じて定期的に行っていきます。さらに、年度毎に進捗の検証を行ったうえで、1期毎に計画に対する進捗度合を精査し、必要に応じて2期目以降の計画に反映させます。

3. 造成後の土地の有効活用について

 事業による宅地造成後の土地利用については、地権者との調整を行い、最大限の有効活用を促し、税収増加等の事業効果の発現につなげます。
 

報告(2) 「湘南ふじさわ下水道ビジョン」第2期アクションプログラム(案)について

 9月の当委員会で、第1期アクションプログラム(平成23年度~28年度)の評価と、第2期アクションプログラム(平成29年度~34年度)策定の考え方や実施方針が報告されました。今回は、その後の藤沢市下水道運営審議会の審査、庁内検討会での調整を経て、第2期アクションプログラム(案)が策定されたので、報告がされたものです。ここでは、第2期アクションプログラムの基本方針と施策項目、具体的な事業を記載します。

1-1. 雨に強いまちづくりを進めます

(1)浸水被害発生地区における雨水管等の整備

 ① 雨水管理総合計画の策定・運用(新規)

 ② 重点地区における雨水管等の整備(継続)

 ③ その他の地区における浸水対策の実施(見直し)

(2)ソフト・自助・共助による取組

 ① 浸水情報システムの確立(強化)

 ② 内水浸水想定区域図の作成・公表(強化)

 ③ 出張講座等の実施(強化)

 ④ 止水版設置工事の助成制度の導入検討(継続)

(3)他事業との連携による治水安全度の向上

 ① 浸水被害対策区域の指定、官民連携による浸水対策の実施(継続)

(4)雨水貯留浸透施設の設置促進

 ① 雨水貯留浸透施設の設置促進(継続)

1-2. 地震に強い下水道を目指します

(1)下水道総合地震対策事業の実施

 ① 下水道総合地震対策計画の定期的見直し(見直し)

 ② 土木構造物における耐震対策検討(新規)

(2)処理場・ポンプ場の耐震化(重要施設)

 ① 処理場・ポンプ場の耐震化(重要施設)(継続)

(3)管路の耐震化(重要施設)

 ① 管路の耐震化(重要施設)(継続)

(4)危機管理体制の充実・強化

 ① 下水道のBCPの運用(強化)

 ② 各種減災対策の実施(強化)

1-3. 管路の老朽化による道路陥没事故を未然に防止します

(1)計画的点検・調査の実施

 ① 管路の点検・調査計画見直し(強化)

 ② 管路の点検・調査の実施(強化)

(2)計画的維持管理と情報管理の実施

 ① 下水道台帳(管路)の更新(継続)

 ② ストックマネジメントデータベース構築(強化)

(3)計画的修繕・改築の実施

 ① ストックマネジメント実施方針(管路)策定(見直し)

 ② 管路の修繕・改築の実施(強化)

(4)地震対策と連携した改築の実施

 ① 地震対策による管路更生等の実施(継続)

2-1. 海・川のさらなる水質改善に努めます

(1)合流式下水道の改善

 ① きょう雑物の削減(継続)

 ② 汚濁負荷の削減(強化)

(2)汚水処理施設の普及拡大

 ① 汚水処理施設の整備(継続)

 ② 処理場・ポンプ場の増強(必要に応じて実施)(延期)

(3)処理の高度化

 ① 処理の高度化(必要に応じて実施)(延期)

2-2. 温室効果ガス排出量削減に努めます

(1)設備改築時の省エネ機器導入

 ① 設備改築時に省エネ機器の導入を検討(継続)

 ② 新エネルギーの導入を検討(継続)

(2)高温焼却の実施

 ① 高温焼却の実施(継続)

2-3. 資源・エネルギー循環の形成に努めます

(1)バイオマス・熱利用の研究

 ① 下水道資源・エネルギー利活用技術の情報収集・情報共有化(継続)

(2)新エネルギー活用による時給推進

 ① 下水道資源・エネルギー利活用技術の情報収集・情報共有化(継続)

3-1. 汚水処理施設の早期整備で快適な生活環境を創造します

(1)公共下水道区域の見直し

 ① 全体計画区域等の見直し(継続)

 ② 事業計画区域の見直し(継続)

(2)段階的・効率的汚水処理施設整備の実施

 ① 汚水管路整備(公共下水道)(継続)

 ② 汚水管路整備(新市街地)(継続)

 ③ 流域下水道の建設・改築に関する費用負担(継続)

(3)浄化槽整備・維持管理手法の検討

 ① 個人設置浄化槽への助成(見直し)

 ② 効率的整備手法の導入に関する研究(継続)

(4)その他の取組

 ① 汚水管路整備に関するコスト縮減取組(継続)

 ② 早期水洗化の促進(みなし浄化槽(単独処理浄化槽)から浄化槽への切替、下水道接続)(継続)

 ③ 汚濁負荷削減への協力依頼(継続)

3-2. 良好な水循環の形成に努めます

(1)雨水貯留浸透施設の設置促進

 ① 不要浄化槽の雨水貯留施設への転用PR(継続)

 ② 公共施設・大規模施設への雨水貯留浸透施設の設置促進(継続)

 ③ 各戸貯留浸透施設の設置促進(継続)

4-1. 施設再生、管理の改善・効率化に努めます

(1)施設の管理基準・事業計画の作成

 ① ストックマネジメント実施方針(施設)の策定(見直し)

 ② 施設の管理基準の作成(見直し)

 ③ ポンプ場等再構築基本方針検討ほか、各種施設計画検討(新規)

(2)下水道台帳(施設)、改築・修繕履歴の体系的なデータベース化

 ① 下水道台帳(施設)の更新(継続)

 ② ストックマネジメントデータベース構築(強化)

(3)LCC最小化を目指した施設再生・施設長寿命化の推進

 ① 処理場・ポンプ場の計画的改築の実施(継続)

4-2. 人口減少・財政制約に対し経営基盤の強化に努めます

(1)中長期経営計画の策定とアカウンタビリティの向上

 ① 中長期経営計画及び短期経営計画の策定・見直し(継続)

(2)コスト縮減への取組

 ① 新技術、新たな発注方式を取り入れた建設・改築事業費の縮減方策検討、実施(見直し)

 ② 維持管理の効率化(見直し)

 ③ 不明水の削減方策検討(継続)

 ④ 事業の総合化(他事業と連携等)(継続)

(3)収入確保への取組

 ① 水洗化率の向上(継続)

 ② 下水道使用料の適正化(継続)

 ③ 収入拡大方策の研究(継続)

(4)アセットマネジメント手法の本格導入

 ① 企業会計システムの運用(継続)

 ② アセットマネジメント導入計画策定(強化)

 ③ アセットマネジメントデータベース構築・試行(強化)

4-3. 市民とのパートナーシップを高めます

(1)「見える下水道」の推進

 ① 工事現場見学会等の実施(継続)

 ② 下水道施設を活用したイベントの実施(継続)

 ③ 下水道施設空間の市民開放(継続)

 ④ HP、広報等での情報発信の充実(継続)

(2)市民や民間事業者との連携による事業実施

 ① パブコメ等による市民ニーズの把握(継続)

 ② 雨水貯留浸透施設設置などの助成(継続)

 ③ 民間事業者のノウハウ・創意工夫を活かした下水道運営等の検討(継続)

 ④ 下水道運営審議会による協働運営(継続)

(3)下水道事業の総合化、重点化

 ① 事業の総合化(ハード・ソフト・自助・共助)、重点化(ニーズに応じた優先度評価・時間管理)(継続)

 ② 下水道ビジョンの策定・実行・評価(継続)

 以上、報告とします。

 


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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