2013.9.27 決算特別委員会~事務事業評価

 9月27日 9:30より、決算特別委員会が開催され、傍聴しました。今日は、藤沢市議会として初めての事務事業評価を行いました。審査は平成24年度に行われた次の6事業で、質疑の内容(抜粋)は次の通りです。

 

1.庁舎等整備費

 ①新庁舎建設事業 14,784,000円

  新庁舎建設に伴う、基本構想委託・敷地測量委託・既存インフラ調査委託・交通環境等整理委託

 ②旧県立藤沢北高等学校の校舎等解体工事 216,386,805円

  解体工事・学校周辺家屋調査委託・設計図書の印刷等

佐藤(清)委員

 北高の解体について、杭の状況把握について、食い違いがあった。なぜ起きたのか?→杭頭不明が12本あった。周りを3~5m掘削し、更に2m掘削したが確認できなかった。解体工事の設計では、北高建設のしゅん工図面や施工状況の記録がなかったので、発注時の図面で設計した。発注時から施行の段階で、何らかの変更があったと考えられる。

 県との関係について、今回の総括と今後の考えは方は?→反省している。工事の内容を県と情報共有ができなかったことを教訓にして取り組んでいく。

土屋委員

 市庁舎建設について、市民への説明状況は?→基本構想素案を広報の特集で掲載した。パブリックコメントの実施、レディオ湘南等で周知した。今年度は、タウンニュース、J:COMでも取り上げている。

 進捗状況を知らせる必要ある。今後の予定は?→基本設計案ができたら、広報、パブリックコメント、市民説明会の開催も考えている。工事期間中はホームページなどで周知していく。

吉田委員

 事業進捗が10%となっている。平成25年度はどのくらい進捗するのか?→基本設計を完成する予定で、進捗は20%となる。

 平成24年度の10%をどう捉えればいいか?→成果指標なので、事業期間6年間で100%とし、分かりやすく設定した。

 スケジュール通りに進んでいるとの事だが、できるだけ前倒しすべきだが?→新庁舎全体のスケジュールを考えると前倒しは難しい。

 建設費用について、防災の観点で、国・県の補助は受けられないか?→社会資本整備総合交付金の活用で、平成25・26年度で行う設計委託について約1,000万円の補助を予定。今後の本体工事での補助金は、約1億2,000万円を予定している。

武藤委員

 新庁舎のニーズの把握について、他市で新しく建設した庁舎について、良かった点、反省点なども把握すべきだが?→庁舎建設をした町田市、甲府市にを視察し、聞き取った点を踏まえていく。

 基本構想の委託費は妥当か?→基本設計に向けた、具体的な方針、各機能の検討、規模、コスト、周辺への配慮などを取りまとめたもので、妥当と考える。

 パブリックコメントなど、意見を可能な限り取り入れていくとの事だが、市民へどのように知らせるのか?→市民説明会、地域での説明会などを行い、周知していく。

市川委員

 北高跡地利用の検討状況は?→地域の自治会に説明したところ、体育施設、フットサル、グランドゴルフ、少年野球場などの意見あった。平成24年度は六会地区の課題を検討した。今後、都市計画上の規制、災害時の他市からの応援部隊が集結する場という視点も含めて検討していく。

 市庁舎建設の想定費用でているが、算出根拠は?→想定費用120億円は、新庁舎建て替え面積約28,000㎡を基に算出したもの。

 想定費用と市民からの意見とのバランスをどうしていくのか?→市民からの意見、要望、提案を反映していく予定であり、基本構想の計画を修正していくこととなる。建設費の修正、工期の見直しの可能性もあると考える。

有賀委員

 基本構想作成段階でワークショップをしていないが、通常の流れか?→基本構想は基本的な方針を示すもので、ワークショップで、より具体的なものを示し進めていく。

 

2.生活環境美化推進費

 ①藤沢市きれいで住みよい環境づくり条例の普及・啓発活動 429,674円

  啓発用配布物の購入・条例周知用掲示板の購入

 ②路上喫煙禁止区域内での巡回指導や喫煙所の管理等 16,766,482円

  巡回指導員報酬・路面シートの購入等

 ③夏期の海岸における深夜花火の巡回指導 428,400円

  平成24年度の指導件数91件、指導した人数876人

 ④落書き対策活動支援 6,300円

  落書きの消去活動

青木委員

 路上喫煙禁止区域の巡回指導員の勤務体制や報酬の状況は?→非常勤職員の規定額で、月額16万円。人数は、藤沢駅4人、湘南台駅2人、辻堂駅2人。勤務時間は、1日、4時間と8時間の両方あり、週24時間勤務となっている。

市川委員

 湘南台駅の喫煙率が高いが?→明確には分からないが、藤沢駅の1/3の乗降数で、巡回指導員も2人と少ないためではないか。

 喫煙率、たばこのポイ捨て本数について、成果上がっているとの認識か?→おおむね改善されていると考える。

 夜間の指導の状況は?→巡回指導員は19:15までなので、夜間は目が届かなくなる。飲酒により多くなると考えている。市民活動パトロールなどで減らしていきたい。

 落書き消去の市民からの依頼について、窓口を一本化すべきだが?→対策会議の中で、連絡体制の一本化について検討していく。

 落書きの消去について、NPOやボランティア団体の協力をいただく考えは?→民間の土地での落書きは民間で対応となっているが、その扱いが課題。NPOゆボランティア団体の力を借りるのも一つの方法。地域で自主的にやっているところもあるので、今後、どのような連携がとれるのか、庁内会議で検討していく。

武藤委員

 たばこのポイ捨てについて、指標より多い。どう対策するか?→平成24年度は3駅とも増えている。改めてキャンペーン、パトロールなどで、広報、啓発の充実を図る。

 市民から強く取り締まってほしいという声あるか?→あるが、指導員が丁寧に対応している。

 指導に限界があるなら、他の手法も考えるべきでは?→罰金制度がある。注意→指導→勧告→命令→告発→裁判で罰金となる。注意・指導の段階で従ってくれている。市民に理解されるよう、取り組んでいく。

吉田委員

 今後、まち並み百年条例で保全していく場所にも喫煙禁止区域を考えるべきだが?→人通りの多い鉄道駅周辺を想定している。区域外については、歩行中、走行中の努力義務となっているので、その中で指導、啓発をしていく。市内21駅あるので、駅周辺を優先に考えていく。

佐藤委員

 喫煙所について、少ない、分かりずらいという声に対する対策は?→人の動線から外れるところに喫煙所設置しているが、風で煙や灰がかかることから3か所を撤去し、10か所となった。案内も含めて、今後も周知、啓発していく。

 路上喫煙禁止区域の路上シートについて、新しいシートになったが、交換のサイクルはどのくらいか?→今までのは3~5年程度。新しい、エンボス型シートは、7~8年程度もつと考える。

 路面シート地てなく、路面タイルにすべきと提案してきたが、コスト比較は?→シートは7,000円~8,000円程度。タイルは見積もりで、透水性セラミックが1枚10,200円。シートは職員で貼れるが、タイルは業者施工で、1枚28,000円かかる。辻堂西口へのタイル設置をしていく考えである。

 落書き対策について、今後、どう拡充していくのか?→落書き対策会議の中で、5月にした現状調査をふまえて、案をつくり、8月の会議の中で、マニュアル、フローチャートの作成などの意見があった。8月末現在の落書き135件のうち、127件の対応が決まっている。

土屋委員

 路上喫煙禁止区域の巡回指導のトラブルの状況は?→2人1組で行っており、大きなトラブルはない。

 巡回指導員は、警察のOBか?→全て警察のOB。

 その理由は?→条例違反者への注意、指導となるので、対人、トラブルの対応に優れているため。

 巡回指導員の募集の仕方は?→警察関係者にお願いして、適任者を推薦してもらっている。

 どこに推薦をお願いしているのか?→庁内に配置されている警察OBを通じてお願いしている。

 警察OBでなくても良いのでは?→対人トラブルへの対応、説得、指導等に優れているので、警察OBとしている。

有賀委員

 片瀬漁港の防潮堤の壁面の落書きあったが、把握しているか?→把握していない。

 市の施設ではないのか?→経済部と調整する。

 

3.小児医療助成費

 ①医療費助成(扶助費) 1,577,652,063円

 ②審査支払手数料等 74,828,890円

  神奈川県国民健康保険団体連合会への審査支払手数料・文書手数料

 ③小児医療助成費事業事務経費 1,761,640円

永井委員

 年少人口が増加傾向にあるが、この制度が原因か?→湘南地域の地位的、交通利便性など、安心して子育てできるとして選ばれているのではないかと思うが、この制度もあるのではと考える。

 対象の拡大、所得制限をすべきなどの声ある。現状維持、対象拡大についてのメリット・デメリットは?→拡大のメリットは、子育て世代へのイメージアップと市民サービスの向上となる。デメリットは、3億円以上のコストが全て一般財源での支出となる。現状維持では特にデメリットはない。

 この制度の重要度、優先度をどう考えているか?→次世代を担う子どものための施策として重要度は高い。優先度については、待機児童の解消が最優先。今後、平成27年度からの新制度の中で、様々な施策を検討していく。

武藤委員

 平成24年度の対象者数は1%の増に対して、助成件数・額が3~4%増しているが?→冬にインフルエンザが流行したため助成費が増したもの。

 今後、子育て全般にかかる経費を総合的に勘案して決めていくと言うが、医療費を抑制する方法はないか?→病院にかからないようにすることが大事。医療証発行時に、そういったチラシの配布を考えている。

市川委員

 所得制限に限らず、他の条件の制限を検討したか?→保護者の一部負担を湯河原町で実施している。入院1日100円、外来1回200円で、湯河原町の効果を確認した。県内では湯河原町のみ。医療機関での混乱も想定されるので本市では実施しない。

 所得制限で生じる財源を待機児童解消に使うとなれば、イメージダウンとはならないのでは。メリット・デメリットを検討すべきでは?→当面継続と結論付けた。所得制限をすれば、低所得層の優遇となる一方で、税収を上げていくことも重要。そういう中で、現状維持と判断した。

吉田委員

 この制度が、人口増に寄与しているか分析すべきだが?→どれだけ寄与しているかの分析は難しい。

 この制度の持続の可能性について、市の考え方は?→対象者を拡大したら継続は難しい。現行制度を継続する中で、出てきた課題について検討する。

 

4.就労支援事業費

 ①藤沢しごと相談システム(無料職業紹介事業)の実施 26,805,654円

  セミナー・カウンセラー相談・マッチング・紹介状の発行等

 ②Let'sしごと塾(若年者雇用対策事業)の実施 1,605,000円

  ニート、フリーター、親を対象としたカウンセリング・講演会等

 ③湘南合同就職面接会の実施 315,500円

  ハローワーク管内の3市1町での広域連携による面接会の実施等

 ④職人版インターンシップ事業

  職場体験等

市川委員

 今年度より、若者に特化したが、なぜか?→県の雇用対策事業の充実と、市の事業との重複から特化したもの。国のサポートステーションの効果を上げるように自治体として連携していく。

 なぜ、若者だけに特化したのか?→若者の失業率の高さ、ニート・ひきこもりのように、国・県の機関にいけない人を後押し支援することとした。

 中高年への支援はどうするのか?→全世代への支援は国・県の事業が充実している。

青木委員

 Let'sしごと塾について講演会が減した理由は?→よりカウンセリングの方に力を入れたため。

 湘南合同就職面接会について、平成23年度減している理由は?→2月開催で、新卒、中途採用を対象としていたが、平成23年度から、即戦力の中途採用を対象に10月開催としたため。

 職人版インターンシップの人数が少ないが?→受入側との調整で2人としたもの。平成25年度からは、日数を減らし人数を5人とした。

有賀委員

 市内のニートの人数母数について、都市部は2.3%より多いのでは?→正確に把握するのは難しい。今後の制度の中で、研究していく。

 青少年施策との連携が出てくるのでは?→高校不登校の把握も必要。明日、県の不登校の相談会がある。その中で、ユースワークふじさわを伝えてもらう。

吉田委員

 職人版インターンシップ事業について、どういう狙いで始めたのか?→平成16年度の緊急雇用対策で始まった。技能職の人材、継承者の育成として。

 将来的な目標は?→ものづくり体験を一つのきっかけとして、多様な職業の選択肢の一つとして取り組んでいく。

 

5.地産地消推進事業費

 ①藤沢市地産地消推進計画の改定 610,250円

 ②農商校連携地域食材理解推進普及事業「レシピコンテスト」の開催 1,000,000円

  市内小学生からレシピを募集し、コンテストを開催・市内産農水産物を紹介する冊子の作成

 ③食育講座・地産地消講座の開催 635,950円

 ④湘南ふじさわ産利用推進店の更新・拡充 313,900円

 ⑤市内産農水産物を活用した加工食品の開発支援 125,000円

 ⑥地産地消推進月間や地場産花卉イベントのPR 267,000円

 ⑦「おいしいふじさわ産」ホームページでの情報発信 474,000円

 ⑧その他事務経費 634,604円

浜元委員

 利用推進店について、成果目標は3年間で50店舗となっているが、1年目で52店舗となった。なぜ、このようになったのか?→様々な議論の中で目標を50店舗とした。直接店舗を訪れたり、生産者にも働きかけたためと考える。

 109店舗まで拡大された。今後の展開は?→第2期地産地消推進計画では、200店舗ととした。利用店からはどこで食材を買えるのかなどの意見ある。生産者、事業者、消費者の意見交換を図りながら、取り組んでいく。

 6次産業化について、本市で芋を使った焼酎「おこじゅ」ある。支援や成果は?→新たなパッケージへの支援をしている。なお、平成24年分は完売し、実績は上がっている。

 「おこじゅ」の認知度低い。今後の拡大の考えは?→おこじゅ以外に、豆腐、生ハムを使ったものの提案もある。おこじゅは、青年会議所の協力を得て、販路の拡大をしていきたい。

有賀委員

 平成23年度より予算40%減しているが?→小麦地粉の会の設備補助について、見直したため。

佐藤委員

 ブランド強化について、藤沢炒麺、トマトプリンの状況は?→炒麺は日常的に3店舗が提供、トマトプリンは、これまで2万個の売り上げがあり、今は、1日100個買われている。

 市民に地産地消の推進について認知されているのか?→一定の定着が図られていると考える。公民館での講座、イベントの参加者も増えててる。わいわい市の客も増えている。

武藤委員

 消費者ニーズがどのように変化してきたのか?→わいわい市では、店舗へ要望あり、生産者に伝えている状況。現場の声を市でも把握して、取り組んでいきたい。

市川委員

 横須賀ポートマーケットは、総合的な大型販売所。同様な考えは?→わいわい市が県内でも上位の売り上げ。大型バスの駐車などを検討し、新たな施設は研究材料とする。

 推進利用店の課題への取組は?→利用店のメリットについて、経済部を挙げて取り組む必要ある。商工会議所との連係など、メリットを感じられるよう売り上げの増、生産者の所得の増の拡大に取り組む必要がある。

 安価な食材が流通している。市の考えは?→市の発展の視点から、市民の口に入るものの安定的な供給をする。生産者の利益確保など、経済部全体で取り組む。

 

6.健康と文化の森整備事業費

 ①健康と文化の森地区における検討等の実施 6,084,750円

  市街化編入に関する検討調査(都市)業務委託・検討調査(農政)業務委託

 ②健康の森基本計画の実現に向けた検討等の実施 1,984,500円

  健康の森基本計画実現化方策検討業務委託・オオタカ繁殖状況調査委託

 ③健康の森樹林保全・再生管理等の実施 5,343,359円

  散策路補修・伐採作業・草刈委託等

 ④健康と文化の森整備事業事務費 135,258円

市川委員

 健康と文化の森の医療機能の整備について、慶応大学とどのような協議がされているのか?→湘南東部医療圏の中で、平成30年度までの計画で、療養型を中心に493床不足となったので、平成26年度までには、意思表示が必要と考える。

土屋委員

 相鉄いずみ野線の延伸について、コストはどのくらいかかるか?また、市・県・相鉄の費用負担割合は?→概算で湘南台駅から慶応大学付近駅まで約436億円。費用負担は今後定めていく。

 田園の農業なくなってしまうのでは?→遠藤土地改良の26.3haのうち20haが農地。まちづくりに合わせて辞めるという意見もあり、今後のまちづくりの中で明らかになるが、アンケートにより、意向を把握した上で、農地保全と開発の両立を図っていく。

佐藤委員

 相鉄いずみ野線の延伸について、先行事例に対する研究経費は確保されているのか?→県、相鉄、慶応、市の協議会で議論中。その中で、先行事例の調査をしている。

有賀委員

 笹久保谷戸の水質をどう評価しているか?→調査5か所すべて環境基準を満たしているが、生活雑排水が入っており、竹炭で浄化している。

 オオタカの保全について今後の方針は?→今後も繁殖状況調査をしていく。

 平成24年度に営巣は確認されているのか?→3羽の巣立ちが確認されている。

 以上、報告とします。なお、次回の決算特別委員会で、今回の質疑を踏まえて、委員会として、この6事業の方向性について、議論することとなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


おおや徹

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