2020.9.10 補正予算常任委員会

 9月10日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催されました。いつもなら議員傍聴席にて傍聴するのですが、今議会も、密を避けるために議員傍聴を自粛しているため、自宅でインターネット中継を傍聴しました。内容の抜粋は次の通りです。

議案第47号 令和2年度藤沢市一般会計補正予算(第5号)

 国に第2次補正予算等を踏まえたしんがた新型コロナウイルス感染症への対応事業、国庫補助事業に新規採択された事業、特別な理由により緊急に補正を必要とする事業です。補正額は次の通りです。

【一般会計】補正額:9億3,491万5千円/補正後総額:1,999億3,531万2千円

【特別会計】補正額:2億298万6千円/補正後総額:1,208億2,927万円

※補正後の一般会計・特別会計総額は、3,207億6,458万2千円となります。補正の概要は次の通りです。

【総務費(補正額5,688万4千円)】

1. 善行市民センター改築事業費 1,115万4千円

 善行市民センター改築工事(第2期)に伴い、家屋調査(事前)を行うため、委託料の増額補正をするものです。

2. 戸籍費 554万4千円

 戸籍謄抄本の広域交付等に向けて、国が構築する戸籍情報連携システムとの相互連携をする必要があるため、戸籍総合システムを改修するものです。

松長委員

 相互連携することで、他市在住の人が、藤沢市で戸籍の証明書が取れるようになるのか?⇒その通り。

 その際の手数料は?⇒住民票の広域交付を踏まえると、取得した自治体の手数料になると思われる。

味村委員

 マイナンバーと戸籍情報がひもづけされることとなる。市民のプライバシーが侵害されるのでは?⇒専用のシステムによる通信の暗号化など、情報漏えいのリスクは低い。

3. 個人番号カード交付事業費 572万5千円

 特別定額給付金のオンライン申請やマイナポイント事業等の影響により、マイナンバーカードの申請件数が増加し、交付までに時間を要している状況を解消するため、交付前設定に使用する統合端末を増設する経費及びマイナンバーカードにかかる郵送料を増額するものです。

松長委員

 統合端末の増設で、マイナンバーカードの申請窓口の混雑が緩和されるのか?⇒全体の体制強化となるため、混雑緩和に寄与すると考えられる。

味村委員

 マイナンバーカードの交付状況は?⇒1,500件から5月以降は5,000件と3-4倍の状況になっている。

 銀行口座とマイナンバーとのひもづけについて、国の検討状況は?⇒結論を年内にとされている。

4.(新規)窓口業務等協働事業推進費 32万9千円

 市民窓口センターの一部業務民間事業者との協働事業(業務委託)として実施するにあたり、実施設計等の準備業務を委託するものです。

神尾委員

 もう少しICTの活用で効率化を図るべきだが?⇒基幹系システムの変更により、スマホで届出ができるようにしていく。今後、ICTの活用を積極的に考えていく。

清水委員

 保険年金課窓口業務委託と介護保険課窓口業務委託について、同じ事業者が担っているが、トラブルがあった場合のリスク分散が必要だが?⇒今後、プロポーザルで選定をしていくが、事業者の安全性を見て選定していく。

5. 住民基本台帳ネットワークシステム事業費 3,413万2千円

 戸籍へのナンバー制度導入及び国外転出者のマイナンバーカード継続利用実施に向けて、戸籍総合システム及び住民基本台帳システム等を改修するものです。

【民生費(補正額2億3,798万6千円)】

6. 生活困窮者自立支援事業費 9,708万2千円

 新型コロナウイルス感染症の影響により、生活困窮者に対する住居確保給付金に係る支給件数の増加等が見込まれるため、増額するものです。

松長委員

 申請件数の状況は?⇒昨年度の申請5件に対して、今年は4-8月で364件の申請となっている。

 今後の見通しは?⇒申請件数は落ち着いてきている。この制度は3ヶ月ごとに延長可能なので、その必要性はあると考える。

東木委員

 申請の延長の見込みは?⇒4月申請の方は57%、5月申請の方は46%が延長している。収入得られるようになった方は延長していない。生活保護への意向は数名。

 件数が増えたが、職員の体制は大丈夫か?⇒福祉部から応援体制をとっている。今後、個人に負担がかからないように対応していく。

味村委員

 これまで、家賃補助制度を求めてきたが?⇒検討はしていない。給付金の要件緩和がされている。必要な方が利用できるようにしていきたい。

7.(新規)地域包括支援センター整備事業費 795万3千円

 高齢者等が地域で安心して生活できる支援体制を整備し、地域包括ケアシステムの推進を図るため、六会地区に地域包括支援センターのサテライト型センター(分室)の施設整備等を行うものです。

東木委員

 設置場所は決まっているのか?⇒石川方面への設置を検討している。

8. 市立保育所運営費 700万円

 公立保育所における新型コロナウイルス感染症対策に必要な備品等を購入する経費です。

9. 法人立保育所運営費等助成事業費 4,150万円

 法人立認可保育所等に対し、新型コロナウイルス感染症対策に必要な備品購入等の費用を補助するものです。

松長委員

 規模に関わらず一律50万円が上限となっている。大きな施設に対して十分なのか?⇒国の補助事業なので規定で定められている。各保育所の延長保育や一時預かりなど、その事業ごとに上乗せできることとなっている。状況を見て、追加予算も考えていく。

 コロナ禍における保育士への慰労金等の考えは?⇒支援金は全国の一部の自治体で実施している。実施する場合の検討はしているが課題もある。

10. 放課後児童健全育成事業費 7,115万4千円

 放課後児童クラブにおける新型コロナウイルス感染症拡大防止に必要な消耗品等の購入及び開所した際の運営費等、並びに登園自粛に伴う入所料を還付する経費です。

杉原委員

 コロナ禍で小学校が臨時休校した時、児童クラブで新規採用した職員の状況は?⇒把握していない。

 新規で働いた人を知っているが、対応しきれない子どもがいたとのこと。今後、コロナ禍での児童クラブの運営の考えは?⇒緊急事態宣言下では、登園自粛を求め、エッセンシャルワーカーの子どもだけとしていたが、今は通常の運営。運営事業者と協議しながら、柔軟に対応していく。

 児童クラブ指導員への慰労金の考えは?⇒検討の対象としていく。

11. 放課後児童クラブ整備事業費 1,329万7千円

 放課後児童クラブ(鵠洋小学校区)の施設整備に係る負担金及び、大越小学校区児童クラブの本体工事に係る負担金について、国庫・県補助金の要綱改正に伴い増額するものです。

味村委員

 大越小学校区の児童クラブの現状は?⇒9月に保護者対象に事業者が説明会をしたところ。

【衛生費(補正額1億3,932万9千円)】

12. 乳幼児健診等事業費 3,949万円

 妊婦が抱える新型コロナウイルス感染症による不安を解消するため、無症状かつ本人が希望した場合に限り、分娩前にPCR検査を実施するものです。

松長委員

 検査の時期は?⇒35-38週を想定している。

 妊婦から不安だから更に受けたいとなった場合は?⇒希望検査の場合は自由診療となる。

神尾委員

 事業開始を10月となった理由は?⇒国からスキームの明示がなかったため。

 検査件数、参加クリニック、検査方法の考えは?⇒検査件数予定は1,950件、クリニックは市内7件とも検査ができる調整をしている。7/20から唾液検査が可能となった。

東木委員

 里帰り出産の場合は、出産後戻ってきて手続するのか?⇒償還払いで対応する予定。

味村委員

 助産師などスタッフのPCR検査が必要だと思うが?⇒医師が必要と判断した場合や、濃厚接触者を検査している。

清水委員

 妊婦が陽性となった場合の出産費用は?⇒従来通り。

13.(新規)休日・夜間発熱患者診療事業運営費補助金 1,482万8千円

 藤沢市医師会が運営している北休日・夜間急病診療所の内科診療に、新たに発熱患者に対応する診療体制を追加するため、補助金を交付するものです。

東木委員

 医師会からの提案だと思うが、他の患者と接触しないようになるのか?⇒使用していないところを使用し、動線を確保すると聞いている。

14. 感染症対策事業費 2,935万2千円

 帰国者・接触者相談センター、新型コロナウイルス感染症一般電話相談、PCR検査センターの開設期間を令和3年3月末まで延長するため、増額補正するものです。

味村委員

 検査実績は?⇒4/28設置以降、8月末までで253件。

清水委員

 症状がインフルエンザと区別しにくいので、幅広くPCR検査すべきだが?⇒医師の判断で必要な場合は検査することとなる。

15. 精神保健対策事業費 226万1千円

 新型コロナウイルス感染症対策として開設している心のケア相談電話の開設期間の延長と、市内の医療機関や高齢者等施設に勤務する医師・看護師・職員等を対象とした心理相談員の派遣相談を行うため、増額補正するものです。

16. ごみ減量推進事業費 369万2千円

 新型コロナウイルス感染症等の影響で、例年より大幅に増えている家庭用電動生ごみ処理機の購入費補助申請に対応するものです。

17. 運営費等負担金 4,970万6千円

 新型コロナウイルス感染症患者に対応した市民病院職員に現在支給している、特例の感染症業務手当支給件数が増加しているため、操出金を増額するものです。

【土木費(補正額4億7,490万円)】

18. 自転車駐輪場整備費 4億6,548万円

 藤沢本町駅及び江ノ島駅自転車等駐車場整備工事、藤沢本町駅自転車駐車場整備に係る事業用地の買戻し等をするものです。

19. 総合交通体系推進事業費 942万円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止(マスク・消毒液等物品の購入や作業)に取組む公共交通事業者(路線バス・タクシー)に補助するものです。

味村委員

 乗合善行、おでかけ六会も対象か?⇒対象。
 

【消防費(補正額251万5千円)】

20. 救命救急事業費 251万5千円

 救急活動の中で隊員を感染症から守る感染防止用消耗品(手袋・マスク)の価格が高騰しているため、当初予算に不足が見込まれることから増額補正するものです。

松長委員

 備蓄状況は?⇒手袋・マスクは10月までの分は確保できている。

【教育費(補正額2,330万1千円)

21. 教育課程推進事業費 255万2千円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、修学旅行について小学校及び特別支援学校(中等部・高等部)は中止、中学校は日程を延期したことにより生じた旅行代金取消料について、旅行会社に支払うものです。

清水委員

 保険対応についての考えは?⇒地震台風などの新幹線の運休に対する保険、事故などの救援など保険に入っている。

味村委員

 小学校の修学旅行中止のむ代替案の検討状況は?⇒各学校で日帰りの校外行事などを検討している。

 中学校について、修学旅行先で感染した場合の対応は?⇒現地保健所の指示に従うこととなる。

22. 学校給食事務費 1,693万円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、学校給食関連事業者に対して、職員研修や設備等の更新等に必要な経費を補助するものです。

井上委員

 給食関連事業者の要望で始めるのか?⇒文科省の補助金で始めるもので、事業者からも支援の問合せがあった。

 事業者はそもそも感染症対策はしているのだから、違う支援が必要なのでは?⇒事業者からは衛生管理面で通常より経費が掛かると聞いている。

23. 公民館管理費 231万円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、仕様希望団体が毎月行っている抽選会の方法を見直して電子抽選方式にするため、施設予約システムの改修をするものです。

井上委員

 施設予約システム開始からずいぶん期間が経っている。検証して使いやすくすべきだが?⇒昨年度システム更新したため、この5年間の間に検証していきたい。

東木委員

 利用団体への説明スケジュールは?⇒サークル協議会や利用団体に集まっていただき説明する。また、希望があれば個別に対応していく。

24. 総合市民図書館運営管理費 150万9千円

 4市民図書館及び11市民図書室において、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策に必要な消毒剤の購入、パーテーションの設置等をするものです。

※この議案は、味村委員のみ反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

議案第48号 令和2年度藤沢市介護保険事業費特別会計補正予算(第1号)

1. 介護保険事業費 725万2千円

 新型コロナウイルス感染症の影響による介護保険料の減免及び、過年度の還付請求増加に伴い、保険料還付金が不足が見込まれるため、増額補正するものです。

※この議案は、味村委員のみ反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

議案第49号 令和2年度藤沢市民病院事業会計補正予算(第4号)

1. 市民病院事業 1億9,573万4千円

 新型コロナウイルス感染症に対応するため、国の交付金を活用した材料費、経費、固定資産購入費を増額補正するものです。また、収束の目途が立たないことから、職員の感染症手当について増額補正するものです。

※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

※以上、報告とします。


おおや徹

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