3月18日 10:10より、藤沢市議会2月定例会(6日目)が開催されました。内容の抜粋は次の通りです。
1. 予算討論
令和8年度予算に対する予算討論が行われました。私が所属する「民主クラブ」からは、全ての議案に賛成の立場で、私が行いました。内容は次の通りです(全文)。なお、他の会派の討論は割愛します。
皆さん、こんにちは。民主クラブの大矢です。代表質問、予算等特別委員会での質疑を踏まえて、令和8年度一般会計予算をはじめとした全ての議案に賛成の立場で、意見・要望を述べます。
【職員定数条例の一部改正について】
職員定数条例の一部改正について質問したところ、残念ながら今年も年度当初に欠員が生じることが分かりました。答弁では、職員定数条例で定める職員定数については、事務執行上、必要な職員数を定めるものであり、本来、欠員はあってはならないものと認識している。このため、欠員の解消に向けて、速やかな補充を確実に行えるよう、採用試験を早期に実施するとともに、事務執行に影響が生じないよう、業務経験のある会計年度任用職員等の配置を行うなど体制の確保に努めていく。また、年度途中に生じる欠員への対応としては、引き続き名簿登載制度を活用していくほか、組織力強化のための職員を部局総務課等へ配置し、部局内での応援体制の迅速な構築を可能とするなど、欠員が生じた職場のニーズに柔軟に対応できる執行体制を構築していく。とのことでした。
ここ数年の欠員については、採用試験を実施しても、特に技術職の応募が集まりにくいというのが主な要因だと思いますが、そもそも、これまでの行革の取組により職員数を削減しすぎた結果とも考えられます。平成8年度からの第一次行革では、176人、164億円の財政効果、平成13年度からの第二次行革では、411人、216億円の財政効果、平成18年度からの第三次行革では176人、127億円の財政効果となっています。効果ですので、実人数の削減ではありませんが、第二次行革が始まった平成13年度の普通会計に占める人件費は、25.6%。それが、令和5年度では16.5%です。ですから、毎年のように定数条例を改正して職員を増やさざるを得ない状況になっていて、欠員も生じる状況です。思い切った定数増も必要な時期に来たのではないでしょうか。強く指摘をしておきます。
【職員の賃金水準と人材確保について】
市政運営を担う職員の賃金水準と人材確保については、密接な関係があります。
近隣自治体では、持ち家に係る住居手当について、廃止の動きがある一方、廃止する代わりに、国の指定する地域手当を独自で大幅に引き上げるなど、人材確保に必死です。
代表質問では、2年前まで、藤沢市の地域手当が国指定より、なぜ1%高かったのか、当時の給与構造改革の内容と経過を詳しく説明させていただきました。そして、国指定が16%になったことから本市の地域手当も16%にする条例改正案が可決成立しました。これでは、もともとの経過で1%上乗せされていた分が実質削減になることから、主体的な判断を求めたところ、指摘の1%上乗せ分などの職員のインセンティブについては、諸手当を含めた制度全般に関する見直しの中で、今後検討を行っていく。本市としての主体的な判断を行い、人材の確保、多様化するワークスタイルやライフスタイルへの課題について真摯に対応し、選ばれる自治体を目指していきたい。とのことでした。これまでも本市が職員の処遇について、主体的な判断をしてきた事は評価していますので、前向きな対応を強く要望します。
【出資団体職員の処遇について】
出資団体職員の処遇について、行革の出資法人改革の中で昇給抑制が行われ、それがいまだに継続していることに触れました。具体的には、40歳以上の職員は4号昇給から2号昇給の昇給抑制が継続しています。40代といえば子育て、教育費が増える時期と一般的に言われていますし、実際、出資団体の職員からも、「40歳からではなく、せめて年齢を引上げてほしい。せめて2号昇給を3号昇給にしてほしい」との切実な声があります。処遇改善を求めたところ、出資団体の給与制度については、本市の制度を必要に応じて参考にしながら、経営状況などを総合的に勘案した上で、労働法制に基づく関係団体との協議を経て、最終的には各出資団体の自主的な判断のもと、昇給や給与改定等の内容が決定されていると認識している。今後も、各団体の自主性を尊重しつつ、 必要に応じて、適宜・適切な助言を行っていく。とのことでした。各出資団体の自主的な判断と言いますが、2013年9月10日に藤沢市総務部長から各出資団体の長に「出資団体における独自の人事給与制度の構築について(依頼)という文書が出されています。その中で、給与制度の構築に当たっては、市から求める基本条件を次の通り提示します。と書いてあり、定期昇給の上がり幅の見直しとして、40歳以上の職員について、4号給から2号給を基本条件としています。
市からの依頼文で、これを基本条件と言われれば、従うしかありません。ですから、出資団体の自主的な判断とは言えないと思いますので、是非、物価上昇に給与が追いついていない状況を踏まえ、必要に応じて、適宜・適切な助言の中に、処遇改善を入れてもらうよう要望します。併せて、これまでもお願いしています、指定管理期間の見直しについても検討をお願いします。
次に各費目別に意見・要望を述べます。
【総務費】
【生活・文化拠点再整備】について、市民に長く愛される質の高い施設となるために、市民参画プラットフォームでの意見が十分に計画へ反映される整備手法を求めます。
【基幹系システム関係費】について、標準化後、ガバメントクラウド利用料等、運用経費の負担が大きいので、引き続き、国の責任と財源で実施するよう、政府に強く働きかけてください。
【男女共同参画の推進】について、困難を抱える女性への支援が途切れることのないよう、ふじさわ女性支援会議の実効性を確保するよう要望します。併せて市役所などの公共施設でのお知らせや、市主催イベント等での周知・啓発を拡充し、支援内容の情報を必要とする人に確実に届く環境整備を要望します。
【多文化共生】について
いま、市内ではある属性を持つ外国の方たちを否定する、心ない言説が流布されています。では、標的にされた方たちはどんな思いでいるのでしょうか。事実無根の声高な言説に、子どもたちまでが不安を抱き、耐えがたい思いをしていることが報告されています。
これに対し、「ヘイトスピーチが行われた場合や、標的とされた方が深刻な心理的ダメージを受け、地域社会で孤立に陥った場合への問いに対して、「当事者に寄り添いながら法務局や警察と連携し、適切な対応を図りたい」、「国の動向なども踏まえ、差別解消のための条例の制定も含めて対応を検討したい」との答弁で、これは非常に重要なことと受け止めています。もちろん、様々な議論のある課題であることは承知しています。なにより当事者の立場に立った上で、立法事実の収集、他自治体の差別解消に関する条例とその効果についての検証などを進めながら、「共に生きる藤沢」づくりを進めていくよう要望します。
また、外国人市民の増加を踏まえ、定量調査を定期的に実施し施策の精度向上を図るよう要望します。併せて、プレクラス等の支援情報の周知強化と日本語ボランティア確保に向けた取組の一層の充実を求めます。
【環境保全費】
【スズメバチの課題について】
環境保全費についてです。スズメバチの課題について、市は、令和7年度にスズメバチの巣撤去業務を廃止しました。その後、昨年9月定例会において「スズメバチの巣撤去業務の復活を求める陳情」が趣旨了承となったことを踏まえて、令和8年度より業務が一部復活する見込みですが、その適用範囲が「土地所有者不明の場合」等に限定された場合、年間の見込みはわずか7件とのことでした。
令和6年度に387件もの駆除実績があった事実は、市民がいかに本事業を必要とし、身近な脅威を感じているかが分かります。
そこで、まずは令和8年度より再開予定の限定的な運用を改め、市民の安全確保と予算効率を両立させる「予算の範囲内・先着順による全額補助」の導入を強く要望します。市は「先着順は混乱を招く」との答弁でしたが、他の補助事業では「先着順」は一般的に運用されています。また、先着順とすることで、被害が拡大する前の3月から4月の女王バチが活動を始める初期段階での駆除を促せます。これにより、1件あたりの作業コストを抑えつつ、ピーク時の危険を未然に防ぐ「安価で効果的」な運用が可能となります。
つきましては、議会において陳情が趣旨了承となったことを重く受け止めて、まずは例年の半分程度の件数を確保した上での「先着順による全額補助」という、運用改善を強く求めます。
今回の件に、我が会派がこだわるのは、毎年度の決算委員会での質疑の中で、公費での撤去を継続すべきという質問に対して、明確に廃止していくような答弁はありませんでした。従って議会としては、少なくとも次年度は継続するものとの認識でした。そして、廃止に向けて、事前の相談もありませんでしたので、まさか廃止されるとは思わなかったというのが率直な感じでした。
かつて、もうかなり前のことになりますが、本市で可燃不燃ごみの指定収集袋を導入する、いわゆるゴミ処理有料化の時、当時の私どもの会派は、有料化に反対をしていました。しかし、導入したい市側は、提案前に説得を試みます。政党の視察で成田空港に帰ってきたところを待ち構えて、藤沢に戻ってくる間で説得するというものでした。成田に来てまで、という熱意により、試行実施ということならばと賛成にまわったと当時の議員から聞いています。今回の件とは、レベルも違いますが、新たに市民に負担を求めるような案件については、事前に丁寧な説明と合意という手続きが必要なのです。逆に手続きを間違うと、小さな問題も大きな問題となってしまう。指摘をしておきます。
【自然環境共生推進事業】について、生物多様性地域戦略の実効性向上に向け、科学的データの蓄積体制を強化し、専門人材の配置を要望します。併せてネイチャーポジティブについて、市民への周知の拡充と、自治体ネットワークに参加し、一層の施策の推進を要望します。
【資源の戸別収集】について
資源の全品目の戸別収集については、令和10年度からの全市域での実施に向けて試行を拡大していくとのことで、環境部としては、その際には、自治会に交付している資源協力金は廃止する方向で検討しているとのことでした。一方で、自治会を所管する市民自治部からは、自治会・町内会に交付している市民組織事務費等交付金の単価が、平成5年度から30年以上据え置いていて、この間の物価や人件費の上昇を踏まえ、自治会・町内会活動が持続可能なものとなる金額の見直しを検討している。今後も、環境部などの動向を踏まえ、組織横断的に連携しながら、昨年整理した「自治会・町内会支援戦略」に掲げた3本の柱を具現化できるよう自治会・町内会への様々な支援を進めていく。とのことでした。
資源協力金の原資は、資源の売却益から収集、処理コストを差し引いて交付されていると認識しているので、戸別収集を実施した場合にかかるコストが売却益を上回るのなら廃止も理解できますが、下回るようなら、市民への還元が必要です。その場合は、市民自治部の自治会・町内会への交付金に資源協力金としての還元を上乗せするなど、環境部と市民自治部の連携した取組を要望します。
【民生費】
【保育行政全般について】
令和8年度においても、依然として保育士不足による受入れ制限が継続する見込みですので、潜在保育士の積極的な掘り起こしと職場復帰支援の強化を最優先に進めるべきです。具体的には、短時間勤務制度の推進、ブランクのある保育士が安心して戻れる再研修プログラムの整備、そして現場でのオン・ザ・ジョブ・トレーニングの充実を図り、潜在的な人材の活用を加速させることを要望します。また、166人分もの受入れ枠が、保育士不足によって閉ざされている現状は看過できません。市は、特に受入れ制限の著しい施設に対し、画一的な指導ではなく、施設ごとの事情を丁寧に聞き取り、具体的な改善計画の策定を支援し、保育の質の確保と職員の定着に向けた、きめ細やかなバックアップ体制を構築することを求めます。
さらに、保育士不足による施設ごとの受入れ制限状況についても、定期的な情報開示を求めます。保育士不足による弊害を解消するためには、市民に現状を知ってもらうことが重要です。
また、離婚後共同親権への対応については、保育士をはじめ現場の不安に応えるため、専門家による研修を実施するよう要望します。
【地域包括支援センター運営事業】について
地域包括支援センター職員の処遇改善を評価しています。引き続き、専門職確保と質の維持のため、継続的に人件費の基準を見直し、安定した運営体制を支える施策を要望します。
【福祉総合相談支援事業費】の終活支援体制の整備について
終活支援は、これからの地域包括支援の一環として極めて重要なテーマです。市が新たな取り組みを進める姿勢は大変評価します。しかし、市民が安心して自分らしい人生の最終段階を迎えられるようにするためには、より実効性のある体制整備と丁寧な周知が欠かせません。
終活に関する相談を、医療・介護・権利擁護など幅広い福祉課題の一つとして捉え、福祉総合相談支援センターで受止める体制を整える。とのことですが、「終活相談窓口」として個別の表示を行わない方針については、市民にとって終活を「どこに相談すれば良いのか分からない」という状況を招くことが想定されます。終活相談が福祉総合相談センターで受けられることを、より積極的に周知するとともに、「終活」というキーワードで迷わず相談窓口に辿り着ける体制づくりを求めます。また、情報登録の内容と運用については、関係機関との連携を密にし、終活支援を単なる情報登録にとどめず、「本人の意思を最期まで尊重する仕組みづくり」として丁寧に運用するよう要望します。
【衛生費】
【救急医療対策事業費】について
まず、災害時医療救護体制については、災害協力病院・地域救護病院への人材確保や、医薬品、医療機器の事前配備に対する具体的な財政支援策について明確化することを求めます。
【高齢者救急医療体制】については、物価高騰や人件費上昇が医療機関の経営を圧迫しています。病床確保対策補助金制度を見直し、重症患者を受け入れられる体制を維持することを要望します。
【休日夜間急病診療所】については、南北診療所の診療科目・診療時間の見直しと、新たな感染症に対応するための具体的な改修計画を速やかに策定し、これに必要な改修費用や運営費用について、具体的な市の財政支援策を明確にすることを要望します。
【在宅当番医制】については、眼科在宅当番医補助金単価についても、外科と同様に高騰する運営コストを適切に反映した見直しを要望します。
【農林水産業費】
【つくり育てる漁業推進事業費】について
国際園芸博は、本市の漁業と農業とのつながりを多くの人に知ってもらう好機です。江の島沖の藻場などの紹介とともに、稲作と海のつながりを示す展示はとても良い企画だと思います。そして、この取り組みを多くの人に見てもらえるよう、積極的に広報するよう要望します。
また、以前の代表質問で、生活・文化拠点再整備の中で、新しい市民会館のシンボルとして、江ノ電の現役車両で唯一、床が板張りの305.355の車両が2027年に引退するので、展示・活用してはと提案させていただきました。私は、江ノ電沿線に住んでいるのですが、本当に海外からの観光客に人気で、いつも混雑しています。そこで、国際園芸博の開会が2027年の3月19日ですので、引退する車両とタイミングが合えば、藤沢市の出展と併せて、会場で展示してはどうでしょうか。話題性は大いにあると思いますので、検討していただければと思います。
【ライスセンターの整備推進】について
地域農業の未来を守る「ライスセンター」の整備については、農家の作業負担軽減と市民への食の安定供給という公益性の高い取組です。代表質問では、「今後、聞き取り調査の結果を踏まえ、ライスセンターの建設が必要と回答した水利組合を対象に、立地場所や運営主体等、実現に向けた条件整理を進めていく。本市としては、ライスセンターの建設とあわせて、農地の集積を図るなど、耕作者や地権者の皆さんの理解、協力を得ながら水田の保全に努め、貴重な地域資源となる水田を次の世代につなぐという思いで農業政策に取組んでいく。との力強い答弁でした。更に先行する平塚市の「平塚中央ライスセンター」には、3月7日に鈴木農林水産大臣が視察をし、神奈川新聞の報道によれば、「都市近郊ならではの事情や難しさは当然あると思う。そういうところにも、もう少し配慮ができてもいい」と述べたとのことです。こういった農水大臣の発言も背景にして、本市が主導して、ライスセンター実現に向けた取組を進めるよう要望します。
【土木費】
【総合交通体系推進事業費】について
外出促進パスは、高齢者やベビーカー利用の人など公共交通を利用することに対してバリアを感じている人にとって、外出するモチベーション向上のインセンティブになります。答弁では、外出促進パスの運用システムに関しては、決済サービスの拡大等、日々進展しており、施策の費用対効果を高める、社会実装のタイミングを計りながら取組むことが必要。今後は、具体的な方策を整理した後、実証実験において効果を検証していきたい。とのことでした。できるだけ早い時期に外出促進パスの実証実験に取組むよう要望します。
【教育費】
【特別支援教育運営費】について
本市における特別支援教育への需要は近年急速に高まっており、令和8年度の特別支援学級に通う児童・生徒数は、小学校約370名、中学校約200名と過去最多レベルになる見込みです。こうした中、教育委員会は介助員の方々による支援を「不可欠なもの」と認識する一方、近年の介助員の登録延べ人数は令和2年の509人から令和7年の533人へと微増にとどまっており、需要増に十分対応できる状態にはなっていません。
また、介助員の支援が不可欠であるにもかかわらず、その処遇は「1時間あたり900円の謝礼」であり、交通費の支給もありません。子どもの教育的ニーズが多様化する中で、特別支援教育を支える介助員の質と量を確保し続けるためには、具体的な処遇改善を伴う制度の抜本的見直しが喫緊の課題です。
そこで、特別支援教育の質を確保し、介助員制度を持続可能なものとするため、介助員に対する謝礼を引上げるとともに、交通費を支給すること。子どもの教育的ニーズの多様化に対応するため、研修制度を充実させ、介助員の専門性の向上を図ること。特別支援学級について、未設置の学校についても、地域的なバランスや今後予測される児童生徒の増加を考慮し、早期の設置を進めることを強く要望します。
【学校プールの管理】について
学校プールの集約化によるプール管理について、使用しなくなったプールについては、消防用に水をはっていて、維持管理はしていない。とのことでした。
しかし、管理をしなくなったプールの水には、蚊の発生、藻や落ち葉などにより、消防で使用する際のポンプ故障の要因になるなど課題があります。湘南台小学校のプールについて、地元自治会や社体協の皆さんが心配していて、学校施設課に「消防で使用する場合に必要な水質レベル」「蚊が発生しないための水質レベル」などについて相談したところ、清掃や水質管理など必要な対応について確認する。とのことでした。教育委員会、消防局とで使用しなくなった学校プールの水質管理について協議をして、対応方針を示すよう要望します。
【国際教育推進事業費】について
外国につながる児童生徒への支援を評価しています。今後は、国際教室の有無による格差をなくすため、国籍要件にとらわれない日本語支援体制の整備と初期集中指導の常設化を要望します。併せて日本語指導員の処遇改善と研修の充実、多文化理解教育の拡充を求めます。
【学校図書館管理運営費】について
学校図書館システム導入にあたり、将来的な全校統一運用を見据え、移行時の混乱を避けるための計画的な整備と現場負担の軽減が求められます。学校図書館を児童生徒の学びを支える基盤として位置づけ、持続的に運用できる体制の構築を要望します。
【不登校児童生徒の「健康診断」の受診を担保すること】について
不登校児童生徒の「健康診断」の未受診問題については、不登校がすべての原因ではありませんが、未受診率が小学生は2.3%、中学生は5%に上ります。行政の責任として、学校に行けない子どもたちが確実に、かつ自己負担ゼロで、経済的負担なく健診を受けられるシステムを早期に構築するよう強く求めます。
【不登校対策】について
フリースクールなど多様な学びの場も大切ですが、学校に復帰して元気に通学することは子どもや保護者の切実な願いです。最終的には、将来の自立に向けて、どう支援していけばよいかとの問いに突き当たると思います。子どもに関わる大人があきらめず「子どもの声を聴くこと」、「一緒に考えること」の姿を見せ、担任だけで抱え込まないよう、多職種による多角的な視点を持って対応できる支援体制の充実を要望します。
【子どもの権利】について
こども・若者共育計画が施行され、子どもの権利を理念で終わせない具体化な動きを評価しています。一方で、子どもの意見徴収・社会参画は「イベントのかたち」の中にしかあるわけではありません。一部の子どもたちの意見表明で終わらせない、意見表明がしづらいあらゆる世代・属性の子どもたちへ向けて、「子どもの権利」の実効性を高めるべきです。本市の課題を捉え、先進市の調査研究をさらに進めるよう要望します。
【デジタル機器の取組】について
一人一台端末の活用が拡がりをみせる反面、長時間使用による子どもたちの健康面への弊害も分かってきています。改訂された国のガイドブックに合わせ、市のガイドラインを見直す予定との答弁でした。デジタル先進国の変化が著しいことから、今後のデジタル教育においては、より一層、家庭との共通理解が図れるような取組を要望します。
【サマースクール】について
そもそも夏休みとは何か。現代の子どもたちは、授業数も多く、塾や習い事に忙しいと言われています。夏休みは、学校という枠を飛び出し、実社会や自然の中で「本物」に触れ、自分で考えて行動する。その経験こそが変化の激しい時代を生き抜く力、つまり主体性の土台になると思います。
大人が全てお膳立てするのではなく、子どもが「退屈だな、何しようかな」と考える時間も主体性を育むタネとして肯定的に捉えられます。従って、サマースクールでは余白のある時間を大事にするとともに、就学援助世帯にこそ、選択肢を狭めない、体験格差が生じないよう、支援体制の充実を要望します。
【介護保険事業費】
「新しい認知症観の普及と、寄り添い型のフレイル予防」について
認知症になると何もできなくなるという誤解を払拭し、本人ができる範囲で役割を持ち、社会参加できる環境づくりなど、「新しい認知症観」に基づく施策のさらなる推進を求めます。また、将来の要介護状態を防ぐフレイル予防については、市民がフレイルチェックを受けるだけでなく、申し込みから実際の参加までを寄りそうコンシェルジュの配置など、支援する仕組みの構築を求めます。
【墓園事業費】
「多様な墓地形態」について
大庭台墓園における合祀墓の着実な運用に期待しています。また、市民アンケートで約3割とニーズが高かった「樹木葬」や「ペット共葬」などの新たな墓地形態についても、今回、市として設置場所や施設規模など具体的な整備プランの検討を進めるとのことでした。早期の実現を求めます。
【最後に財政について】
国費による小学校給食費無償化が実現する見込みとなったことは、本市の財政運営において大きな転換点となります。市側からは、調整債の計上や財政調整基金の繰り入れなど、現下の厳しい財政認識が示されました。しかし、本事業の根幹は「次世代への投資」であり、国費導入によって浮いた分のリソースについても、その理念を継承させるべきです。
答弁にあった「妊婦健診の助成拡大」や「体育館の空調設置」などは評価しますが、これらに留まることなく、保育現場の質的向上や放課後の居場所づくりといった、保護者のニーズの高い子育て施策に投資していく姿勢を明確に打ち出すべきです。今後も、国費による小学校給食費無償化が実現することによる財政的な余力を、そのまま子育て施策の深化に繋げられるよう、戦略的な予算編成を要望します。
そして、厳しい財政状況に対する対応については、予算等特別委員会でも多くの質疑がされました。集中する事業としては、村岡新駅を含む村岡のまちづくり、藤沢駅周辺地区再整備、生活・文化拠点再整備、北部地区のまちづくり、学校や市民センターの再整備などがありますが、ある時期に集中することに問題があります。
各部門での計画、例えば、学校施設再整備実施計画、道路舗装修繕計画などの計画を策定して、計画的に事業を進めていますが、そもそも別々に施設の耐用年数や老朽化から計画を立てているので、他部門の計画は踏まえられていません。したがって、予算編成の段階で取捨選択をするのが難しいと想定します。
本市の財政状況を踏まえて、各部が策定する計画の前提として、毎年度に使用できる予算上限を示して、庁内で調整する仕組みが必要です。幸いにも下水道のアセットマネジメントや道路のストックマネジメントのように、将来的にかかるコストの分析が出来ていますので、各分野における分析を集約、調整すれば、中期財政見通しで大幅な歳出超過にならないようにすることは可能と考えます。本当に計画通りにしなければならないのか、危険性や緊急性が本当にあるのか、例えば学校の再整備について、耐震化は全校で実施済みなので、危険性は低いと思われます。では緊急性で考えた場合、施設の老朽化により更新は必要ですが、事業が集中して財政調整基金の残高が厳しい中で、計画通りに実施するべきなのか、それとも後ろ倒しにして財政の平準化を図るのか。
以前、2017年に建設経済常任委員会で、下水道のアセットマネジメントで静岡市に視察しました。その際、静岡市では年間100億円の総事業費が掛けられる。その事業費の中で、100年後にどの水準を求めるのかという視点でシナリオを考えたということでした。本市においても、限られた財政の中で、100年後の藤沢市の水準をどこに求めるのか、その目標には年間、いくら掛けられるのか、掛けられる額に納まるような中期財政見通しにする調整が必要と考えます。更に、職員1人1人が、現在、行なっている仕事に対して、限られた人数の中、どの事業を継続し、どの事業が役割を終えているのかなど、事業のあり方を自ら判断する能力が求められていると思います。仕事をする中で、今やっている仕事が当たり前ではなく、その仕事が目的のどの部分を担っているか、それが本当に必要かどうかを判断できる体制づくりを求めて、民主クラブの賛成討論を終わります。ご清聴ありがとうございました。
2. 予算議案の採決
議案第108号 令和8年度藤沢市一般会計予算
議案第109号 令和8年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業費特別会計予算
議案第111号 令和8年度藤沢市国民健康保険事業費特別会計予算
議案第112号 令和8年度藤沢市介護保険事業費特別会計予算
議案第113号 令和8年度藤沢市後期高齢者医療事業費特別会計予算
議案第114号 令和8年度藤沢市下水道事業費特別会計予算
議案第93号 藤沢市保育所条例の一部改正について
議案第97号 藤沢市学校給食費に関する条例の一部改正について
※上記8議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。
議案第110号 令和8年度藤沢市墓園事業費特別会計予算
議案第115号 令和8年度藤沢市民病院事業会計予算
議案第80号 財産の処分について
議案第84号 藤沢市職員定数条例の一部改正について
※上記4議案は、全会一致で可決されました。
3. 人事案件
議案第116号 教育長の任命について
この議案は、教育長の任命(宮原氏(現企画政策部長))について、市長から議会に同意が求められたものです。
※この議案は、全会一致で同意されました。
人権擁護委員候補者の推薦について
この件については、人権擁護委員の候補者について、法務大臣に推薦するにあたり、議会に意見が求められたものです。
※この議案は、全会一致で市長依頼の通り決定しました。
藤沢市個人情報保護審査会委員の委嘱について
この件については、委員の委嘱にあたり、議会に意見が求められたものです。
※この件については、全会一致で市長依頼の通り決定しました。
議会議案第7号 イランのをめぐる軍事行動の即時停止と外交努力による平和解決を求める決議について
※この議案は、現在激化しているイランをめぐる軍事行動の即時停戦と「法による支配」の国際秩序構築に向けて積極的な外交努力を主導するよう、日本政府に求めるものです。
※この議案は、民主クラブ、公明党、共産党、アクティブ藤沢が賛成、市民クラブ、湘風維新無所属の会、無所属藤沢が反対、18対17の賛成多数で可決されました。
※以上をもって、藤沢市議会2月定例会が閉会となりました。
※また、31日で退職する職員の皆さんには、市役所での現役時代も含めて、大変お世話になりました。次のステージでの活躍を祈念します。
※以上、報告とします。