2022.2.9 藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会

 2月9日 9:30より、藤沢市議会都心部再生・公共施設再整備特別委員会がオンラインで開催され、副議長の立場で参加しました。内容の抜粋は次の通りです。

1. 藤沢市民会館等再整備に係る基本構想について(中間報告)

 昨年11月25日に開催された当委員会において、基本構想の素案に対して、様々な視点から意見がありました。それらの意見を整理し、基本構想の策定に向けた今後の進め方について報告がされたものです。また、今後は藤沢市民会館等再整備基本構想策定検討委員会、パブリックコメント、市議会からの意見等を踏まえて、基本構想の策定に取組むとのことです。

(1)基本構想策定に向けた考え方

 ➀「まちづくり」の視点から見た事業の可能性について

 公共施設としての機能は確保しつつ、地元企業を含む民間事業者との連携による、従来の公共施設では行えないコンテンツを提供することで、市内経済への好循環、藤沢駅から市民会館に至る区域の活性化につながるよう検討していく。

 ➁SDG’Sに係る取組について

 今後、計画を進める各段階において、施設整備及び運営に関する取組が、藤沢市市政運営の総合指針2024におけるSDG’Sの視点を取り入れた3つのまちづくりコンセプトを実現する内容となっているのか検証し、SDG’Sの達成に向けた取組として進めていく。

 ➂機能(施設)の複合化について

 公共機能間の連携のみならず、民間施設との連携についても、民間事業者へのヒアリングを行いながら検討していく。また、コンベンション機能や、アートスペースについては、複合化による効果等も踏まえた中で、改めて検討していく。

 ➃ホールについて

 文化芸術の創造・発信及び鑑賞のための公共ホールとして、市民利用施設であるとことを前提としつつも、コンサート等の興行利用にも十分対応し、主催者、利用者どちらにも満足いただける施設と規模を確保するよう努める。併せて、持続可能な施設となるよう、運営の面からも調査・研究を行う。

 ➄浸水対策施設について

 浸水対策施設の整備については、可能な限り一体的に進めることとする。また、現在想定している浸水対策施設の整備スケジュールについても、市民会館等の整備スケジュールと調整しながら、少しでも工事期間の短縮につながるように検討する。

 ➅建設事業費等の削減について

 概算建設事業費は、過去の事例などから想定すると、200億円から250億円程度(浸水対策事業を除く)となるため、公民連携手法(PPP/PFI)に関する検討を優先して行い、施設の魅力やサービスの向上と合わせて財政負担の低減に資する整備・運営手法の導入を図る。

(2)市民会館等再整備基本構想(素案)の取扱いについて

 前回(11/25)の当委員会で報告した基本構想(素案)については、公募市民や有識者等により構成される検討委員会からの意見を参考として検討を進めてきた。当委員会での意見を踏まえた上で、その内容を見直すこととし、これまでの検討委員会での議論内容について整理した上で、提言書として令和3年度中に受領することとした。

(3)今後のスケジュール

 ➀基本構想について

 令和3年度中の策定を予定していたが、まちづくりの視点や民間事業者からの公民連携手法の提案を反映するため、策定を3ヵ月程度延期する。

 ➁マスタープランの検討について

 民間事業者から魅力的な提案を引き出すことができるよう、公民連携を軸とした民間事業者とのヒアリングと、学識経験者等による、生活・文化拠点エリア一帯の公共空間の整備ルールについての検討を先行して実施し、令和4年度秋頃に「アーバンデザインガイドライン」及び「公民連携モデルブラン」を作成する。

 ➂マスタープランの策定について

 「アーバンデザインガイドライン」及び「公民連携モデルプラン」を基本に、市民との対話集会や施設利用者関係団体等により「生活・文化拠点再整備事業推進委員会」を組織し、幅広く意見を聴くとともに、当委員会に適宜報告し、令和5年10月頃の策定を目指す。

味村委員

 10施設の複合化について、基本構想策定検討委員会で共有されているのか?⇒一定の理解を得ていると考える。

 コンベンション機能、アートスペースについて、改めて検討とあるが、場合によっては、対象施設が増減するということか?⇒基本的には10施設だが、コンベンション機能、アートスペースの追加によるメリット、デメリットを比較した上で判断していく。

 基本構想策定を3ヵ月延期するとのことだが、具体的にどう対応していくのか?⇒整理した6つの視点を反映するために延期するもので、ホール事業者などから意見を聞いて策定作業を進めていく。

 今後、13地区ごとに市民との対話の場が必要と思うが?⇒多くの市民が参加できる対話集会の手法を検討していく。

清水委員

 公民連携手法の提案募集について、募集要項にホールについての市の考えをもっと示すべきだが?⇒民間事業者から幅広い提案を求めていく。

 ホールの運営について、平時の稼働率をどう上げていくかが課題と思うが?⇒民間事業者から稼働率を上げる手法を聞いていく。

友田委員

 南口391地区の複合化と完成が同時期の整備となり、機能的に重複する可能性がある。情報の共有・連携の状況は?⇒南口391地区の再開発では、ホテルやコンベンション機能が検討されている。市民会館でもコンベンション機能を検討していく中で、規模、仕様などで差別化できるようにしていきたい。

 アートスペースは今回記載があるが、浮世絵館も複合化すべきだが?⇒今後、浮世絵館の課題、求められるニーズを踏まえて検討する必要があると考えている。

塚本委員

 アーバンデザインガイドライン、公民連携モデルプランとは?⇒アーバンデザインガイドラインは、公共空間の整備ルールを定めるもので、公民連携モデルプランは、民間が参入しやすい手法などを検討するもの。

 アーバンデザインガイドラインについて、空間デザインとなると設計者の力量に左右される。可能性を引き出すことに、逆に制限となってしまうのでは?⇒数値を示すと制約となるので、専門知識を聞く中でまとめていく。

西委員

 事業費の縮減について、浸水対策施設の事業費も縮減していくのか?⇒規模、構造など、県と協議しながら可能な限り事業費を縮減していく。

2. 藤沢市公共施設等総合管理計画の改定について

 昨年11月25日に開催された当委員会において、改定素案が報告されたもので、今回は、素案に対する意見等を反映した改定案の報告がされたものです。内容は割愛します。

北橋委員

 有形固定資産減価償却率を比較している類似団体とは?⇒全国で34団体あり、県内では鎌倉市と秦野市。

 何番目か?⇒算定している27団体の内7番目。

 今後のこの数値の見通しは?⇒横ばいの見通し。

石井委員

 ユニバーサルデザイン化について以前、インクルーシブデザインに置き換えるべきと指摘したが?⇒ユニバーサルデザインは全ての人が対象で、インクルーシブデザインは、1つの課題を解消するためのデザインなので、ユニバーサルデザインとしている。

塚本委員

 橋りょうについて、デザイン高欄の表記がないが?⇒維持管理の容易さ、費用面から汎用品を使用していく方針。道路ストックマネジメント計画の中で記載している。

 湘南C-X内の車道と歩道の間にある施設は、確か海外品で高価になる。更新の考えは?⇒横断防止の施設で、汎用品もあるので対応していきたい。

3. 藤沢駅周辺地区再整備事業の進捗状況について

 藤沢駅周辺地区再整備事業について、実施済の事業、実施している事業、検討段階の事業など、進捗状況の報告がされたものです。これまで、適宜報告していますので、ここでは新たな点についてのみ記載します。

【良好な都市環境の形成に向けたまちづくりについて】

(1)(仮称)藤沢駅前街区エリアデザイン会議

 ➀目的

 本格的に整備が始まる藤沢駅南北自由通路拡幅整備や藤沢駅南口駅前広場再整備にあたり、駅北口を含めたエリア全体を捉えたデザインの検討を行い、湘南の玄関口にふさわしい、本市の顔となる駅前空間を創出することを目的に設置する。

 ➁会議体

 一般社団法人藤沢駅周辺地区エリアマネジメントを中心に、鉄道事業者、行政等で構成し、学識経験者等から意見をいただきながら進める予定としている。

 ➂設置時期

 令和4年度中

 ➃調整・検討事項

 駅前街区のデザインコンセプトの検討/一体的なデザインの調整/既存の躯体を活かした南北自由通路の内外装のデザイン調整等

(2)藤沢駅前街区まちづくりガイドライン

 南北デッキ周辺における民間ビルについて、建替え等による機能更新の機運が高まってきており、良好な都市環境の形成に向け、まちづくりの基本的なルールや適切な開発の誘導、官民連携によるまちづくりを推進していくために必要な事項等をガイドラインとして位置付ける。なお、まちづくりガイドライン(骨格)も報告がされましたが割愛します。

西委員

 駅舎の改良に伴い、南口の交番やトイレはどうなるのか?⇒工事期間中は撤去となるが、ビルの建て替え後は、ビルの中に設置していく予定。

 工事期間中の代替は?⇒交番は県警と小田急で協議しているが、移動式交番で対応すると聞いている。トイレは仮設トイレの設置について、小田急と協議していく。

 ウォーカブル推進都市の取組があるが、参加の考えは?⇒国と地方のプラットフォームへの参加については、今後、必要に応じて検討していく。

清水委員

 お願いベースの高さ制限について、80mでは高すぎるのでは?⇒提案事項の中で、50m以下はポイントが高くなる。

 デザイン会議にデザインのプロを入れていくべきだが?⇒都市空間デザインの専門家や色彩の専門家からも意見を聞いていく。

 駅前の活性化のために、図書館は駅前に設置すべきだが?⇒特に駅前に図書館を求める声はなかった。

 外周デッキを民間ビルに入れることについて、民間の負担が大きくなると思うが?⇒民間ビルに入れる場合は、一定の支援が必要と考える。引き続き、個別に対応していく。

味村委員

 南北自由通路拡幅について、国庫補助の見通しは?⇒より多くの補助金を活用できるように努めていく。

 ホームドアセットに向けた状況は?⇒早期実現に向けた調整を進めている。

 391街区について、小売店65店舗入居しているが、合意の状況は?⇒2/4に入居テナントに説明会が開催された。各テナントの合意は把握していない。

塚本委員

 駅中コンコース内の改札について、以前、2か所でなく、1か所にすべきと指摘したが?⇒第2段階施工となるので、引き続き鉄道事業者と協議していく。

 デザイン会議について、一流の建築家の参加が求められるが?⇒今後、様々方へ相談していく。

 391街区が動き出したが、周辺の容積率はどうなるのか?⇒現在600%だが、フルに活用すると1000%まで可能となる。

 建物の高さについて、ランドマーク的な建物も必要。防災安全、消防面の考えは?⇒防災安全面の検討はしていないので、今後、関係部局と連携して検討していく。

 村岡も含めた市全体のデザインが必要。駅、市民会館の空間デザインの整合を図るべきだが?⇒市政をトータルコーディネートしていくのは企画政策部、総務部がそういった視点を持って進めていくことが必要。プロジェクト組織としての機能の活用、過去からの価値観に捉われないこと、都市計画へのデザインへのプロの視点などもむ必要。更に横の連携を取りながら取組んでいく。

石井委員

 支援制度の予算規模の想定は?⇒容積率の緩和、税制優遇などで、支出する事業費はない。

 環境負荷低減の取組について、CASBEEかながわのBランクとあるが、Aランクにしない理由は?⇒Bランクは最低ラインとし、それ以上を求めていく。

 地域防災に対する貢献について、帰宅困難者への対応は?⇒市民会館と秩父宮体育館で約7,000人収容できるが、帰宅困難者は18,000以上で不足するため、受け入れ空間の整備や物資の支援などを想定している。

有賀委員

 自転車を降りて歩くエリアの考え方は?⇒駅周辺の自転車通行は、基本的に押し歩きとしている。

 提案事項にあるMaaSについて、他市の取組状況は?⇒把握できていない。

友田委員

 パチンコ店やゲームセンターも基準に当てはまるのか?⇒風営法に関わるものは除外する。

※以上、報告とします。

 


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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