2020.12.7 補正予算常任委員会

 12月7日 9:30より、藤沢市議会補正予算常任委員会が開催されました。今議会も密を避けるための運営をしていることから、自宅においてインターネット中継での傍聴としています。内容の抜粋は次の通りです。

議案第70号 令和2年度藤沢市一般会計補正予算(第7号)

 国の第2次補正予算等を踏まえたしんがた新型コロナウイルス感染症への対応事業、国庫補助事業に新規採択された事業、特別な理由により緊急に補正を必要とする事業、執行残が見込まれる事業、債務負担行為を設定する事業などで、補正額は次の通りです。

【一般会計】補正額:2億5,106万9千円/補正後総額:2,003億9,377万9千円

【特別会計】補正額:2億4,155万3千円/補正後総額:1,210億7,082万3千円

※補正後の一般会計・特別会計総額は、3,214億6,460万2千円となります。補正の概要は次の通りです。

【議会費(補正額△2,675万3千円)】

1. 議員報酬・手当、費用弁償、政務活動費 △2,675万3千円

【総務費(補正額△5,513万9千円)】

松長委員

 市民センター管理費(債務負担行為の設定)について、空調の更新をリースにするメリットと期間は?⇒鵠沼市民センターは、第2次公共施設再整備プランの検討事業に位置付けられていること、機械設備の更新のみで対応できること、計画から短期間でできること、支出の平準化が出来るなど。リース期間は6年間。

東木委員

 防災設備等整備事業費(繰越明許費の設定)について、市民配布用の冊子を改訂するが、編集のスケジュールは?⇒令和3年3月末までを工期として、内容の充実、文字の改善、女性目線、子どもへの対応など、充実を図りながら進めていく。

 自主防災組織などから意見を聞く場は?⇒現状の冊子のアンケート調査の内容を取り入れて反映させていく。藤沢市防災組織連絡協議会へ報告し、確認をとっていく。

2. 市民会館施設管理費 407万3千円

 新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、市民会館の使用を取りやめた団体等への施設使用料を返還するものです。

3. 減額事業(3事業) △5,921万2千円

(1)辻堂市民センター改築事業費 △1,000万円

 電柱移設の補償金について、協議により事業者負担となったため減額するものです。

清水委員

 電柱移設について、地中化するのか?⇒しない。

 地中化すべきだが?⇒東電としては地中化の予定はないとのこと。

(2)市民会館整備費 △2,146万2千円

 新型コロナウイルス感染症に伴う新たな生活様式などに対応する必要があることから、今年度に予定していた市民会館再整備に向けた基本構想の策定を見送ったため減額するものです。

清水委員

 市民会館は藤沢駅前で再整備すべきだが?⇒現地での建替えで考えている。

(3)市民まつり開催費 △2,775万円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から市民まつりを中止としたため減額するものです。

【民生費(補正額4億7,306万3千円)】

4. 介護保険事業費特別会計繰出金 1,535万4千円

 介護保険事業費特別会計の増額に伴う操出金。

5. 介護給付費等事業費 612万1千円

 令和3年4月から施行される障がい福祉サービス費の報酬改定に対応するため、障がい者自立支援給付システムの改修を行うものです。

6. 法人立保育所等施設整備助成事業費 2,950万円

 令和3年4月開所に向けて選定した小規模保育事業所の新設と、認可保育所の再整備に活用する国庫補助金の要綱改正に伴う事業費の増額に要する経費。

7. 生活保護扶助費 4億3,777万円

 生活保護世帯の増加に伴うものです。

味村委員

 今年度に入ってからの申請状況は?⇒令和2年4月は92件で例年の1.8倍、5月は77件と1.4倍となったが、6-9月は例年並みで、10月に入ってから増えてきている。

 生活保護のしおりを定期的に改訂し、制度利用を促していくべきだが?⇒必要に応じて見直しをしている。12/1に改訂したが権利の部分を記載した。

8. 災害見舞金関係費 500万円

 令和元年台風15号の被害で亡くなった方の遺族に対し、災害弔慰金を支給するものです。

清水委員

 倒木によるものか?⇒違う。

9. 減額事業(2事業) △2,068万2千円

(1)敬老事業費 △1,442万3千円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、市全体で敬老事業を中止したため、減額するものです。

(2)ひとり親家庭等生活支援事業費 △625万9千円

 臨時給付金及び商品券等の給付に係る執行残を減額するものです。

【衛生費(補正額3億2,309万3千円)】

10.(新規)医療・福祉応援事業費 4,950万円

 コロナ禍で医療・福祉・介護の最前線で働く方々を応援するため、多くの市民から寄付が寄せられたもので、その寄付を活用し最前線で働く方々を応援するものです。

松長委員

 4,500万円の寄附金と設定しているが、9/30時点の寄附金は1,790万円となっているが?⇒11月末で寄附額は2,102万円となっている。4,500万円との差額はふるさと納税を合わせて見込んでいる。

 寄附がどのように使われたか、どう示していくのか?⇒寄附と合わせてメッセージもきている。医療機関へ補助金の交付決定の際、メッセージも届ける。医療機関からの報告の際に医療機関からのメッセージもあると思うので、9月決算の時に報告していく。

11. 感染症対策事業費 2億3,871万9千円

 新型コロナウイルス感染症の罹患予防や、まん延防止に向けた医療費及び集団検査体制の整備等に要する経費。

清水委員

 検査は、濃厚接触者が対象なので、事後的な検査か?⇒その通り。

味村委員

 市内感染状況は?⇒11月は152件で一番多かった8月の109件を超えている。12月も増えている状況。

 12/2に市内サービス付き高齢者住宅で9人の感染者が出て施設合計24人となっている。最初の報告の際での指導状況は?⇒陽性と判明した後、本市が聞き取り、施設の状況を確認。濃厚接触者は検査につなぎ、他の全員の検体を保健所で取り民間検査機関で検査した。施設への指導は県と連携して助言・指導を行った。

 クラスター対策は、事前に高齢者施設などの入所者へPCR検査をしていくべきだが?⇒症状のある方、濃厚接触者に検査している。施設入所者や従業員が要請になった場合は、積極的疫学調査をしている。事前検査の実施は困難。

 積極的疫学調査のための人員を確保していくべきだが?⇒保健師が積極的疫学調査をしている。全庁応援体制で対応しているが、発生状況に応じて、他職種の職員も応援するなかで、積極的疫学調査ができている。今後も人材確保、人材育成をしていく。

12. 運営費等負担金 4,487万4千円

 新型コロナウイルス感染症業務手当及びオンライン診療体制の整備にかかる市民病院事業への操出金。

13. 減額事業(1事業) △1,000万円

 令和2年度二酸化炭素排出抑制対策事業費等補助金について、不採択となったため減額するものです。

【労働費(補正額165万6千円)】

14. 就労支援事業費 165万6千円

 新型コロナウイルス感染症の影響による離職者、内定取り消し者などに対する合同企業説明会等の開催経費。

清水委員

 合同企業説明会について、求職者へのプライバシーの配慮が必要だが?⇒ブースを設けて、周りから見えづらい方法を考えている。

東木委員

 参加企業の職種の見込みは?⇒今後募集していくが、職種の制限はしない。昨年度の湘南合同就職面接会では、医療・福祉系が多かった。

 求職者の対象は?⇒制限しない。

 広域の方が効果的だと思うが?⇒3市1町の合同面接会も1月に予定している。今回のものは、商工会議所と連携してフットワークを軽くして実施していくもの。

【商工費(補正額△5億7,455万5千円)】

15. 減額事業(2事業) △5億7,455万5千円

(1)藤沢ものづくりブランド応援事業費 △255万5千円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、商工会議所が実施する展示会共同出展支援事業が中止となったことにより、補助金を減額するものです。

(2)新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金 △5億7,200万円

 県の協力金に上乗せして交付する協力金について、申請件数が当初見込みを下回ったため、減額するものです。

井上委員

 協力金について、当初見込みと乖離した要因は?⇒飲食店の営業の届出、納税記録から5,000件と見込んだが、県の交付件数が少なかったため。

 飲食店はこれまで補助金など受けたことはない。制度を知らなかったのでは?⇒広報、ホームページだけでなく、商工会議所、商店会連合会の協力を得て周知した。チラシと申請書がセットになったものを配布するなどしてきた。

味村委員

 感染が再拡大している。今後、市として追加経済対策を検討しておくべきだが?⇒今後の推移をみていく。

 店舗等住宅リフォーム補助金については、コロナの収束後も継続していくべきだが?⇒今年度の状況を見て、来年度の実施を判断していく。

【土木費(補正額2,698万円)】

味村委員

 道路改修舗装費(債務負担行為の設定)について、村岡86号線のどこを舗装打換えするのか?⇒藤沢団地前交差点から村岡中学校まで。

 延長と複数年度の事業となるのか?⇒延長は約200mで、2ヶ年で打ち換える。

 工事のスケジュールは?⇒令和3年3月に契約し、4月に工事着手、6月末完了の予定。

 藤が岡地区の道路について、今後の修繕の進め方は?⇒藤が岡地区では、バス通りを中心に部分的に悪いところがあるので、修繕で対応していく。

16. 道路施設改修事業費(繰越明許費設定) 2,150万5千円

 現在故障中の鵠沼歩行者専用道エスカレーターの改修工事に要する経費。

井上委員

 このエスカレーターはあまり利用されていないと思うが?⇒コロナの影響で市民会館で大規模なイベント出来ていないが、再稼働の要望の声もある。周辺土地利用の動向を見ながら検討していく。

17. 市道新設改良費(繰越明許費設定) 1,433万円

 藤沢駅周辺の自転車走行空間整備として、自転車ピクトグラムの設置及び「自転車押し歩き」案内設置に要する経費。

清水委員

 自転車走行空間の矢羽根設置について、狭い道路にすべきだが?⇒実施計画を11月に策定し、その中で歩道のない道路の矢羽根について計画を立てている。

 駅中心部の自転車押し歩き案内について、なぜ自転車を降りなければいけないのか?⇒押し歩きゾーンは、歩行者が集まるところで危険なため。

 自転車は登録制にすべきだが?⇒防犯交通安全課など関係部署と協議して周知・啓発を検討していく。

18. 減額事業(2事業) △885万5千円

(1)総合交通体系推進業務費 △435万6千円

 委託料の執行残及び、街路交通量調査補助金の交付額の減額に伴うものです。

(2)基礎調査費 △449万9千円

 委託料の執行残を減額するものです。

【教育費(補正額8,272万)】

東木委員

 オリンピック開催準備関係費(債務負担行為の設定)について、チームFUJISAWAには、誰でも参加できるのか?⇒様々な方に登録してもらいたい。

19. 学校施設環境整備事業費(小学校)(繰越明許費設定) 1億6,647万円

 羽鳥・湘南台小体育館外壁改修工事、八松・新林小トイレ改修工事が国庫補助の前倒し採択されたため増額するものです。

東木委員

 学校のトイレ改修の進捗状況は?⇒平成23年度から40校を対象に進めてきた。小学校は平成27年度末に、中学校は令和元年度末に1系統目の改修が完了。2系統目の改修を進めているところ。

 2系統目の進捗状況は?⇒今年度6校実施し、今後は小学校8校、中学校8校の改修をしていく予定だが、再整備の状況などをみて、学校別に検討していく。

20. 学校管理運営費(特別支援学校) 1,702万5千円
 
 新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、白浜養護学校のスクールバスの運行台数を増やしたため、増額するものです。

21. 減額事業(9事業) △1億77万1千円

(1)国際教育推進事業費 △1,079万円

 外国語指導業務委託の委託料の減額と、新型コロナウイルス感染症に伴う臨時休校による事業縮小に伴う減額。

(2)教育情報機器関係費 △3,429万8千円

 児童生徒1人1台の学習用端末の購入についての入札残。

味村委員

 小中学校に対するタブレット端末の配布状況は?⇒中学校は8月末に完了。小学校は今年度中に完了する予定。

 情報機器の使用による健康被害、とりわけ電磁波の影響について検証すべきだが?⇒文科省のガイドブックを各学校に配布している。連続使用制限のガイドラインを作成し、児童生徒の健康管理をしていく。

東木委員

 タブレット端末について、中学生には8月に配布を完了したとのことだが、生徒は家に持ち帰っているのか?⇒管理は学校で保管しているが、申し出により持ち帰ることも可能としている。

 学校の授業でタブレット端末は活用されているのか?⇒中学校では9月以降、タブレット端末を活用して授業をしている。

 先生や学校で格差が出るのではないか?⇒教員にも得意、不得意ある。格差がなくなるよう随時研修している。

杉原委員

 不登校児童生徒へのタブレット端末活用の現状は?⇒少しずつ中学校を中心に、活用され始めたと認識している。小学校高学年生には、今後活用していく。

 不登校児童生徒へのタブレット端末貸出しは可能となっているのか?⇒1人1台配布なので、申し出があれば家で長期使用することも可能。

(3)校務支援システム構築事業費(小学校) △422万2千円

 校務用パソコン等賃貸借の入札残。

(4)諸整備事業費(小学校) △1,350万円

 工事請負費の入札残。

清水委員

 大鋸小学校の仮設校舎の設置について、柄沢地区の人口増によるものだと思う。まちづくりの際に人口増による学校への影響も考えるべきだが?⇒柄沢地区の戸建て分譲によるものなので推計が難しかったため、今回仮設校舎を設定するもの。将来的な人口推計を注視していく。

味村委員

 大鋸小学校の仮設校舎が出来るまでの対応は?⇒一時的に特別教室2部屋を転用していく。

(5)文化行事費 △582万円

 新型コロナウイルス感染症の影響で一部事業を中止したため、減額するものです。

(6)アートスペース運営管理費 △1,164万円

 新型コロナウイルス感染症の影響で一部企画展を中止したため、減額するものです。

(7)学校体育施設開放事業費 △460万1千円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、学校プール開放事業を中止したため、減額するものです。

清水委員

 プール開放について、プール自体をなくしていく傾向にあるが、藤沢市でも同様に進めていくのか?⇒55校に設置されているが老朽化が進んでいる。市営プールや民間プールの活用も今後検討していく必要があるが、当面は現状維持としていく。

(8)ビーチバレー大会開催関係費 △1,090万円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、ビーチバレージャパン、全国中学生ビーチバレー大会、神奈川県中学生ビーチバレー大会を中止したため、減額するものです。

(9)ねんりんピックかながわ2021開催関係費 △500万円

 新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、ねんりんピックかながわが1年延期となったため、減額するものです。

※この議案は、味村委員のみが反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

議案第71号 令和2年度藤沢市北部第二(三地区)土地区画整理事業事業費特別会計補正予算(第1号)

 新型コロナウイルス感染症の影響により、工事費6,000万円について、明許費設定をするものです。

※この議案は、味村委員のみが反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

議案第72号 令和2年度藤沢市介護保険事業費特別会計補正予算(第2号)

 介護保険法改正に伴う制度改正及び報酬改定に対応するためのシステム改修及び、保険給付費・地域支援事業費について対象件数の増加により、1億4,677万3千円を増額するものです。

※この議案は、味村委員のみが反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

議案第73号 令和2年度藤沢市下水道事業費特別会計補正予算(第2号)

 マンホール蓋交換工事、取付桝設置工事、北部2-3地区内取付桝設置工事について、債務負担行為を設定するものです。

※この議案は、味村委員のみが反対しましたが、賛成多数で可決すべきものと決定しました。

議案第74号 令和2年度藤沢市民病院事業会計補正予算(第5号)

 新型コロナウイルス感染症に伴うオンライン診療体制構築のための施設整備などを増額するものです。

東木委員

 オンライン診療を導入するスキームは?⇒コロナ禍において、臨時的に認められているもので試行するもの。

 まだ具体的には決まっていないということか?⇒患者の希望が前提だが、急性期なので全ての患者はできない。全ての診療科でできる環境を整えていく。

味村委員

 県の入院優先度の基準とは?⇒本日から適用となる。重症化リスクの高い人は入院としていたが、年齢やハイリスク要因を点数化して5点以上が入院という目安とするほか、医師の判断でも入院可能となる。

 本来入院が必要な患者が入院できなくなる可能性はあるのか?⇒無症状の方は経過観察しており、症状が出た時に入院できる体制となっている。

清水委員

 点数化は、これまで無駄が多かったということか?⇒症状がなくても入院している状況があり、退院まで症状出ない人もいる。そのことで確保できる病床が確保できていないため。

 市民病院での点数の割合は?⇒2月に発生した時は、陽性者は全て入院となったが、その後、重症・中等症の入院となった。状況を見ながら取組んでいく。

※この議案は、全会一致で可決すべきものと決定しました。

※以上、報告とします。


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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