2025.10.24 議員研修(第14回)

 10月24日 10:00より、藤沢市議会議員研修が開催されました。この研修は、藤沢市議会基本条例で位置付けられているものです。

 今回は、テーマを「タクシーから見る日本の交通課題とこれからの地域交通」として、日本交通株式会社取締役の「川鍋一朗」氏から講演をいただきました。川鍋氏は、私も利用している誰もが知っている「タクシーアプリGO」のGO株式会社の取締役会長でもあります。

 GOアプリ開発のきっかけは、ドミノピザのアプリで、自宅でなくても公園でもどこでもピンを立てたところに配達してもらえるシステムをヒントにタクシーでもできないか?と考え、2010年頃から配車アプリ開発に携わったとのことでした。リリース後の当時は、タクシー配車アプリ「MOV」と競合したが、お互いの強みを生かして統合してGOが誕生したとのことでした。

 そして、これからのタクシーの展望について、契機となったのが、2023年8月にアメリカのアリゾナ州フェニックスで乗った、自動運転タクシー(Waymo)で、それは衝撃的だったとのことでした。運転手がいなくて勝手に目的地まで、発進、合流、交差点の右左折など、動画を流しながら当時の話をしてくれました。

 このシステムを日本で導入したいと、Waymo(グーグルの子会社)に思いを伝えたが、開発投資に2兆円がかかっているため、日本市場には興味がないとのことでしたが、説得したところ今年の4月から、都内7区で実証実験で走行してデータを収集しているとのことでした。
 そして、3年後には東京都内で自動運転タクシーが、5年後には藤沢で自動運転タクシーが利用できると明言しました。その大前提は、アプリ利用とキャッシュレスということでした。その他、世界中における自動運転タクシーの動きについても説明を受けました。

 この自動運転タクシーまでの間の課題と対応としては、現在、三浦市でライドシェアが展開されていますが、アプリでの利用は7.1%と低調で、大きな課題とのことでした。
 また、タクシーアプリGOでは、渋谷区のハチ公バス撤退により、「安いタクシー、たまに相乗り」というイメージで、渋谷区とお台場で「GOシャトル」という乗り合いタクシーを展開、今後、都内での拡充も予定しているとのことでした。このGOシャトルを利用すればタクシー代の半額程度で利用できるため、利用者も増加しているとのことでした。藤沢でも展開してほしいと思いました。

 川鍋氏の講演を聞いて、近い将来、藤沢の街中を自動運転タクシーが走っていることがイメージできましたが、タクシー会社がその車両購入コストに対応できるのかが疑問です。川鍋氏によれば、タクシーの乗務員はだいたい1年で1割程度入れ替わるので、雇用上の問題はあまり起こらないとの考えで、タクシー車両の入替もすぐにできるわけではないので、すぐに全てのタクシーが自動運転タクシーになるのではなく、徐々に広がっていくのではと見通していました。更に、日本の都心で成功すれば、地域の交通不便地域での使用にも理解が得られる可能性も出てくるのではと言っていました。
 5年後、藤沢市内に自動運転タクシーが導入されることを多いに期待するとともに、期待せざるを得ない内容の講演で、とても面白かったです。

※以上、報告とします。
 

 


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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