2024.3.27 本会議(6日目)~討論・採決・人事案件等

 3月27日 10:30より、藤沢市議会2月定例会(6日目)が開催されました。内容の抜粋は次の通りです。

1. 予算討論

 令和6年度予算に対する予算討論が行われました。私が所属する「民主・無所属クラブ」からは、全ての議案に賛成の立場で、神尾議員が行いました。内容は次の通りです(全文)。なお、他の会派の討論は割愛します。 

 皆様、こんにちは。民主クラブの神尾江里です。それでは令和6年度一般会計予算ほか、全ての議案に対して賛成の立場で、民主クラブの討論を行います。

 冒頭、議員によるハラスメントについて申し述べます。いま市民の皆さんは政治に対してきわめて厳しい目を向けています。国政におけるカネにまつわる問題だけではありません。地方自治体でも首長や議員によるハラスメントへの告発が相次いでいます。神奈川県内でも2020年に相模原市議会で元議長に対する辞職勧告決議が可決され、元議長が議員辞職したことは記憶に新しいことです。

 ハラスメント防止法が成立したことを受けて、今や企業では職場におけるハラスメントについてはきわめて厳しい対処が求められるようになりました。芸能界でも告発が相次ぎ、もはやかつてのようなハラスメントが黙認されることはあり得なくなりました。もはや、社会の「潮目」は変わったのです。さて、藤沢市議会はどうでしょうか。いま、藤沢市民の皆さんは藤沢市議会を注目しています。はたして、自浄作用を発揮できるのでしょうか。私たちひとり一人が我がこととして自らを省み、人権感覚を磨き、信頼される議会を作り上げていかなければなりません。
 その上で職員の皆さんと議会が良い意味の緊張関係を持ち、互いに切磋琢磨し合いながら市民の皆さんの幸福を追求していく、そのような関係を構築したいと思います。

 ここからは、全体を通して申し述べます。私たちを取り巻く環境はめまぐるしく変化しています。世界ではロシアによるウクライナ侵攻はじめ、イスラエル・パレスチナ問題など軍事衝突が起き、人道危機が一層深刻化することが懸念されております。

 一方、国内情勢に目を向けますと、食料品や生活必需品、エネルギーなどの物価高騰が続き、私たちの暮らしを圧迫しています。持続可能で構造的な賃上げが求められるところですが、今もなお雇用は正規・非正規職と二極化し、所得格差は広がるばかりです。また大手企業のように中小企業にも賃上げの波が広がるかは不透明なままです。

 このように社会経済情勢が混沌とする中で、鈴木市長は、令和6年度の施政方針で主要な施策に対する思いとして、「誰一人取り残さない持続可能なまちづくり」を強く打ち出しました。とりわけ子育て世代の方を中心に転入者が増えている本市が、今後取り組む施策に、私がかねてより要望してきた子育て支援の一環として、小学校の学校給食費の無償化の実現を盛り込んでくださったこと、この場をお借りして改めて感謝申し上げます。

 令和5年4月、子どもの権利と最善の利益を実現する「子ども基本法」が施行されました。また昨年12月に閣議決定された国のこども未来戦略では、こどもたちが、いかなる環境、家庭状況にあっても分け隔てなく大切にされ、育まれ、笑顔で暮らせる社会を目指しており、こども・子育て政策の強化の一つとしても、学校給食費の無償化の実現がうたわれております。本市の小学校給食費無償化の必要性については、各会派の代表質問で取り上げられておりましたが、取り組む際には、保護者の負担軽減や給食を生きた教材としてだけでなく、子どもたちに働くことの大切さや納税の大切さ、そして子どもたちを社会全体でしっかりと育てていくことを目的とすることだと私は思います。
 多様性を尊重し、誰もが生い立ちに関係なく、機会の平等、公平性が発揮できる社会の実現に向け、鈴木市長には頑張っていただきたいと思います。

 次に、高齢社会を見据えた対策も必要です。団塊の世代が75歳以上となる、いわゆる2025年問題は喫緊の課題であり、社会保障関係費の増大、医療・介護体制の維持等社会経済活動への影響が懸念されます。本市は、2025年問題を受け、国連が掲げるSDGs「持続可能で多様性と包摂性のある社会の実現に向けた開発目標」も念頭に置きながら、健康と幸福が持続する豊かなまちを目指していくとの方針でした。
我が国では、単身高齢者世帯の増加や85歳以上の高齢者人口が急増する2040年問題に直面することから、医療と介護双方のニーズを捉えた対策が求められています。生きがい・健康づくり、介護予防、フレイル対策、認知症予防等社会参加の促進や、医療や介護が必要になっても住み慣れた地域で療養し、自分らしく生活を続けるための在宅療養生活なども含め、人生の終わりまで、おひとりさまも安心して暮らせる社会づくりに力を注いでいただきますようお願いいたします。

それでは費目ごと意見・要望を申し上げます。

【総務費】
◆防災対策について
 今年は年始めから惨事が相次ぎ、能登半島地震では、深刻な被災状況や被災された方々の厳しい避難生活を余儀なくされている報道に接する度、日頃から災害への備えや、市民の皆様方の防災意識の向上に向けた取組の重要性を改めて感じています。また被災地では、高齢化率が5割を超える地域も多く、長引く避難生活により災害関連死のリスクの高まりや災害弱者等への対応・課題も浮き彫りとなりました。

 災害の死は、社会の脆弱性とも関連づけられるといいます。社会的に弱い立場にある方々が犠牲になる傾向がある中で、誰もが災害弱者になりうることを想定し、平時から防災・減災に向けた取り組みが必要です。そこで、福祉避難所(二次)への移送の課題と訓練について、予算等特別委員会で質疑をさせていただいたところ、福祉避難所となる施設及びその従業員が被災して、受け入れが困難となる場合もあり、市内の受け入れ可能な福祉施設の大幅な不足が想定されることから県及び協定市町村へ市外の受け入れ可能な福祉施設の支援を要請することやライフラインの応急復旧活動の支援など、避難者移送訓練の実施を含めて取り組んでいるとのご答弁でした。

 一方で、個別に避難せざるを得ない方もおり、障がいのある方や小さいお子さんをもつご家庭などへの支援体制も強化していかなければならないと考えます。このような中、他自治体によっては、助産師さんのサポートを受けながら、災害時での妊産婦さんや乳幼児を専門に受け入れる福祉避難所の整備も広がっております。本市におきましても妊産婦さんや乳幼児を対象とする訓練や避難体験会を実施していただきますよう要望いたします。

◆防災分野におけるジェンダー平等について
 女性と男性が災害から受ける影響の違いなどに十分配慮された男女共同参画の視点による防災・復興対策も欠かせません。私は、これまで防災分野におけるジェンダー平等の視点を取り入れていくよう求めてまいりましたが、意思決定過程の場の一つ、防災会議委員の女性登用率では、現在、市長以外の委員は39人で、うち女性は2人と、その登用率は5%で目標値の15%に遠く及びません。
 以前も、三重県鈴鹿市の取組をご紹介させていただいておりますが、防災会議委員の定数枠を広げたり、女性が就くことの多い福祉や助産師など、災害対応に深く関わる専門的職業に従事する方、学識経験者などからの積極的な登用もご検討いただきますようお願いいたします。

 また、地域の人たちにとって命や安全を確保する場である避難所において、先の震災でも課題となっていた女性の過ごしにくさや、性犯罪が数多く報告されております。残念ながら能登半島地震でもこのような事案が発生しているとの報道もありました。女性の声をどう生かしていくのかについては、様々質疑をさせていただいておりますが、藤沢市では令和4年9月の防災フェアにおいて、「女性の視点で考える避難所運営」についてアンケート調査を行い、女性専用スペースの確保、夜間の見回りが必要である、相談しやすい女性リーダーの存在、子連れによる周囲への気遣い等のお声が寄せられたといいます。また、新たな取り組みとして、女性職員等による意見交換、防災に関する知見豊富な民間企業との連携により、女性視点の避難所運営を考えるキックオフミーティングを開催したと認識しております。

 それらを踏まえ、避難所運営マニュアルに女性視点の避難所運営の在り方についての記載や、職員に対する意識改革の視点から、藤沢市役所の全職員を対象に、女性視点のe-ラーニングを実施したところ、女性や要配慮者等に対する考え方を避難所運営に生かしていくことの重要性を改めて認識したなどのお声もあったと受け止めております。是非とも、避難所運営などに多様性の考え方を積極的に取り入れていただけますよう要望いたします。

◆人権施策について
 社会的・経済的な理由で多様な困難を抱えている女性たちに対し、国は、新たな女性支援の強化が必要なことから令和4年5月に「困難な問題を抱える女性への支援に関する法律」を成立、令和6年4月1日に施行されることになりました。藤沢市でも同法に基づき基本計画を策定予定とのことで、この度のわが会派の代表質問では、その計画の位置づけや今後の方針、支援体制の整備等について確認をさせていただきました。

 同法は「女性の福祉」「人権の尊重や擁護」「男女平等」を基本理念としています。本市では、女性の健康と尊厳を守る視点から、私が常々、要望してきた産後間もない母子の心身のケアをする「産後ケア事業」や、藤沢市役所本庁舎の女性用個室トイレ(設置場所は1階と3階)に生理用品を無料で受け取れる機器を設置されてきたことは高く評価いたします。

 一方、全国的な課題として出生率の低下に目を向けますと、女性を人権や平等の問題と考えずに、家計の補助的役割や雇用の調整弁としか捉えてこなかったことが、雇用格差と所得格差を生む一因であるといわれます。私は今年1月、豊島区の「すずらんスマイルプロジェクト」を視察させていただきました。このプロジェクトは、令和3年1月29日に設置され、生きづらさや孤独感を感じている若年女性の「なんとなく生きづらい」を「たしかな支援」につなげていくことを目的に、豊島区役所で立ち上がった庁内横断プロジェクトです。

 当事者に近い若手職員メンバーが自由な発想や意見を積極的に取り入れ、役所特有の縦割りではない、分野横断の連携によって、自治体初となる生理用品の無償配布や、当事者目線のホームページ作成など、柔軟性とスピード感のあるさまざまな独自の取り組みをしてきたとのことです。豊島区では若年女性の自殺や生活困窮、家庭内暴力の被害、孤独・孤立が顕在化し、「生きづらさ」が重篤化する前に支援につなげたかったといいます。

 「なんとなく、もやもやする」など、制度や支援の手が届きづらい「生きづらさ」を抱える若年女性に寄り添い、次につながる一歩を作り、見つけるために、どんな悩みでも受け止めようとする区の姿勢や重要性について私は改めて気づかせていただきました。当初このプロジェクトは現職である高際みゆき(たかぎわみゆき)区長が副区長のときにプロジェクトのリーダーとして積極的に取り組まれてきたと聞いております。
 つまり、女性が抱える生きづらさで悩まない社会づくりに向けては市民、地域、企業、団体等への理解促進や機運の醸成を図ることも重要であり、鈴木市長のトップセールスが欠かせないのです。是非ともこうした先進事例も参考にしていただきながら、誰一人取り残さないともに生きるまち藤沢を実現していただきたいと思います。

◆「包括的性教育」について
 2000年代当初に吹き荒れたいわゆる「性教育バッシング」によって、日本の性教育はながらく「冬の時代」を過ごしてきました。しかし、いまインターネットには不正確で人権に配慮しない性情報があふれ、「アダルトビデオが性教育の教科書」とさえ言われる状況が続いています。これでは相手の人格を軽視する性暴力や、望まない妊娠や性感染症が多発して不思議ではありません。

 2009年、ユネスコは「国際セクシュアリティ教育ガイダンス」を公表し、体や妊娠についての知識だけでなく、性交、避妊、ジェンダー、人権、多様性、人間関係、性暴力の防止なども含めた人権教育としての「包括的性教育」の必要を訴えました。これは非常に重要なことですが、学校現場にはいまだ「性教育バッシング」のトラウマが残り、性教育の実践に戸惑いがあると聞きます。これを解消するためにも、まず教育委員会が教職員研修や保健大会などの機会をとらえて、「包括的性教育」の実践を先導されるよう要望します。あわせて中学生や高校生が集まる市役所5階などに、「出張ユースクリニック」のコーナーを設置することも検討してください。

◆「おくやみ手続き支援事業」について
 本市における死亡届け出件数は年々増えているとのことですが、質疑の中では、おくやみコーナーを設置することによって、死亡に伴い必要となる市役所での行政手続きの時間短縮につながるなど、ご遺族の負担が軽減されるとのご答弁でした。一方、お一人暮らしの高齢者や頼れる身寄りのない方にとっては、人生の最後を迎えるにあたり、身の回りの整理や遺言、相続、葬儀等にご不安を抱えておられる方もおります。
 2040年には単身世帯が全世帯の約4割を占めることが予測されています。生涯未婚率(50歳時の未婚割合)の上昇も見込まれる中、福祉部と連携し、終活に関する相談窓口も設置していただきますよう要望いたします。

◆人材育成について
 市政を担う職員の処遇について、欠員を生じさせないためには、採用試験に多くの応募があることが重要です。藤沢市を選んでもらうためにも一定の賃金水準が必要です。これまでの予算委員会でも諸手当について指摘がされましたが、給与構造改革、独自の給与カット、給与制度の総合的見直しを経て、現在の給与水準になっています。職員の賃金・労働条件については、関係団体との協議・交渉、労使合意をもって実施することが基本となっています。基本姿勢を守る中で、職員がモチベーション高く働ける給与水準を確保することを求めます。

◆「文書館施設整備費」について
 文書館は、藤沢市と藤沢市民の歴史資料の収集・整理・保管を行い、その歩みを伝える役割とともに、公文書の適切な管理と保存という大変重要な任務があります。本市文書館では学芸員5人がその任にあたり、うち3名が認証アーキビストの資格を取得しているとのことです。文書館の重要性に鑑み、専門員を配置していることを評価いたします。

 増え続ける行政文書に対し、分庁舎地下の書庫改修工事がおこなわれているところですが、デジタル化の推進が求められます。保存スペースの節約のみならず、国をはじめ各地に展開する文書館との連携により、行政関係者や研究者による行政文書の活用が一層図られることになりますし、「バーチャル文書館」として多くの市民が利用する機会が広がります。デジタル化は文書館本来の機能の強化ほか、市民にとって親しまれるものになる好機です。早急な取り組みを要望します。

◆「航空機騒音対策事業費 」について
 米軍艦載機が岩国基地に移転したとはいえ、 市民の航空機に関する苦情は続いています。今後も騒音調査を継続し、あわせて厚木基地の使われ方に注視していただくようお願いします。
 また、昨年11月の屋久島沖オスプレイの墜落事故当初から、事故原因や安全対策等の詳細説明をもってオスプレイ飛行再開すると国は表明していましたが、十分な説明はありませんでした。 3月11日、 26日に神奈川県基地関係県市連絡協議会は国に対し緊急要請を提出していただき感謝申しあげるとともに、これからも県や関係自治体と連携し、市民の安全を守っていただくようお願いします。

【環境保全費】
 環境保全費のところで質問をしましたが、住宅の建替えにおいて、とりわけ風致地区において建替えでなく、更地にしてコインパーキングになるケースが増えていなす。答弁でもありましたが、コインパーキングに緑化を義務付ける規制はありませんので、周知啓発になるのは理解します。しかし、この質問の趣旨は、建物があれば義務で緑化がされるのですが、コインパーキングとして土地利用がされれば、これまであった緑が無くなるという点について、2050年カーボンニュートラルを目標に全庁を挙げて取組んでいる藤沢市として、課題と捉えないのですか?ということです。今回は一例ですが、様々な取組の中で、地球温暖化防止に逆行するような課題については、決まっているからではなく、条例改正をしてでも、その目標を達成していくという姿勢が必要だと考えます。その視点での取組をお願いします。

◆「地球温暖化対策費」について
 次世代自動車導入について、昨年度に引き続き拡充していることには、評価いたします。次世代自動車が増えていく中で、インフラ整備は大変重要な課題であると思います、今後も国や県の動向を確認し、関係各課と連携を密に行いインフラ整備の拡大に向け進めて頂きますように要望いたします。

◆「ごみ減量推進事業費」について
 私たちは利便性を追い求めた結果、プラスチックによる海洋汚染は深刻の一途を辿っています。市のごみ排出量では、容器包装プラスチックの微減、ペットボトルは増加していました。依然として、行政をはじめ社会全体がリサイクルするから使って構わない肯定的な傾向になっているのではないでしょうか。「かながわプラごみゼロ宣言」、 関連法の制定や条例改正を受け令和5年度から「神奈川県プラスチック資源循環推進等計画」を策定しました。 基本的な方針には、プラごみの排出を減らす取組が最も重要であり、リデュースを徹底したうえで、リユース、リサイクルを進めるよう示しています。今後も引き続き、市民の行動変容の役割を担っていただくよう要望します。

【民生費】
◆ケアラー支援について
 昨年公表された「骨太の方針」の中に、「ビジネスケアラー」という言葉が登場しました。これは「働きながら介護をしている人」のことで、2022年度の就業構造基本調査によれば家族介護者の約6割は働きながら介護やケアをしている「ビジネスケアラー」だと言われています。しかし仕事と介護の両立はきわめて困難で、そのため年間約10万人が介護離職をしています。しかし離職すればたちまち生活困窮に陥るため、そうならないためには家族全体で介護を分担せざるを得ず、このことが「ヤングケアラー」が生まれる一因ともなっています。この「ビジネスケアラー」への支援について、商工会議所や労働団体とも協議の上、ぜひ検討されるよう要望します。

 いまようやく「ヤングケアラー」は社会的に知られるようになってきましたが、介護やケアは18歳になれば終わるわけではありません。18歳を過ぎてからケアが始まることもあります。日本ケアラー連盟は18歳からおおむね30代くらいまでのケアラーを「若者ケアラー」と呼んでいます。「若者ケアラー」はヤングケアラー以上の思いケア役割を負うことも少なくありませんが、その存在はいまだ十分知られていません。
 多くの企業や事業所(この中には藤沢市役所も含みます)が、4月に入ってきた新入社員の中にケアを担っている若者がいるかもしれないとは思ってもいないのではないでしょうか。この「若者ケアラー」についての啓発も、ぜひ進めてください。

◆地域の子どもの居場所について
 私たちは忘れてしまっているかもしれませんが、藤沢市の「すべての小学校区に『児童館』または『地域子どもの家』を設置する」という施策は、全国に誇るべき先進的な施策です。このような自治体は全国でもほとんどありません。子どもたちがワクワクするような遊具や外観、雨でも遊べる屋内空間。多くの子育てガイドが「子育てしやすいまち」のシンボルとして紹介しているのもこの「児童館」や「地域子どもの家」です。
 学齢期の子どもだけでなく、就学前の小さな子どもたちが親御さんと一緒に遊べます。毎日、朝から夕方まで開館されており、児童クラブに入れなかった場合の暫定的な救済措置にもなるなど、たくさんの役割も持っています。私たちはあらためてこの先進的な施策の意義を見直すとともに、ぜひいっそうの拡充を求めるものです。

 丸太小屋のような建物は現在老朽化や痛みも進んでいますが、間違っても廃止などという方向ではなく、ぜひ改修を進め、より魅力ある、「子育てにやさしい藤沢」を代表する施設として充実させてください。また、現在子どもの家がない小学校区に「放課後子ども教室」を設置する場合は、常設型の施設とは似ても似つかない学校の一時開放などではなく、地域市民の家なども含め、学区内の公共施設の活用についても全庁的な論議の中で検討し、常設型施設の設置を求めます。

 さらに「子どもの居場所」については、各地域によって事情はまったく違います。まず子どもたちの声を聞くとともに、コミュニティ・スクールの取り組みなどの中で、地域の子どもたちにとってどのような「居場所」が必要なのか、地域の論議をふまえて進めてくださるよう要望します。

◆「子育て支援費」について
 先だっての市長選挙において、「こどもまんなか社会」の実現を目指す鈴木市長が、第二子以降の保育料負担軽減を公約に掲げ、4度目の当選を果たされました。また、子ども文教常任委員会にて、第二子以降の保育料減額制度における年齢制限撤廃を求める陳情が趣旨了承となりました。こうした経緯からも、当該年齢制限と、認可外保育施設に通う兄弟姉妹が対象外となってしまう同時入所要件は撤廃すべきです。迅速な対応を求めます。

◆「法人立保育所運営費等助成事業費」について
 本市においても、保育士不足は深刻な状況となっています。そのため、認可保育施設入所申し込みにおいて、保育士不足により受け入れのできない定員枠が生じており、保育士の確保が喫緊の課題となっています。そもそも、2021年度の国の調査によると、保育士の平均月収は全産業平均より5万円程度低く、多くの保育士が責任に見合わない処遇に置かれています。そこで、保育士確保対策として、従来の取り組みに加え、職員配置基準の改善やICT導入、そして更なる処遇改善を求めます。

【衛生費】
◆産後ケア事業について
 わが会派の代表質問で質疑をさせていただきましたが、産後ケア事業を行うにあたって、委託料の低さから実施施設の確保が困難なこと、スタッフのモチベーションの維持、産後ケアの担い手が増えない等の課題があり、鈴木市長からは、担い手である事業者の皆様との意見交換を通して、運用上の課題を共有し、産後ケア事業の進め方について検討してまいりたいとの力強いご答弁をいただきました。委託料はじめ実施施設側のボランティア精神ありきの料金設定ではなく、現場の声を反映し、実情に見合った対策を早急に講じていただきますようお願いいたします。

【労働費】
◆「技能振興関係費」について
 藤沢マイスターの認定状況は、平成25年度の制度創設以降、様々な分野から合計で16名のマイスターを認定しており、藤沢マイスターの技能・技術を、さらに多くの市民の方々に知っていただくことで、技能振興を図り、後継者の育成にもつながるよう取り組んで頂きたいと思います。またものづくりの魅力が少しでも多くの方に伝わるように様々な機会を捉えて、ものづくりの魅力や大切さを、子どもや若者に、身近に感じていただけるような活動を進めて頂けますようにお願いいたします。

【農林水産業費】
◆地産地消について
 「おいしい藤沢産」ののぼり旗やポスターをイベント会場で目にするようになりました。併せて、「学校・保育園給食供給強化」の取り組みで『ふじさわランチ』が提供され、子どもと保護者に「藤沢産」が浸透し、SNSでも「おいしい藤沢産」を発信し、徐々に市民にも知られてきていると思います。『はるみ』の新米は美味しく、周りの人にも薦めたところ食べた人から喜ばれました。市役所で展開されている『サンシェット・マルシェ』、片瀬漁港の『フィッシャーマンズ・マルシェ』などもにぎわっています。これも関係各位と市の取り組みの成果だと評価いたします。

 「地産地消」は、文字通り地元で生産されたものを地元で消費する、ものです。事業費については生産関連が多くなるのは理解しますが、今後は、「消費」の面への強化、つまり流通拡大についての支援策も求められると考えます。藤沢産をより多くの市民が食べられるよう、一層の取り組みを要望します。

【土木費】
◆「都市計画総務費」について
 いずみ野線延伸については、相当の事業費と期間を要すると考えています。西北部地域のまちづくりが進んでいる中、いずみ野線延伸が決まるまでは、BRTなどの輸送力を最大限に活用し、4車線化など早急に県と連携し北部地域の交通改善に取組を進めていただきますよう要望いたします。

【教育費】
◆コミュニティ・スクールについて
 いわゆる「コミュニティ・スクール」の役割は、「保護者や地域住民が学校運営に参画できる」ことだけではありません。学校が把握している子どもたちの課題を地域で共有し、「地域の子どもを地域全体で育てていく」という双方向の取り組みこそがコミュニティ・スクールの目的です。
 藤沢ではコミュニティ・スクールが制度化される以前から、そのような取り組みが行われてきました。問われているのは、むしろ地域のあり方です。ぜひ、学校を核にした地域作り、「スクール・コミュニティー」作り、を進めてくださるようお願いします。

◆小学校の過大規模校対策について
 一部の学校において過大規模化は深刻な状況にあり、中でも教室不足の問題は危機的な状況にありますが、対策はなかなか進みません。
この問題は、教育委員会のみで解決にあたるのではなく、市長部局を含めて全庁的に解決にあたるべきです。早急な対策を求めます。

◆特別支援教育運営費について
 令和6年度施政方針18ページには、「特別な教育的支援を必要とする児童生徒に対する教育の充実や適切な支援等を提供できるよう、教育環境を整備してまいります」とあります。昨年12月には、特別支援学級の保護者の方々が市長に面会し、署名と共に市立学校の介助員派遣事業にかかる予算増額についての要望書を手渡しました。
 教員不足が深刻化する中、特別な教育的支援を必要とする児童生徒の人数が年々増加する学校現場では、介助員の需要も年々増加しています。
そうした児童生徒が安心して学校に通えるように、介助員派遣事業の予算増額と更なる教育環境の改善を求めます。

◆予算作成のコンセプトについて
 まず、命、健康、暮らしの安全を守ることを最優先すべきと思います。近年、地球沸騰化の言葉に現れるとおり、暑さは最悪の状態になり、今後もその状況を更新することと危惧しています。その根源に対する対策になる地球温暖化対策、なかんずくゼロカーボンへの取り組みは最重要であります。
 一方、対処療法の一つとしてエアコンの完備は喫緊の課題です。学校施設へのエアコン完備は、議会定例会で我が会派含めて複数会派から要望がなされています。市も必要性を感じて計画策定の準備には入いってはいますが、多額の設置費、維持経費がかかるなかで、財源をどこに求めるか、リースを使うか否かなど課題が多く、いまだ計画の策定までに至っていません。

 このような場合は、詰まるところ限られた予算の配分の問題に行き着くと思いますが、やはり「便利」よりも「安全」を優先すべきかと思います。市内では多くの開発計画、整備計画があります。これらの計画に異を唱えるつもりもなく、また、市も可能な限り財政への影響を与えないように予算措置について配慮していると理解しています。ただ、市民の安全を守り、安心して市民生活を送ってもらうためにも、もう数十度、「安全」を重視する方向に舵を切ってもらいたいと要望する次第です。
 エアコン完備は学校施設だけではなく、自治会等の施設ついても同様です。こういった命を守る設備の設置や修繕は最優先事項でもあり、予算上、これまで以上に配慮することを望みます。

 安全と言えば交通安全ですが、まずは通学の安全を守らなければなりません。市内で唯一自転車通学が認められている御所見中ヘルメット助成ですが、現在80名程度で一学年あたりにすると10万円に満たない金額です。通学の問題は、学校と家庭との距離等で徒歩の時間が変わってくるのはやむを得ませんが、それ以外の問題、通学に関する費用の負担はなくすべきです。御所見中学校のような通学理由での自転車通学に関するヘルメット購入費に対しては全額を認めるべきです。助成によって購入費が急激にふえることはあまり考えにくいので、増額の恐れもありません。この助成はぜひ早急に認めていただきたいと思います。

 市内2地域で残っているバス通学に対する補助金についても、この点で解消を急ぐべき課題と考えます。現時点では全額補助しても300万円に満たない金額です。昨年12月定例会において、我が会派の安田けいすけ議員の一般質問では「本市の児童生徒全体に対して公平性を確保する必要があり、課題がある」との回答でした。また、この予算等特別委員会でも、「文部科学省が定める通学距離、時間の基準に収まっていることから、特定の地域へ助成するには課題がある」との答えでした。

 しかし、公平性を確保するなら、全児童、全生徒を通学事情において、同じスタートラインにたたせるべきです。このような場合は国の基準は最低限の基準と考えるべきでしょうし、国の基準を満たしているから良しとするのではなく、だれ一人取り残さない藤沢を標榜するのであれば、その名に恥じない制度にすべきです。これら通学に関する補助は、額も多くなく、これからも膨らむ恐れがなく、公平を実現するという効果に対する費用の面でも課題が少ないと存じます。ぜひ早急に進めていただきたく要望します。

 ヘルメット購入では一般人に対する補助も要望いたしました。これは近隣市も取り入れている制度ですが、本市が制度化しないのは44万人都市を理由にしていました。しかし、人口が多くて制度を導入しにくい面もあるでしょうが、これは現象であり、理由にはなりません。金額に上限を設ける、対象については年齢を絞るとか、講習会受講とセットにするとか工夫して実行していただきたいと思います。

2. 予算議案の採決

議案第99号 令和6年度藤沢市一般会計予算

議案第100号 令和6年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業費特別会計予算

議案第102号 令和6年度藤沢市国民健康保険事業費特別会計予算

議案第103号 令和6年度藤沢市介護保険事業費特別会計予算

議案第104号 令和6年度藤沢市後期高齢者医療事業費特別会計予算

議案第105号 令和6年度藤沢市下水道事業費特別会計予算

議案第90号 藤沢市介護保険条例の一部改正について

※上記7議案は、共産党が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

議案第101号 令和6年度藤沢市墓園事業費特別会計予算

議案第106号 令和6年度藤沢市民病院事業会計予算

議案第80号 藤沢市職員定数条例の一部改正について

※上記3議案は、全会一致で可決されました。

3. 人事案件

議案第107号 副市長の選任について

 この議案は、副市長の任命(中山氏(現総務部長)/川﨑氏(現都市整備部長))について、市長から議会に同意が求められたものです。

※この議案は、全会一致で同意されました。

議案第108号 固定資産評価員の選任について

 この議案は、固定資産評価員の辞任に伴い、新たな評価員の選任について、市長から議会に同意が求められたものです。

※この議案は、全会一致で同意されました。

議案第109号 

 この議案は、藤沢市オンブズマンの1人の任期満了に伴い、オンブズマンの委嘱について、市長から議会に同意が求められたものです。

※この議案は、全会一致で同意されました。

藤沢市個人情報保護審査会委員の委嘱について

 この件については、委員の委嘱にあたり、議会に意見が求められたものです。

※この件については、市長依頼の通り決定しました。

議会議案第13号 専決事項の指定についての一部改正について

 専決事項について、次の事項を指定するものです。
 
1. 損害賠償額の見直し

 1件50万円以内のものから1件100万円以内のものに見直す

2. 1の損害賠償額の決定に対する和解

3. 金銭債権に係る100万円以下の訴えの提起

※この議案は、全会一致で可決されました。

議会議案第14号 日本政府に核兵器禁止条約において積極的な役割を果たすことを求める意見書について

議会議案第15号 核兵器保有国も核兵器禁止条約締結国会議などの場での話し合いに参加できるよう、日本政府が橋渡しとしての役割を担うことを求める意見書について

 上記2議案は、3月8日に開催された総務常任委員会に付託された2件の陳情が趣旨了承となったことに伴い、政府に対して意見書を提出するものです。

※上記2議案は、自由民主無所属の会が反対しましたが、賛成多数で可決されました。

※以上をもって、藤沢市議会2月定例会が閉会となりました。

※また、31日で退職する職員の皆さんにも、現役時代も含めて、大変お世話になりました。次のステージでの活躍を祈念します。

※以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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