平成28年度予算等特別委員会を振り返り

 藤沢市議会2月定例会において、平成28年度予算を審査するため、8日間に渡り予算等特別委員会が行われ、トータル42時間53分の質疑がされました。私は委員ではなく、会派の予算討論を担当したので、全て傍聴しましたが、疑問に思うことが多くありました。

 それは、次のような質問のパターンです。①平成27年度の実績と成果は?②平成28年の取組内容は?とか、①平成27年度の取り組み状況と課題は?②平成28年度に向けての方向性は?というものです。この質問に市側が答弁をして、それでは次に、、、と次の質問にうつる。こんな時、私は、それで?と思うのです。

 私は、そもそも議会での質疑は、課題提起や要望・要求であるべきだと思っています。私が会派の委員にお願いした質問は、例えば、学校給食調理室への空調整備です。これは、整備計画が若干遅れていることを承知していましたので、何とか、早期に整備がしてほしいと思うからです。なので、質問では、早期に整備するべきだが?という質問になります。また、選挙の投票率が低すぎることに対して、もっと市民が政治に参加するためにも、少なくとも市の職員は率先して投票に行くべきと思うので、周知を徹底するべきだが?という質問になります。

 27年度の実績や成果を聞いて、28年度の取り組む考え方を聞く。これは、何の課題提起にもなっていませんので、課長補佐や課長で十分答弁できるのです。なぜ、副市長、部長が出席しているのか?それは、課題提起や要望・要求されたときに、理事者の判断が必要となった時のためですから、理事者の答弁がいらない質問は、直接職場に聞けばいいことだと思うのです。もちろん、新規事業や拡充事業は内容を質問するのも当然だと思いますが、他の事業は、継続事業ですので、そもそも事業の内容は承知をしているということになります。今年度より大幅に予算が増減している事業であれば、その理由を確認することは良いと思いますが。

 議会最終日の終わりに、退任する藤間副市長がおっしゃいました。予算委員会が一般質問化していると。一般質問は理事者調整をして答弁をしっかり調整しますが、本来予算委員会は、事業を行っている部門の職員が出席するので、どんな質問にも答えられるように、昔は、委員会に備えて、想定質問をつくるなど、緊張感を持って議会に臨んだものだったと。それが、今は、答弁調整をしているので、質問も答弁も出来上がったものを委員会で読み合わせるだけになっている。職員の対応力、答弁力など、レベルは低くなってしまっていることを感じるとのことでした。私もその通りだと思います。全て答えられなくても、職員は一人だけではないですし、責任ある答えを求められれば、課長も、部長も、副市長もいるわけですから。

 以前から感じていましたが、予算委員会の質疑のあり方を検討する必要があると思います。前にも協議がされましたが、時間制限を設けることで、事前に担当に聞けば解決できる質問は不要となります。そのことで、課題提起型の質疑に変わっていくのだと思います。これも議会改革だと思います。


おおや徹

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