2021.11.5 令和3年度 第2回 藤沢市校内支援担当者会

 11月5日 15:00より、藤沢市教育文化センターにおいて、令和3年度 第2回 藤沢市校内支援担当者会が開催され、副議長の立場で参加しました。

 参加者は、小中特別支援学校の児童生徒支援担当者および参加希望者で、会場参加約30人、オンライン参加約40人、計70人規模とのことでした。
 講演テーマは、「学校におけるヤングケアラー支援」として、成蹊大学の澁谷智子教授から講演をいただき、また、ヤングケアラーだった方からは、自身のヤングケアラー体験の話を聞くことができました。

 澁谷教授からは、家族ケアに係る時間と学校生活への影響、「子どもの権利」を守る視点で、ケア時間を減らす手段、ウィンチェスターヤングケアラーズに参加した経験談、ヤングケアラーの権利、学校での支援の仕組みづくりなどについて講演をいただきました。

 ヤングケアラーだった方からは、自身のケアラー体験として、「母は解離性障害で、鬱や幻覚、幻聴があり、自分が話を聞くこと、薬の管理、母が自殺しないように見守ることで、自分の時間が少なくなった。相談については、相談した人が友達に言ったらどうしよう、先生が家族に言ったらどうしようと不安で相談できなかった。ただ、学校は居心地がよく支えになっていた。高校を卒業し、大学進学は家族に反対されたが、自分で奨学金の手続きをして進学した。家を出るチャンスは2回あったが、2回目の大学卒業の時に家を出た。その後は母親のケアをするために家には行っていないが、電話で見守っている。カウンセラーや先生への相談はハードルが高かった。子どもが楽しいと思える環境があるだけでもサポートになる。大人が気にかけてくれていると思えることが大事」と話してくれました。

 講演を聞いて、ヤングケアラーには支援が必要なことは間違いないのですが、どうやって支援につなげることができるか。相談のハードルをどう下げるか、そのためには、出来るのであれは、本人の体験談を子どもに聞く機会を設けることが必要と感じました。また、ヤングケアラーに対しては、受けられる支援のメニューを示すことも相談するきっかけになるのではと思いました。
 
 ただ、ヤングケアラーだった方が相談できなかった理由としてあげられた、友達付き合いがなくなるのでは?という不安に対して、ヤングケアラーに対するいじめや偏見が起きないようにするには、ケアラーでない子どもたちが、ヤングケアラーという存在を理解し、みんなで解決策を話し合うなどの醸成が必要かも知れません。そのためにどうしていくか、私も考えるきっかけとなった講演会でした。

 


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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