2026.2.27 本会議(3日目)~議決・代表質問

 2月27日 10:00より、藤沢市議会2月定例会(3日目)が開催されました。内容の抜粋は次の通りです。

【建設経済常任委員会(2/17開催)に付託された議案】

議案第81号 市道の認定について 

議案第82号 市道の廃止について

※上記2議案は、全会一致で可決されました。

議案第89号 藤沢市都市公園条例の一部改正について 

議案第96号 藤沢市企業立地等の促進のための支援措置に関する条例の一部改正について 

※上記2議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

【厚生環境常任委員会(2/18開催)に付託された議案】

議案第94号 藤沢市国民健康保険条例の一部改正について

議案第95号 藤沢市介護保険条例の一部改正について 

※上記2議案は、共産党とアクティブ藤沢が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

【子ども文教常任委員会(2/19開催)に付託された議案】

議案第91号 藤沢市特定乳児等通園支援事業の運営に関する基準を定める条例の制定について

議案第92号 藤沢市乳児等通園支援の利用可能時間に関する経過措置を定める条例の制定について
 
※上記2議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

【総務常任委員会(2/20開催)に付託された議案】

議案第83号 藤沢市広告式条例等の一部改正について 

議案第85号 藤沢市職員の勤務時間等に関する条例の一部改正について

議案第87号 藤沢市市税条例の一部改正について

※上記3議案は、全会一致で可決されました。

議案第86号 藤沢市非常勤職員の報酬等に関する条例等の一部改正について 

※この議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

【補正予算常任委員会(2/24開催)に付託された議案】

議案第100号 令和7年度藤沢市一般会計補正予算(第9号)

議案第101号 令和7年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業費特別会計補正予算(第2号)/補正額:△3億5,419万2千円 

議案第103号 令和7年度藤沢市国民健康保険事業費特別会計補正予算(第2号)/補正額:2億8,154万4千円 

議案第104号 令和7年度藤沢市介護保険事業費特別会計補正予算(第2号)/補正額:11億3,065万5千円 

議案第105号 令和7年度藤沢市後期高齢者医療事業費特別会計補正予算(第2号)/補正額:1億8,366万8千円 

議案第106号 令和7年度藤沢市下水道事業費特別会計補正予算(第3号)/補正額:△3億781万5千円
 
※上記6議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

議案第102号 令和7年度藤沢市墓園事業費特別会計補正予算(第2号)/補正額:△4,258万9千円

議案第107号 令和7年度藤沢市民病院事業会計補正予算(第3号)/補正額:△9,046万1千円
 
※上記2議案は、全会一致で可決されました。

ここから、令和8年度一般会計予算ほか11議案に対する代表質問

※なお、代表質問については、私が所属する「民主クラブ」の質疑は質問~答弁の概要を掲載し、その他の代表質問は、件名・要旨等のみ掲載することとします。

通告1番 栗原議員【市民クラブ 質問持ち時間120分】

1. 令和8年度施政方針について

(1)各施政について

通告2番 竹村議員【民主クラブ 質問持ち時間90分】

1. 市長の政治姿勢について

(1)市政全般の課題について

【多文化共生のまちづくりについて】
 障害のある入所者19名が殺害され、職員を含む21名が重軽傷を負わされた「津久井やまゆり園事件」から、今年の7月で10年になります。
 神奈川に住む私たちは、犯人の植松聖の、人間の価値に優劣を付け「障害者には生きる価値はない」とする思想を否定し、「共に生きる」社会を創ることを誓ったはずです。
 しかしいま、私たちの社会は「共に生きる」社会に向かっていると言えるでしょうか。障害者の問題だけではありません。国籍や民族、宗教や文化、性差や性自認‥‥私たちのまちでは多様なアイデンティティを持つ市民が互いに支え合いながら暮らしています。その多様性は私たちのまちをより豊かにする「力」です。しかし社会の一部には事実無根のデマを拡散して誰かを「排除」する言説が広がり、私たちのまちに影を落としています。こうした中、鈴木市長は施政方針で「藤沢という大地を耕し、『人の和』や『平和への思い』が根を広げ、誰もが自分らしく輝ける地域社会の実現に向け取り組んで行く」決意を述べられました。
 また「平和や人権文化を市政の基盤として、多様性と活力を備えた地域社会の構築を目指す」「すべての市民が、国籍や民族を超えて互いの文化を認め合いながら共に生きていく多文化共生のまちづくりをさらに進めて行く」と、力強く明言してくださいました。
 これらは、差別と分断に揺れる藤沢のまちに鈴木市長が明確なメッセージを発してくださったものとして、私たちは大きな信頼を寄せるものです。誰かを排除する社会はもろく弱い社会です。多様性を力にし、誰もが自分らしく生きることのできる藤沢をめざす立場から、あらためてそのお考えについてうかがいます。

(鈴木市長)
 多文化共生のまちづくりに関する質問についてお答えいたします。
近年、本市においても多様な背景を持つ市民が増加し、多様な視点や文化が地域に新たな活力をもたらす好機と捉える一方、生活習慣や文化の違いによる課題に加え、SNSなどによる無自覚な差別や偏見、相手との心情的な摩擦による排除といった課題が生じております。本市が目指す多文化共生社会とは、単に外国につながりのある市民の生活を支援するだけでなく、差別や排除をする、されることなく、対等な立場で地域活動などへ参加し、地域の一員として共に生きる社会であると捉えております。
 市では、相互理解の促進を目的とした「ふじさわ国際交流フェスティバル」や、外国につながりのある市民の地域社会への参画を促進し、その声を直接市政に反映させる重要な場としての「外国人市民会議」を設置しております。こうした行政としてのスタンスと、これまでの取り組みを踏まえ、すべての市民が地域の一員として安心して暮らすことができ、将来の地域社会に大きな可能性を持つ「多様性」が新たな価値と活力となるよう、インクルーシブ藤沢、多文化共生のまちづくりを進めてまいります。

【ヘイトスピーチ解消条例について】
 いま、市内では特定の外国の方たちのアイデンティティを否定する言説が流布されています。では、名指しされ、誹謗中傷されている方たちはどんな辛い思いでいるのでしょうか。
 先日、ある小学校が遠足で駅に行ったところ、声高な街頭宣伝をしているグループに遭遇してしまいました。そのあまりの内容に、外国ルーツの子どもたちは大変なショックを受け、「怖い」「ぼくたちは藤沢にいてはいけないの?」と怯え、傷ついているとのことでした。また、友だちが涙を流す姿を見た日本人の子どももまた、ショックを受けているそうです。
 さらに、この問題を契機とした生徒間の「いじめ」さえ起きています。2016年に制定された「ヘイトスピーチ解消法」は、「本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、その出身者又はその子孫を、我が国の地域社会から排除する不当な差別的言動はあってはならない」と定めました。またこれをふまえて、地方自治体に対しても「不当な差別的言動の解消に向けた基本的な取組」を求めました。すでに川崎市などは上乗せ・横出し条例とも言える「ヘイトスピーチ解消条例」を制定し、差別的言動の一定の抑制に効果を発揮しています。ヘイトスピーチは、それを放置すれば「言説」にとどまらない「憎悪犯罪」、「ヘイトクライム」に発展しかねません。
 それらを抑止するためにも、藤沢市としてヘイトスピーチ解消に関する条例を制定することが必要と考えますが、見解をうかがいます。また、市内でどのような言動が行われ、それがどのような影響を与えているかについてのモニタリングも必要と考えますが、いかがでしょうか。

(宮原企画政策部長)
 本市では、「人権施策推進指針」に基づき、ヘイトスピーチを含めた差別や人権侵害について、様々な媒体を活用し防止対策等に取り組むとともに、市民の役割として、人権指針の理念を共有し、差別をしない・させない、偏見をもたない・もたせないという人権感覚を身につけ、行動することを定めております。
 人としての尊厳を傷つけ、差別意識を助長し、誘発するヘイトスピーチにつきましては、決して許されるものではなく、また、ヘイトスピーチを黙認することは発信した人に「言っても良い」という解釈を生みだす危険なことと捉えております。本市といたしましては、ヘイトスピーチ解消法を踏まえ、市ホームページにおいても、ヘイトスピーチは、多様性が尊重され、不当な差別や偏見のない成熟した共生社会の実現を目指すうえで、許されるものではないことを理解していただけるよう、周知啓発を図っているところでございます。
 ご提案の差別解消条例の制定につきましては、人権尊重の理念の実現と実効性の確保の観点から有効であると考えますが、昨年11月の全国知事会において「多文化共生社会の実現をめざす共同宣言」が採択され、国に対し多文化共生の根幹となる基本法の制定や司令塔となる組織の設置を強く要望していることから、国の動向を注視してまいります。
 また、表現の自由と差別のバランスを逸脱していると思われるヘイトスピーチが行われた場合や、標的とされた方が深刻な心理的ダメージを受け、地域社会で孤立に陥ることになるようなことがあった場合は、当事者に寄り添いながら法務局や警察と連携し、適切な対応を図ってまいりたいと考えております。なお、ご指摘のモニタリングにつきましては、現在、ヘイトスピーチに起因するインターネット上での差別的な書き込みの有無を神奈川県が確認しており、本市にも結果が共有されております。
 来年度には、改めて法務省で詳細な調査を実施し、ネット上の最新の傾向を分析して対応策を見直すという動きもあることから、この結果を踏まえ、条例の制定も含めまして、本市の公共施設等における差別的言動への対応などを検討してまいりたいと考えております。

【予算配分について】
 市長は、子育て世帯の負担軽減等をめざし、市の独自予算による小学校給食費の無償化を公約にし、再選されました。しかし、来年度より国の施策として全国一律での無償化が実施される見込みとなり、当初市が負担する予定であった独自財源にその分余裕が生じることになります。その分は、もともと子育て支援のために確保された予算ですので、他の事業等に充当するのではなく、さらなる子育て施策に充当すべきと考えます。
 具体的には、待機児童対策の質の向上、放課後児童クラブの環境整備などです。本市として、国費導入によって生じた財源を、引き続き子育て支援の充実へと重点的に配分していくお考えがあるか、市の見解をうかがいます。

(福室財務部長)
 令和8年度に実施いたします小学校給食費の無償化でございますが、財源としましては、国からの給食費負担軽減交付金に加えて、物価高騰対応重点支援地方交付金を活用することにより実施する予定でございます。令和8年度当初予算の編成にあたりましては、その財源として、地方財政法第5条の特例としての調整債を18億円計上するとともに、なお不足する財源として財政調整基金を53億円繰り入れることにより、急激な市民サービスの低下を回避するよう、配慮した予算としたものでございます。
 しかしながら、このような非常に厳しい財政状況であっても、妊婦健康診査費用の助成額拡大や、令和9年度全校設置をめざした学校体育館の空調設置など、将来への投資として、子育て支援及び教育環境の充実を図っているところでございます。今後につきましても、市政運営の総合指針2028に位置付けました重点事業を中心に、効果的な予算配分に取り組んでまいります。

【職員定数条例の一部改正について】
 今回の条例改正案は、行政需要の増加への対応、業務の見直しなどに伴い、職員定数を19人増やして3,822人から3,841人にする内容です。
 昨年は、定数条例の一部改正が議会に提案された時点において欠員が見込まれる状況で、代表質問の答弁でも、「職員定数は、事務執行上、必要な職員数を定めるものであり、本来欠員はあってはならないものと認識している。このため、欠員の解消に向けて、採用試験を早期に実施し速やかな補充を行うとともに、事務執行に影響が生じないよう、会計年度任用職員等の配置を行うなど体制の確保に努めていく」とのことでした。
 そもそも「条例提案時点で欠員が見込まれる」ということは、適正な提案とは言えないと考えます。現時点で事務職、技術職で数人の欠員が生じている状況の中、その欠員分も含めて、令和8年度当初に欠員なくスタート出来るのか、見込みをうかがいます。
 またここ数年、年度途中で欠員が生じている状況を踏まえて、名簿登載制度の活用はもとより、普通退職を見込んだ過員配置にも踏み込むべきだと思います。なぜなら、仮に普通退職が見込みより少なかった場合でも翌年度当初には過員は解消できるわけで、欠員に伴う負担の方が大きいからです。市の見解をうかがいます。

(古澤総務部長)
 まず、令和8年度当初の職員の欠員見込みでございますが、任期の定めのない一般職員、いわゆる「フルタイム勤務職員」の具体的な職種や欠員数は、土木職2名、電気・機械職2名、保育士1名、栄養士1名で、現時点において、合計6名が見込まれます。欠員が生じた主な要因でございますが、2月以降、急遽、採用試験合格者の辞退や、職員から退職願が提出されたことによるものでございます。
 ご指摘の職員定数条例で定める職員定数につきましては、事務執行上、必要な職員数を定めるものであり、本来、欠員はあってはならないものと認識してございます。このため、欠員の解消に向けて、速やかな補充を確実に行えるよう、採用試験を早期に実施するとともに、事務執行に影響が生じないよう、業務経験のある会計年度任用職員等の配置を行うなど体制の確保に努めてまいります。また、年度途中に生じる欠員への対応といたしましては、引き続き名簿登載制度を活用していくほか、組織力強化のための職員を部局総務課等へ配置し、部局内での応援体制の迅速な構築を可能とするなど、欠員が生じた職場のニーズに柔軟に対応できる執行体制を構築してまいります

【職員の賃金水準と人材確保について】
 職員の賃金水準と人材確保には、密接な関係があります。今議会で条例改正が可決されたことにより、地域手当が国指定の16%になります。一方で、議会でも指摘がされていた「持ち家に係る住居手当」については5,000円の削減が関係団体との間で労使合意されています。
 茅ヶ崎市では人材を確保するため、住居手当を廃止する代わりに、地域手当を国指定の12%から4%を独自で上乗せしました。これは藤沢市を意識していると考えられますし、人材確保が困難な現状を踏まえた危機感の表れだと思います。
 一方、本市では国指定の16%への条例改正がされましたが、独自に上乗せをして人材を確保していくという姿勢が見られず、「危機感が足りない」と言わざるを得ません。
 国指定が12%だった時に藤沢市が13%と国より1%高くした経緯を振り返ってみます。2005年の人事院勧告に基づき2006年度から2010年度の5年間で段階的に実施がされた給与構造改革に遡ります。当時の給与は基本給プラス調整手当でしたが、地域間格差を解消することを目的に、全国一律で基本給を4.8%下げて調整手当を廃止し、新たに地域手当で地域間格差を解消するというもので、国は「あくまで配分の見直しであり、全国の給与総体は変わらない」としていました。
 しかし、その時に国家公務員には、本府省業務調整手当と広域移動手当が創設されましたので、その手当も含んだ配分の見直しになります。一方で、地方公務員にはその手当はないので、国指定の地域手当をそのままスライドさせると配分の見直しにならず、減額になるわけです。
 では藤沢市の場合はどうだったのでしょうか。もともと基本給を100とした場合、当時の調整手当は10%でしたので、110となります。給与構造改革により、基本給を4.8%下げると95.2となり、あくまで配分の見直しですので、110に戻すには地域手当を15.5%にする必要があります。関係団体との労使交渉の結果13%で合意したというのが経過で、残念ながら引下げる理由のない給与引き下げとなったわけです。では、今回、地域手当を国指定の16%とするわけですが、先ほど説明した1%はどこに行ってしまうのでしょうか?
 昨年の代表質問で、「選ばれる藤沢市に向けて、近隣市と同様、危機感を持って、独自の対応が必要」と質問したところ、「近隣市では、国が指定する地域手当を独自に引き上げるなどの動きがあり、給与制度面における人材確保の自治体間競争が始まっている状況。本市としても選ばれる自治体として、独自の魅力創出が重要であると捉えておりますので、引き続き、市として主体的な判断を行いながら、人材確保に努めていく」とのことでした。これまでの経過で1%上乗せしてきた地域手当を削減することが「主体的な判断」なのか、市の見解をうかがいます。

(古澤総務部長)
 本市では、均衡の原則に基づき、毎年の人事院勧告の内容に準じた給与改定を行ってまいりました。近隣市が、国指定の地域手当を独自に引き上げている状況は承知しておりますが、改定後の本市の地域手当は当該地域の上限となる16%に達していることから、ご指摘の1%上乗せ分などの職員のインセンティブにつきましては、諸手当を含めた制度全般に関する見直しの中で、今後検討を行ってまいります。
 いずれにいたしましても、適切な給与水準を確保した上で、働き方改革のさらなる推進や働きやすい環境整備など、職員を対象としたあらゆる制度設計において、本市としての主体的な判断を行い、人材の確保、多様化するワークスタイルやライフスタイルへの課題について真摯に対応し、選ばれる自治体を目指してまいりたいと考えております。

【出資団体職員の処遇について】
 当初は、市職員の俸給表の2号下位に位置づけられていましたが、行革の出資法人改革の中で昇給抑制が行われ、それがいまだに継続しています。これまでの答弁では、平成19年度の本市給与制度改革に合わせ「株式会社を除く出資団体において給与規程の見直しを行い、統一性のある給与制度を構築してきた経緯がある」としていますが、当時の市から出資団体への指導文書の中で、40歳以上の職員については4号昇給から2号昇給を条件としています。これが継続されているわけです。
 40代といえば子育て、教育費が増える時期と一般的に言われていますし、実際、出資団体の職員からも、「40歳からではなく、せめて年齢を引上げてほしい。せめて2号昇給を3号昇給にしてほしい」との切実な声があります。出資団体の職員からは、市の考え次第だと言います。
 また、昨年の代表質問で、「近年の民間の賃上げの流れが指定管理料に反映しているのか?」とたずねたところ、「出資団体における給与制度については、本市の制度を必要に応じて参考にしながら、経営状況や民間同種同業者の状況などを、総合的に検討した上で、各出資団体の自主的な判断の下、賃上げが行われているものと認識している。指定管理料については、基本協定とは別に指定管理期間の年度ごとに締結する年度協定において決定しており、指定管理者から提案される事業計画書に基づき、一定の賃上げ分を含めた人件費が反映されているものと認識している」とのことでしたが、給与改定の4月遡及分について、自主財源で対応している財団もあると聞きます。市の考えが大きく影響することから、財団を設置した市として、財団で働く職員のモチベーション向上、せめて精神的に疲弊しないような対応が求められると思いますが、市の見解をうかがいます。

(及川市長室長)
 出資団体における給与制度につきましては、本市の制度を必要に応じて参考にしながら、経営状況などを総合的に勘案した上で、労働法制に基づく関係団体との協議を経て、最終的には各出資団体の自主的な判断のもと、昇給や給与改定等の内容が決定されているものと認識しております。今後とも、本市といたしましては、各団体の自主性を尊重しつつ、 必要に応じて、適宜・適切な助言を引き続き行ってまいりたいと考えております。

【指定管理期間について】
 財団で働く職員が安心して働き続けられるためにも、以前から求めている指定管理期間について、見直す必要があると思います。
市は、「指定管理者に管理運営を委ねる期間は5年を基本としつつ、10年を超えない範囲内で、施設の特性や整備状況に応じて指定期間を設定できる。施設の特性や整備状況だけでなく、社会情勢の変化や市民ニーズへの柔軟な対応という側面も考慮した上で、適切な指定期間を設定し、同制度の活用を図っていきたい。」とのことです。
 試行的でも良いので、指定期間を10年間に出来ないか、市の見解をうかがいます。

(及川市長室長)
 本市では藤沢市指定管理者制度導入及び運用の基本方針を定め、指定管理者に管理運営を委ねる期間は5年を基本としつつ、10年を超えない範囲内で施設の特性等に応じて指定期間を設定できることとしております。個別具体の指定期間につきましては、各施設所管課において、学識経験者等を含む「審査選定委員会」を設置し、指定期間を含む募集要項等の審議を行っておりますので、施設の特性や整備状況等を踏まえて、5年を超える指定期間が設定されることも可能性としてはございます。
 本市といたしましては、市民ニーズ等への柔軟な対応という側面も考慮した上で、適切な指定期間が設定されるよう、今後も指定管理者制度の運用を図ってまいりたいと考えております。

【村岡地区都市拠点総合整備事業について】
 村岡新駅設置事業は、本市の負担割合が27.5%(当初見込み約42.1億円)となっており、2023年末には物価変動を反映してJR東日本の詳細設計による総事業費が150億円から159億円へと見直しされました。しかしその後も「建設物価 建築費指数」の上昇傾向が続いており、事業を取り巻く環境は常に変化しています。
 今年度予算の編成にあたり、159億円への見直し以降本格化した物価高騰の影響をどのように組み込んでいるのでしょうか。あわせて、新駅に限らず、関連するほかの事業についての物価高騰の影響についてはいかがでしょうか。

(額賀都市整備部長)
 村岡新駅の整備につきましては、事業費見直し後の令和6年5月に神奈川県、鎌倉市、藤沢市の3県市とJR東日本で、新駅設置に伴う施行協定を締結し、同年10月から工事に着手しているところでございます。昨今の建設資材及び労務費等の高騰が続いている状況については認識をしておりますが、JR東日本から現時点で事業費の増額の必要性がないことを確認しております。
 今後、新駅及び関連する事業についても物価高騰等による事業への影響が想定されますので、その際には、しっかりと事業内容等を精査するとともに、議会等へのご報告をさせていただき、着実に事業を進めてまいります。

(引き続き質問)
 新駅周辺のまちづくりは、湘南アイパーク等の拠点を核とした産業活性化、ひいては本市の安定的な税収確保に向けた重要な投資だと思います。本事業では、新駅設置に伴う企業誘致の進展が法人市民税をはじめとする本市の財政にどの程度寄与すると期待しているのでしょうか。現在の社会情勢や企業ニーズを踏まえた、現時点での見通しをお聞かせください。

(額賀都市整備部長)
 企業誘致に伴う効果でございますが、研究開発企業の誘致に当たっては、関連企業の集積による連携が相乗効果として重要視されていることから、先進的な研究開発に携わる企業が多く立地している村岡地区の強みを活かせるものと捉えております。したがいまして、新たな企業誘致による法人市民税はもとより、雇用増に伴う個人市民税、資産価値向上による固定資産税・都市計画税の増加が見込まれております。さらに、建設投資に対する効果やそこで生まれる就業誘発等の経済活動に対する効果も期待されることから、本市の財政に寄与するものと認識しております。本事業は、本市全体の経済の活力維持と持続的発展に寄与する未来への投資と捉えており、引き続き着実な取組を進めてまいります。

(2)安全で安心なまちをつくる

【防災政策について】
 昨年12月、国の中央防災会議は12年ぶりに「首都直下地震の被害想定」を見直しました。本県においても昨年3月に「神奈川県地震被害想定調査報告書」がまとめられています。さらに、自治体には「地域防災計画」に加え、「国土強靭化地域計画」など、多岐にわたる計画策定が求められており、内容の重複や関連性の不透明さが、現場の対応や市民の理解を妨げる懸念があります。地域防災計画等の抜本的見直しにあたり、重複感のある各種計画をどう整理し、一貫性のある体系へと整えるお考えかうかがいます。

(板垣防災安全部長)
 地域防災計画等の抜本的見直しにつきましては、各種計画ごとに個別に整理するのではなく、上位計画から個別計画までの目的や役割を明確にし、相互に整合した一貫性のある体系とすることが重要であると認識しておりますので、改めて整理してまいります。

(引き続き質問)
 地域防災計画を核としつつ、「初動」「避難所運営」「復興」などの分野別、要配慮者などの対象別、地域別の分冊、さらには小冊子版「ふじさわ防災ナビ」のような市民向けの簡易版として再編し、いざという時に「誰もが即座に使える」形を目指すべきと考えますが、市の見解をうかがいます。

(板垣防災安全部長)
 各種計画等の分野別、対象別、地域別への再編につきましては、目的や役割を整理する中で、その必要性を検討してまいりたいと考えております。特に小冊子版「ふじさわ防災ナビ」につきましては、抜本的見直しの内容を踏まえ、より市民に分かりやすくなるよう見直してまいります。

(引き続き質問)
 国や県の想定で今回初めて明確に示されたのが、避難生活の悪化に伴う「災害関連死」のリスクです。これを防ぐには、避難所のトイレ機能を支える下水道の維持が不可欠です。施政方針では下水道施設及び管路の耐震化に取り組むとのことです。重要施設である指定避難所につながる下水道管路の耐震化について、2032年度で約4割達成が現在の計画です。「年間約2カ所」という整備ペースをさらに加速させるべきではないでしょうか。あわせて、浄化センターやポンプ場といった基幹施設の耐震化についても、今後の進捗見通しをうかがいます。

(近藤道路下水道部担当部長)
 下水道施設及び管路の耐震化についてお答えいたします。藤沢市地域防災計画に位置付けられた指定避難所から下流の管路の耐震化及び、浄化センターやポンプ場などの基幹施設の耐震化につきましては、「ふじさわ下水道中期経営計画」に基づき、辻堂浄化センターにおける重要度の高いポンプ機能の耐震化に着手するなど、本計画に位置付けた事業を着実に実施できるよう進捗管理に努めております。しかしながら、近年の人件費を含めた建設事業費の高騰が著しいことから、さらなる事業費の平準化や特定財源の確保に努め、コスト、効果、リスクのバランスを考慮しながら、耐震対策に取り組んでまいります。

(引き続き質問)
 施政方針では、木造住宅耐震化について補助限度額の引き上げを謳っています。住宅耐震化は直接死の最大の要因を除去するだけでなく、在宅避難を可能にして災害関連死のリスクを抑えます。また、倒壊を防ぐことは道路閉塞による地域の孤立化を防ぐことにも直結します。昨年4月には補助対象をいわゆるグレーゾーンにまで拡大しました。本市の取り組みのグレーゾーンに対する実効性を高めるために、これまで以上の具体的な支援策や啓発アプローチについて、お考えがあれば教えてください。

(三上計画建築部長)
 「木造住宅耐震改修補助」につきましては、令和6年元日に発生した、能登半島地震の影響で耐震への関心が特に高まっている状況にあるため、物価高騰に対応し、補助限度額を引上げて耐震化の更なる促進を図ってまいりたいと考えております。また、令和7年度から同補助の対象とした、いわゆるグレーゾーンと呼ばれている「2000年基準前の新耐震木造住宅」においては、耐震性を有しない住宅が多く存在しており、まずは、耐震診断を実施して耐震性を確認することが重要でございます。このため、新たな啓発アプローチとして、「2000年基準前の新耐震木造住宅」に対しても、令和8年度に耐震化を促す個別通知を実施し、さらなる耐震診断の促進を図る考えでございます。

【災害時の「デマ」対策について】
 昨今の状況を考えたとき、懸念されるのは「デマ」の問題です。古くは関東大震災における朝鮮人虐殺、近年でも東日本大震災や熊本地震、能登地震に際してネット上での「デマ」が拡散された事例を忘れるわけにはいきません。あらためて非常災害時には藤沢市が率先して情報を発信し、市民の皆さんには「情報は市の公式な発表に従う」「不確かな情報を安易に信じたり、拡散させたりしない」ということを徹底してご理解いただく必要があるのではないでしょうか。

(板垣防災安全部長)
 災害時におけるデマの拡散につきましては、内容によっては、市民の不安を煽ったり、救援活動の妨げになるなどの悪影響をもたらすため、市民一人ひとりが、情報の真偽を確かめる意識を持ち、真偽不明な情報は拡散しないことを理解し、行動することが重要であると認識しています。
 市の取組みといたしましては、日ごろから、防災インフォメーションで、市民の方が直接、気象庁や鉄道会社等のホームページにアクセスできるようにしております。今後につきましては、デマ情報への注意喚起についても追加し、しっかりと周知していくとともに、実際の災害発生時には、適時的確に、情報を発信することで、正しい情報が市民に伝わるよう努めてまいります。

【スズメバチ対策について】
 昨年9月定例会において「スズメバチの巣撤去業務の復活を求める陳情」が趣旨了承とされました。それを受けて、令和8年度よりスズメバチの巣撤去業務が一部復活する見込みとのことですが、その適用範囲が「土地所有者不明の場合」等に限定されている点に懸念を抱いています。スズメバチの脅威は土地の所有形態に関わらず等しく市民に及ぶものであり、迅速な駆除こそが被害を最小限に食い止める要です。その点、以前の実施体制に必要な予算は年間600万円程度であり、この予算規模で市民の生命・身体の安全を確保できるのであれば、極めて費用対効果の高い施策といえます。この際、陳情を趣旨了承とした議会の意思を重く受け止め、同業務を全面的に復活させるべきではないでしょうか。市の見解をうかがいます。

(村山環境部長)
 スズメバチの巣の撤去業務につきましては、公的責任領域や県内自治体の状況等を踏まえ見直しを行い、令和6年度をもって終了いたしました。スズメバチの巣撤去業務の復活を求める陳情が趣旨了承となったことは重く受け止めておりますが、民地におけるスズメバチの巣の撤去については、その土地の所有者や管理者に撤去していただくことが原則であると考えております。そのため、全額公費負担による事業ついては予定しておりませんが、これまで様々なご意見を伺う中で、迅速な撤去が望めない場合もあると考えられることから、所有者が不明な場合に限り、緊急対応として公費負担による撤去の対応をすることとしたものでございます。今後も、営巣されないための対策の周知のほか、問い合わせをいただいた際には、害虫駆除業者の団体をご案内するなど、丁寧な対応に努めてまいります。

(3)誰もが、豊かに生活し、支え合う社会をつくる

【ケアラー支援について】
 少子化が進む一方団塊の世代が後期高齢者となり、「介護爆発」と言われる状況が到来しようとしています。また家族構成の変化や共働き家庭の増加に伴い、かつてのケアにおける「専業主婦モデル」は過去のものとなりつつあります。ヤングケアラーやダブルケアの顕在化、後を断たない介護離職などはそれらのあらわれにすぎません。
 藤沢市議会が議員提案し成立させていただいた「ケアをされる人もする人も自分らしい生き方ができる藤沢づくり条例」は、施行以来まもなく1年になろうとしています。
 この間、ケアラー当事者などから構成される藤沢市「ケアラー支援協議会」の論議をふまえ、ようやく「ケアラー支援推進計画」が作成されました。支援推進計画を踏まえた、今後のケアラー支援の方向性についてうかがいます。

(古郡福祉部長)
 藤沢市ケアラー支援推進計画に基づいた今後の方向性についてお答えします。計画におきましては、市、市民、事業者、関係機関、学校等の各主体の役割や活動指針を掲載しております。
まずは、各主体に対し記載の内容の理解が広まるよう周知・啓発に努めてまいりたいと考えております。
 また、基本施策とし、ケアラー及びケア対象者への理解の促進、ケアラーへの情報発信、各機関の連携の大切さ及び支援を担う人材の育成等に関する活動の方向性を示しております。このことを念頭におき、藤沢市ケアラー支援協議会、ケアラー当事者の方々のご意見を伺いながら、取組を進めてまいります。

【終活支援体制の整備について】
 身寄りのない高齢者などへの身元保証や日常生活の支援、死後事務手続きなどを支えるために、この度、福祉総合相談支援センターで「終活」に関する相談や緊急連絡先の情報登録制度を始めるとのことです。そこでうかがいます。
 終活は市民にとって非常に関心の高いテーマです。にもかかわらず、なぜ「終活相談」という名称のわかりやすい専門窓口を設けず、福祉総合相談支援センターの中で対応する形にしたのでしょうか。

(古郡福祉部長)
 終活に関する相談につきましては、医療や介護、権利擁護の課題等を含む、福祉に関する様々な困りごとの一つとして捉え、福祉総合相談支援センターで対応することとしましたので、個別の表示はしない予定でございます。しかしながら、終活の相談窓口が福祉総合相談支援センターで受け付けられることについては、広く周知を図ってまいります。

(引き続き質問)
 終活は、権利擁護や財産管理、遺言、相続など、司法分野とも深く関わる課題です。これまでも福祉分野にとどまらない連携の必要性を指摘してきましたが、あらためて本市の具体的な取り組みについてうかがいます。

(古郡福祉部長)
 司法などとの取組についてでございますが、司法書士や行政書士、弁護士等の法律に関する専門職や関連団体などとの連携を想定しております。具体的には、終活相談の中で、相続や遺言に関する内容の場合には、適切にご案内を行うことが出来る体制を検討してまいります。また、判断能力等の低下がみられ、日常生活に支障が生じている場合などの財産管理に関する支援が必要な場合には、成年後見制度などの権利擁護支援に繋ぐ取組を行ってまいります。今後も国から示される新たな権利擁護支援の施策と連携できるよう、取組を進めてまいります。

(引き続き質問)
 この新たな取り組みを市民の皆さんに知っていただくための周知啓発に関する検討状況と、登録に必要な情報の範囲をどのように考えているのかについてもうかがいます。

(古郡福祉部長)
 終活支援に関する新たな取組の周知啓発につきましては、ホームページや広報での市民の方への周知とともに地域包括支援センターなどの支援関係機関への周知を行ってまいります。あわせて、新年度の早い時期に、終活に関するイベントの実施を検討しているところです。
 また、情報登録事業の登録する情報の範囲につきましては、住所・氏名・生年月日などの基本事項の他、本人の状況や希望に応じて、緊急連絡先、かかりつけ医、エンディングノートや遺言書の保管場所及び葬儀などの生前契約先などを考えており、お預かりした情報については、ご本人様の「もしも」の時に、意思の反映につながるよう、医療機関などに登録した情報をお伝えすることを想定しております。

(4)笑顔と元気あふれる子どもたちを育てる

【不登校への取り組みについて】
 児童虐待、いじめ、不登校、自死、性被害など、子どもの人権侵害があとをたたない深刻な状況です。大人の社会では余裕のない生活や生きづらさから、誰かを差別する意識が根付き始めているように思います。無意識に「○○人、○○教はこわい、嫌だ」との声を聞くようになりました。クラスには不登校の生徒が数人いる状況で、それが当たり前になり常態化しています。ある中学生に聞くと、それが「普通だよ」との答えでした。自分の回りは普通だから、少数の児童は欠席し続けていても気にならない、構わないという排他的な環境で良いのでしょうか。
 一方で、学校に行くことだけがすべてではなく、多様な学びを認めることも大切です。来年度のフリースクールへ通う家庭への支援で救われる子どもも少なくないでしょう。でも忘れてならないのは、これは「対処療法」です。根本的には子どもたちは「学校に行きたい」のです。その気持ちを大事にし、学校は不登校を生まない環境づくりをあきらめずに取り組んでいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

(岩本教育長)
 全ての子どもたちが自分らしく輝き、自己肯定感を育みながら健やかに成長できるようにしていくことこそが、教育の揺るぎない使命であり、安心して自らの居場所と感じられる、かけがえのない場所をつくるためにも学校、家庭、地域が連携する包括的な体制作りは欠かせないものとの認識でございます。不登校となっている子どもは、多様な要因・背景によって、結果として学校に足を運べない、あるいは望みながらも困難を抱えている場合が多く、時には複数の事柄が複雑に絡み合っていることもあり、こうした思いを抱える子どもへの対応は、喫緊の課題であると重く受け止めているところでございます。
 教育委員会では、一人ひとりの教育的ニーズに応じた多様な学びを提供し、子どもたちが「明日も学校へ行きたい」と心から思える、魅力ある学校づくりを重要な柱として推進しております。不登校を特定の個人に起因する問題としてとらえるのではなく、どの子にも起こりうることであるという認識のもと、未然防止に向けて、学業のつまずきを解消するための「誰もがわかる授業づくり」や個に応じた学習支援を継続するとともに、いじめや暴力行為を許さない学校づくりをはじめとした多角的な取組を推進してまいりました。
 また、安心できる居場所の確保ときめ細かな心のケアの充実はとても大切なことであり、いつでも子どもたちを受け入れ、寄り添うことができる支援体制を整えることで、学校が子どもたちにとって「自分はここにいていいんだ」と感じられる居場所となり、不登校の未然防止に繋がるものとの思いでございます。私は、「不登校を出さない」ことを目的とするのではなく、結果として全ての子どもたちが「明日も学校へ行きたい」と思える、未来を生きる子どもたちの成長を支え、希望を育み、子どもも教員も、学校にいる皆が「笑顔」になれるような真に豊かな学校づくりに邁進してまいりたいと、その思いを強くするところであります。

【子どもの権利について】
 2023年4月「こども基本法」が施行され、「子どもの権利条約」の精神に則ってこども施策を推進するようになりました。本市でも令和7年度から「こども・若者共育計画」が始まり、熱心に取り組んでおられます。まずは入口として「子どもの意見を聴きやすい環境」、「一緒に考える双方向の対話」「子どもの最善の利益を実現する」ことが基本です。
 先進的な93市町村は「子どもの権利条例」をもち、こどもまんなか社会を目指して総合的で具体的な施策に取り組むようになりました。あらゆる成長過程の子どもの意見を聴き・反映する仕組みの構築についてうかがいます。

(三ツ井子ども青少年部長)
 子どもの意見聴取・反映を行うための仕組みづくりにつきましては、子どもの年齢や発達の程度、また子どものおかれている環境など、様々な状況を考慮した中で、構築を進めていく必要があり、子どもたちが参画しやすいよう取り組むことが大変重要であると考えております。
 本市においては、これまで、藤沢市子ども・若者共育計画に基づき、高校生・大学生を中心とした「ふじさわ子ども・若者委員会」を立ち上げるとともに、対面での意見表明が難しい子ども・若者の参加を可能とするオンラインプラットフォーム「かわせみボイス」を稼働させるなど、様々な取組を進めてまいりました。
 また、「あらゆる成長過程のこども」の中には、様々な理由により、意見表明しづらい子どもたちもいることから、生活圏内へのアウトリーチ、非言語による意見表明支援、子ども支援の実践をしている方々との連携など、多様な意見聴取の手法について検討するとともに、挙げられた子どもの意見が尊重されるよう、引き続き取組を進めてまいります。

【デジタル機器の健康への影響について】
 いわゆる「デジタル先進国」では、のデジタル機器による子どもの心身への不調や弊害から、SNSの規制やデジタル教科書から紙へ戻すなどの変化があります。このような中、本市でも昨年11月、保護者による請願が教育委員会に提出され、子どもへのデジタル機器の影響に対する心配の声が出されました。国が一人一台タブレットを進めてきた結果、本市においてもデジタル機器の活用による効果と同時に健康への影響も見えてきた頃と思いますが、どのように捉えているのでしょうか。またデジタル活用について、今後の方向性についてうかがいます。

(川口教育部長)
 教育委員会では、国のGIGAスクール構想に基づき、児童生徒の学習用端末の計画的な更新を進めているほか、次期学校ICT基盤の構築、中学校におけるデジタルドリルの導入など、学校ICT環境の充実に向け、準備を進めております。デジタル機器や教材の活用の効果といたしましては、解説動画等を通じて各自のペースで理解を深める「個別最適な学び」が推進されるほか、意見の即時共有や思考の可視化等を通じた「協働的な学び」において有効であり、調べ学習の効率化や、挙手が苦手な児童生徒が自らの意見を発信しやすくなるなど、情報収集力や表現力の育成にもつながっているものでございます。
 一方で、デジタル機器の活用による児童生徒の健康面への影響については留意すべきこととの認識でございまして、市教育委員会では、国が示している手引きをもとに、本市立学校におけるガイドラインを策定し、ICT機器の利用環境や使用時間など、健康に配慮した授業の進め方等について、教職員へ周知しているところで、これにより、児童生徒の健康保持と学習効果の最大化を両立させた教育を推進しているところでございます。
 次に、デジタル活用の今後の方向性でございますが、デジタル機器や教材の活用にあたりましては、紙媒体とデジタル媒体双方の利点を最大限に引き出し、質の高い学びを実現することが重要であるとの認識でございます。今後もICT環境のさらなる充実を図り、児童生徒の主体的・対話的で深い学びの実現、さらには誰一人取り残さない教育の質の向上に努めてまいります。

【サマースクールについて】
 保護者が安心だけを求めていると子どもたちは自立できません。夏休みの子どもの居場所として、神戸市「なつがく」では、保護者の安心感が優先され高学年の自立が妨げられる現状を課題として取り上げています。高学年児童が中一の壁にスムーズに対応できるよう、子ども自身が選択する機会を作り、子どもの意見を大切にしています。
 本市では、サマースクールが好評であり拡充をしていますが、あくまで主体は子どもであり、考える力や生きる力を育むことにつなげていただきたいと思います。こどもまんなか社会の実現にむけて、こども施策にこどもの意見を反映させることを義務付けていますが、サマースクールの子どもの声の反映状況についてうかがいます。

(三ツ井子ども青少年部長)
 サマースクールに申し込みをされた児童の保護者の方々には、就労などの事情により日中の居場所の必要性がある、様々な体験ができる充実した時間を過ごさせたい、子どもの参加意思を尊重したいなど、多様な目的と理由があることを認識しております。こうしたことから、参加する子ども自身の参加意向は様々であったとしましても、市といたしましては、本事業の実施にあたって、子ども達が成功や失敗を経験しながら学び、成長できる、魅力的なプログラムを提供することが重要であると考えております。
 そのため本市では、様々な特色を持った運営事業者を選定し、事業実施後のアンケート結果等を翌年度のカリキュラムへ反映していただくと共に、参加する子どもの意見や興味関心に応じて、プログラムの中で柔軟に対応できるよう工夫していただいております。今後につきましても、子ども達が自分で行ってみたいと思え、自主性・創造性を育み、自立心を高められるような体験や学びの選択肢を広げる環境づくりを進めてまいります。

【インクルーシブ教育について】
 藤沢市立学校の教室不足は依然として深刻ですが、中でももっとも深刻な状況にあるのは白浜養護学校です。もはや新たな仮設校舎を建設する余地もなく、このままでは3年後には教育活動が不可能になる懸念さえ生まれています。この問題に対しては、どのように対処するお考えでしょうか。

(岩本教育長)
 白浜養護学校の需要の増加に対する考え方についてでございますが、本市では、障がいの「ある」「なし」に関わらず、一人一人の教育的ニーズに応じた支援の充実を図るなど、児童生徒への適切な支援を行う支援教育の充実に努めており、本市の共生社会の実現に向けて、すべての子どもたちが同じ環境で一緒に学ぶことができる教育をめざしているところでございます。
 白浜養護学校の児童生徒の増加への対応につきましては、まさにこの理念の具現化こそが、藤沢の支援教育であり、藤沢の教育の誇りであると、私は強く思うところであります。白浜養護学校の校舎や敷地内のみでなく、検討の視点を近隣の公共空間と一体的に捉えることにより、白浜養護学校に通学する子どもはもちろんのこと、全ての子どもが、インクルーシブ教育を実践できる取組により、藤沢の子どもの学びを保障してまいりたいと、このように考えているところでございます。

(引き続き質問)
 この問題はただ単に「教室を増やす」というだけで対処すべきものとは考えません。
 少子化が進む中にもかかわらず、特別支援学校・特別支援学級に通う児童生徒数はこの10年で倍増しています。それらの児童生徒の支援には児童生徒ひとりに対してより多くの教員を必要とするため、いまや「日本の教員の4人に1人が特別支援教育に従事している」という大変な事態に直面しており、このことが教員不足の一因ともなっています。ニーズが増えているからと言って、このままさらに特別支援学校・支援学級を増設し続けるのでしょうか。それは物理的にも、人的にも不可能です。
 特別支援教育へのニーズが増え続けているのは、逆に言えば「普通学級が支援を必要とする児童生徒にとって居づらい場所になっている」ことのあらわれ、とも言えるのではないでしょうか。これは不登校の激増とも同根のことと思えてなりません。
 「特別支援学校・学級の定員を増やす」ことは限界に来ています。普通学級を「すべての子どもにとって安心して通える場所にする」という本質的な対応こそが必要だという声は、特別支援教育の現場からも聞こえてくるようになりました。今こそ「共に学ぶ」インクルーシブ教育の推進が、理念的にも物理的にも喫緊の課題となっています。お考えをうかがいます。

(岩本教育長)
 2点目の「共に学ぶ」インクルーシブ教育の推進についてお答えいたします。すべての子どもたちは、それぞれが持つ無限の可能性を秘めた「未来の宝」であり、安心して学べる通常学級の教育環境の構築こそ、インクルーシブ教育推進の根幹をなすものであるとの思いでございます。教育委員会では、藤沢の支援教育の理念のもと、すべての児童生徒が同じ場で共に学ぶことを追求しつつ、特別な教育的支援を必要とする児童生徒に対しては、自立と社会参加を見据えて、その時点で教育的ニーズに最も的確に応える支援、指導を提供できる、多様で柔軟な仕組みを整備しているところでございます。
 インクルーシブな社会の実現には、学校における支援教育を通じて多様性の理解を深め、互いを尊重し、支え合う心を育むことが不可欠であり、学校はいかなる子どもも排除されることなく、その尊厳が守られる人権尊重の精神に基づき、幼い頃から差別や偏見のない心豊かな関係性を育む場であることが重要であり、私はそうした学校づくりに取り組んでまいりました。そして、すべての子どもたちが、安心して楽しく通い、生きる勇気と豊かな感性、興味、関心を育むことができる、共に学び共に育つ学校を築きたいと願っています。そのためには、教育的ニーズに応えるための環境整備を一層進めるとともに、すべての教員が子どもの権利を理解し、個別のニーズに応じた支援、指導を行うために効果的な特別支援教育に関する基礎的な知識・技能を習得できるような研修の充実に取り組んでまいります。
 令和8年4月からは本市立中学校全校において特別支援学級を開級いたします。これにより、地域の学校で地域の子どもたちが共に学ぶ機会を保障することが可能となり、また、本市立小学校においても順次特別支援学級の設置を進め、子どもたちの多様な学びの場を広げてまいります。ここに改めて、私は、藤沢の支援教育の理念を掲げ、すべての子どもが、ありのままの尊さを大切にし、将来、社会の中で自立し、自信を持って活躍できるよう、インクルーシブな学校教育の実現を胸に期するところでございます。

【産後ヘルパー事業について】
 本市では、産後ヘルパー事業の対象を「多胎児や慢性疾患児等を養育する家庭」としていますが、その対象範囲の設定根拠についてうかがいます。他自治体では、妊娠期から支援を行う「産前産後ヘルパー事業」を実施している例もあります。本市として、産前支援の必要性についてどのように考えているのか、見解をうかがいます。

(三ツ井子ども青少年部長)
 産前支援につきましては、他自治体において産前も含めたヘルパー事業が実施されていることは承知しておりますが、初産と経産婦の違いや就労状況、上のお子さんの就園状況など、妊婦の置かれた環境の差など支援の必要性には差が大きい状況にあると捉えております。この度の事業の対象範囲につきましては、お子さんを育てるうえで、より多くの人手が必要となる多胎児や慢性疾患児等のご家庭で、お子さんの生活を支えるための支援として実施することといたしました。

(引き続き質問)
 事業の開始時期と具体的な支援内容、1回あたりの助成上限額(利用料金に対する助成割合)、利用可能な回数、対象となる件数の見込みについてもお示しください。

(三ツ井子ども青少年部長)
 事業の開始時期につきましては、事業者の選定等の準備が必要となることから、令和8年度夏頃の開始を予定しております。支援内容といたしましては、掃除・洗濯・調理などの家事援助、授乳準備やおむつ交換などの育児援助を想定しております。また、1回当たりの利用者自己負担額は2千円で、ひと家庭20回を上限にご利用いただくことを考えており、令和8年度につきましては全体で430回程度の利用を見込んでおります。

(引き続き質問)
 申請方法と利用の流れについて、利用希望者がどのような手続きで申請し、実際にサービスを受けるまでの流れについてうかがいます。特に、申請のタイミングや必要書類、相談体制について具体的にお示しください。

(三ツ井子ども青少年部長)
 事業の利用にあたっての具体的な流れにつきましては、今後、事業開始に向けての詳細を、事業者も含めた中で調整してまいりますが、利用手順といたしましては、市への利用登録申請ののち、審査・承認後、利用希望者から事業者へ直接申込みしていただくことを想定しており、登録申請方法等につきましても併せて整備してまいります。
 また、事業の対象となる多胎児・慢性疾患児等の情報につきましては、市で把握しており、地区担当保健師を中心に、日ごろからのサポートを行っておりますので、事業の周知や利用に当たっては、個別相談の中で対応を図ってまいります。

(5)都市の機能と活力を高める

【北部第二(三地区)土地区画整理事業について】
 藤沢市のまちづくりの歴史を紐解くと、1957年(昭和32年)に策定された藤沢綜合都市計画が礎となり、その計画を基にまちづくりが進められていると理解しています。
 本市では1959年(昭和34年)に、いすゞ自動車に対し本格的な事業誘致を展開した結果、翌1960年(昭和35年)2月に工場用地として進出が決定され、それに対応すべく「藤沢市北部工業開発計画」が立案され、今日まで長い歳月をかけて、北部地区のまちづくりが進められてきたところです。
 また、湘南台地区は北部第一地区として、この計画に基づくまちづくりにより大きく発展し、本市の都市拠点として位置づけられ、その中心である湘南台駅は鉄道3線が乗り入れるターミナル駅として交通の要衝となっています。
 一方、この計画で位置づけられた引地川以西のまちづくり、北部第二地区では、一地区、二地区は土地区画整理事業が完了し、工業系の土地利用と住宅系の土地利用との調和がとれた豊かな街なみが形成されました。残る三地区も鋭意まちづくりが進められていると思います。
 そこで、北部第二(三地区)土地区画整理事業のこれまでの経緯と、現在の取組状況についてお聞きします。

(額賀都市整備部長)
 本事業は、本市北部地域の計画的な市街地形成を目的として平成4年に神奈川県から認可を得て進めている市街地開発事業でございます。これまで、地区の骨格となる都市計画道路とその沿線の宅地造成を優先的に整備してきたことで、広く土地利用が増進され、飲食店や店舗などの立地により、地域経済の活性化と賑わいを創出しております。
 一方、整備が進められてきた公共施設についても、順次、施設管理者へ管理引継ぎを行うなど、事業のスリム化にも取り組んでいるところでございます。また、事業の進捗の目安となる仮換地指定も大幅に進み、事業区域の代表的な企業である「いすゞ自動車藤沢工場」をはじめ工業系や住宅系の土地についても広範囲に使用収益が開始され、雇用や居住など機能的で調和のとれたまちの形成に繋がっております。

(引き続き質問)
 また、事業完成に向けた、これからの見通しについてお聞きします。

(額賀都市整備部長)
 事業の見通しについてでございますが、本事業は、令和17年度までの施行期間を踏まえ、適確な進捗管理のもと、現在、4期5箇年整備計画の2期目を着実に推進しているところでございます。また、「交通網の整備による利便性の向上」や「地域の活性化」など、その成果は確実に現れているものと認識しており、地区全体に安全と安心、防災機能の向上など、更なる事業効果の発現に向けて進めて参りたいと考えております。本事業は、本市の北部地区のまちづくりを形づくる重要な事業であることから、物価高騰等の社会情勢を注視しながら、計画的かつ着実な事業推進に努めて参ります。

【健康と文化の森地区の企業誘致について】
 西北部地域の「健康と文化の森」地区では、慶應義塾大学を核とした産学公連携によるまちづくりを進めていると思います。企業誘致にあたり、大学との連携を重視して研究所等の立地を促進するだけではなく、まちの活性化につながる企業を幅広く受け入れられるように取り組む必要があると思いますが、お考えをお聞かせください。

(額賀都市整備部長)
 本地区では、めざす姿を「みらいを創造するキャンパスタウン」とし、慶應義塾大学を核としたまちづくりに取り組んでおり、事業が進展する中で、大学との連携を見据えた企業誘致をめざしているところでございます。あわせて、まちの活性化にあたっては、多様な企業に進出していただくため、企業に対するアンケート調査や民間事業者との意見交換を進めております。また、経済部と連携して、神奈川県企業誘致促進協議会の地域産業プロジェクトを活用した、情報発信やパンフレットの作成、企業立地フェアなどのイベントへ参加し、積極的なPR活動に努めているところでございます。今後につきましても、本市の都市拠点にふさわしいまちづくりを様々な関係者と、引き続き連携を図りながら、企業誘致を進めてまいりたいと考えております。

【高齢者の外出支援と公共交通の維持について】
 運転手不足により羽田空港行きのバスが運休して2年が経とうとしています。地域の生活を支える路線バスの運行を確保するためですが、羽田便の再開を望む声も多いですが、そのためにはバス事業者の安定的な運営が必要です。東京都ではバス運転手の離職防止策として、採用10年目までのバス運転手1人当たり年間12万円の支援金を支給すると報道がされ、地域公共交通維持の重要性が改めて認識されました。
 2年前の代表質問では、高齢者の外出支援について伺いました。大阪府堺市で実施した65歳以上を対象としたワンコインバスの取組の成果を例にあげ、本市でも高齢者の外出機会が増えることは、健康増進、医療費の削減、外出に伴う市内消費などに効果があると思われるため、まずは実証実験による支援策を検討するよう求めたところ、「藤沢市都市交通計画(案)」における重点施策として、「既存の公共交通サービス水準の維持・強化」を掲げており、施策の方向性として「高齢者の外出率を高める施策の検討を行う」としている。外出機会の拡大については、様々な施策が考えられるが、高齢者の外出が促進され、その結果として、公共交通機関における朝夕のピーク時間帯以外の利用者増加につながる取組など、福祉部とも連携し、施策を検討していきたい。また、その効果を見極めるには、実証実験を行うことが、有効な手段であると考えている。とのことでした。
 そこで、現在の検討状況と今後の見通しについて伺います。

(三上計画建築部長)
 本市では、「藤沢市都市交通計画」において、公共交通サービス水準の維持・強化と、高齢者も含め市民の外出促進を位置付けており、その双方の実現に資する施策のひとつとして「外出促進パス」を検討しているところでございます。外出促進パスは、日常的に公共交通を利用している方の、生活費の負担軽減ではなく、新たに公共交通を利用していただく「きっかけ」を創出すること、及び公共交通を利用した生活スタイルへの変容を促すことに、重点を置いた施策の検討を進めております。
 また、外出促進パスの運用システムに関しては、決済サービスの拡大等、日々進展しており、施策の費用対効果を高める、社会実装のタイミングを計りながら取り組むことが必要でございます。今後につきましては、具体的な方策を整理した後、実証実験において効果を検証してまいりたいと考えております。

【農業政策について】
 昨今の米価の変動や生産資材の高騰など、農業を取り巻く環境が変化する中、ライスセンターにおける機材の共同利用によるコストダウンで、農家経営を安定させることが重要です。施政方針にある城(たて)・稲荷地区の二毛作推進を実効性あるものにするにも、米作における作業負担を軽減するライスセンターの整備が、強力な後押しとなると考えます
 環境が整えば、農家も安心して二毛作に挑戦しやすくなりますが、12月議会で答弁のあった水利組合等へのライスセンターについての聴き取りの結果、現場からはどのような声が上がっているのかうかがいます。 その意向を十分に踏まえた上で、今後、農業者の合意形成やライスセンター整備に向けて、どのように進めるのかお考えをうかがいます。

(鈴木市長)
 今回の水利組合への聞き取り調査は、水利組合の皆さんがライスセンターの設置について、どのようにお考えになられているのかを把握することを目的に実施したもので、多くの水利組合からライスセンターの建設が必要であるとの回答をいただきました。今後、聞き取り調査の結果を踏まえ、ライスセンターの建設が必要と回答した水利組合を対象に、立地場所や運営主体等、実現に向けた条件整理を進めてまいります。本市といたしましては、ライスセンターの建設とあわせて、農地の集積を図るなど、耕作者や地権者の皆さんのご理解、ご協力をいただきながら水田の保全に努め、貴重な地域資源となる水田を次の世代につなぐという思いで農業政策に取り組んでまいります。

(6)未来を見据えてみんなで進める

【地球温暖化対策について】
 2050年カーボンニュートラルに向けては、藤沢市地球温暖化対策実行計画に基づいて、取組が進められていますが、ブルーカーボンの取組が注目されています。江の島周辺における磯焼け対策については、「江ノ島・フィッシャーマンズ・プロジェクト」と「新江ノ島水族館」が連携して、藻場の再生に取組んでいると認識していますが、近隣の三浦半島では4市1町によるブルーカーボンプロジェクトの取組として食害動物の駆除、藻場の造成、ブルーカーボンのクレジット化などが行なわれています。
 また、施政方針の中では、横浜で開催される国際園芸博覧会への出展に向けて、江の島海底のVR映像を作成し、生物多様性の確保による豊かな海づくりの重要性を藤沢の海から国内外に広く伝えていくとあります。
 作成するVR動画のイメージと狙い、三浦半島のブルーカーボンプロジェクトとの連携も含めた今後の方向性についてうかがいます。

(幸田経済部長)
 国際園芸博覧会への出展につきましては、NPO法人江の島・フィッシャーマンズ・プロジェクト等が、日頃の藻場再生の活動の成果とする江の島沖海底に魚介類や海藻、サンゴ等が定着している現状をVR映像等で伝えることにより、江の島沖の海洋環境に関心を持っていただくことを期待しております。藻場の消失は、世界的な問題であり、神奈川県においても沿岸地域すべてに影響が及んでいるため、藻場の再生活動を相模湾広域で実施することで、より高い効果が得られるものと認識しております。
 そのため、三浦半島での4市1町によるブルーカーボンの取組主体である「三浦半島ブルーカーボン推進会議」とは、これまでも神奈川県を通じて情報交換を行っているところでございます。今後につきましても、藻場再生により「海の森」を創出し、そこが魚介類の産卵場所や稚魚の住処となることで、持続可能な漁業が行えるよう取り組んでまいります。あわせて地球温暖化対策についても、他の主体との連携を図りながら進めてまいりたいと考えております。

【資源の戸別収集について】
 資源の全品目の戸別収集については、令和7年度から御所見地区で試行が始まり、対象地区を拡大し、全市域での実施を見据えて取組んでいくとのことですが、市民の利便性向上が図られることを歓迎する一方、資源で得た歳入を自治会に還元する資源回収協力金がどうなるかが気になります。なくなった場合は、自治会の運営に支障が生じる可能性もあります。戸別収集になったとしても資源で得る歳入には変わりないので、戸別収集による経費増はあるにせよ、自治会への還元は必要と考えます。
 昨年の代表質問で、「自治会の課題にもつながるので、環境部と市民自治部で課題を共有して、連携して取組む必要があるのではないか」とうかがったところ、「全品目戸別収集化により、多くの資源集積所が廃止となるため、資源協力金については廃止を含め検討していくが、自治会・町内会活動の一部に活用されている現状もあり、自治会・町内会活動への影響も想定されることから、市民自治部とも課題共有しながら十分に検討を重ねていく」とのことでした。
 その後の検討状況と今後の見通しについて、環境部と市民自治部からの見解をうかがいます。

(村山環境部長)
 全品目戸別収集の実施により、多くの資源集積所がなくなることから、資源協力金は廃止する方向で検討しております。しかしながら、資源協力金を廃止した場合、自治会・町内会によっては、活動資金に影響が生じることが想定されるため、自治会・町内会への財政支援の在り方を検討している市民自治部とも課題の共有を図りながら、引き続き検討を進めているところでございます。

(福田市民自治部長)
 続きまして、自治会・町内会に対して様々な財政的支援をしている市民自治部としてお答えいたします。
 本市では、自治会・町内会を財政面から支援し、住みよいまちづくりや地域住民の自治活動を支えるため、市民組織事務費等交付金を市内の自治会・町内会を対象に交付しておりますが、現在の単価は、平成5年度に設定して以来、30年以上据え置いております。この間、物価や人件費が大きく上昇していることを踏まえ、自治会・町内会活動が持続可能なものとなる金額の見直しを検討しているところでございます。今後も、環境部などの動向を踏まえ、組織横断的に連携しながら、昨年整理した「自治会・町内会支援戦略」に掲げた3本の柱を具現化できるよう自治会・町内会への様々な支援を進めてまいりたいと考えております。

【ゼロカーボン推進について】 
 市が後援する「脱炭素ふじさわ市民会議」では、提言に向けた議論が熟しています。施政方針にある「デジタル地球儀」の活用とあわせ、脱炭素に向けた市民の気運を高める取り組みとして注目したいと思います。しかし、9月議会で確認した通り、本市の2013年度対比でのCO₂削減率は22年度実績で14.2%にとどまり、30年度目標である46%削減との間には依然として大きな開きがあります。「市民の意識向上なくして目標達成はありえない」と考えますが、講演会だけでなく、意識変革のすそ野を今以上に確実に広げる取り組みを検討しているのか、お考えをうかがいます。

(村山環境部長)
「藤沢市地球温暖化対策実行計画」で掲げる温室効果ガス削減目標の達成に向けては、地球温暖化の影響やリスクに対する正しい認識を市民や事業者の皆様と共有し、社会全体の脱炭素意識を高め、普及させる必要があると認識しております。意識変容を促進する新たな取組といたしましては、「ゼロカーボン促進PR事業」のひとつとして、脱炭素に向けた一体感の醸成を目的に、統一されたデザインやカラーを用いた啓発コンテンツを制作し、「藤沢市版ゼロカーボン」のブランドイメージの確立に努めてまいります。
 その他にも、市民が身近な場所で楽しみながら環境意識を醸成させることを目的に、イベント参加者への特典としてポイントを付与し、取得ポイントに応じて景品を授与する「ふじさわエコキャラバン事業」の実施など、年間を通じて環境イベントへの参加を促す取組を展開してまいります。
 
(引き続き質問)
 市の公共施設における脱炭素に向けた取り組みの中で、例えば、耐荷重の問題で太陽光パネルの設置を諦めていた公共施設に対し、次世代型「ペロブスカイト太陽電池」の導入を行うなど、市の率先した取り組みが将来的に市民や事業者への次世代技術の普及につながっていくものと考えますが、市の見解をうかがいます。

(鈴木市長)
 市の公共施設における脱炭素に向けた取組は、将来的に市民や事業者の皆様への次世代技術の普及につながるものと認識しております。市役所が一事業者として取り組む「藤沢市環境保全職員率先実行計画」では、市の排出する温室効果ガス削減量について、2013年度比56%の削減目標を掲げ、削減方針に基づき、公共施設における脱炭素に向けた取組を着実に進めているところでございます。しかしながら、現行の目標の先にある公共施設における「ゼロカーボン」の達成に向けては、ご提案いただいたような次世代技術の導入が不可欠であると認識しております。
 そのため、本市といたしましても、「ペロブスカイト太陽電池」をはじめとする次世代技術に関する国や県の動向、そして研究・開発状況を注視しながら、公共施設への活用可能性について模索してまいりたいと考えております。市の率先した取組が、未来に向け、藤沢市の脱炭素化を加速させることにつながると、私自身も大いに期待しております。

※以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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