2011.10.7 藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会

 10月7日 13:30より、藤沢都心部再生・公共施設再整備特別委員会が開催され、私は委員ではないので、傍聴参加しました。委員会の内容(抜粋)は次の通りです。

 まず、市側より、「新たな公共の視点による『市庁舎・市民会館等再整備に当たっての事業手法のあり方』に関する提言」を受けての藤沢市の基本的考え方について、説明がありました。基本的な考え方の要旨は次の通りです。

1.基本的な視点

(1)市庁舎・市民会館等の再整備に当たっては、厳しい財政状況を踏まえ、従来と発想を切り替えて、新しい公共の視点に立って、民間の技術・資金等を導入と公民連携を前提に、財政支出の平準化を図る必要がある。

(2)本館・東館について、東日本大震災後、緊急移転が行われており、市庁舎機能を十全のものとするため、最優先に早期建替えが必要である。

(3)市民会館は、担ってきた芸術・文化の鑑賞機会を継承、市民文化活動の発信拠点として更に発展していく必要がある。また、南市民図書館は、情報・学習機会の重要な拠点として、MLA連携(Museum(博物館・美術館)、Library(図書館)、Archives(文書館)の特性や組織の枠組みを超えた連携)を基本に、機能の拡充を図る必要がある。

(4)第1段階では、「アイデア提案」を民間事業者に求め、そのアイデアを基に市が事業構想素案を作成し、市民・活動団体から意見を求め、事業構想を作成していく。

2.基本方針

(1)事業手法・事業スキーム

 ①公民連携事業化提案制度(2段階方式)を導入する。

 ②余剰地、余剰容積に民間施設の導入を図り、公共資産の有効活用を行う。

 ③朝日町地区・鵠沼東地区・湘南C-XのC-1街区の3つの敷地を活用して、公共施設の建替えを行う。

 ④建替え対象施設は、本館・東館・市民会館・南市民図書館・青少年会館・藤沢保育園

(2)3つの公有地の土地利用方針

 ①2核連携型市庁舎として政庁機能は、朝日町地区に位置付ける。

 ②図書館機能は、鵠沼東地区または朝日町地区での提案を求める。

 ③市民会館は、最もふさわしい地区での提案を求める。

 ④3つの公有地の余剰地・余剰容積を活用した、民間事業者による土地利用計画及び施設計画の提案を求める。

 ⑤仮設建築物を建てずに建替えを行う。

(3)施設機能・規模等の方針

 ①新市庁舎の職員数は現行の約1,200人で対応する。

 ②新市庁舎の延床面積は13,000㎡を上限とする。

 ③来庁者向けの、子どもの一時預かり機能と、職員の働きやすい職場環境に向けた庁内保育施設の提案を求める。

 ④南市民図書館は、延床面積4,000㎡を上限にMLA連携を基本に計画の提案を求める。

 ⑤南市民図書館の運営は、市民運営で整理する。

 ⑥青少年会館・藤沢保育園は単なる集約化ではなく、再編成、新機能の付加などを考慮した提案を求める。

(4)建替えに当たっての方針

 ①新市庁舎は、最優先に早期の建替えを行う。

 ②その他の公共施設のスケジュールは、財政支出の平準化、効果的な事業手法を十分勘案した提案を求める。

(5)資金、収支計画に当たっての方針

 ①「起債の活用」・「PFI、リース方式など民間資金の活用」・「区分所有、等価交換、定期借地、余剰地の有効活用など公有地の活用」など、様々な仕組みを活用し、最も効果的な事業手法の組み合わせの提案を求める。

 ②朝日町地区の商業地域部分、鵠沼東地区、湘南C-XのC-1街区の土地は売却しない。

 ③施設の集約によって生じる跡地については、売却を検討する。

 ④公有地の余剰地・余剰容積については、定期借地料・賃貸料・固定資産税など、恒久的な財源確保につながる提案を求める。

(6)地域経済の活性化方針

 ①地元企業の有効活用、地域雇用の充実に資する提案を求める。

(7)公民連携事業化提案のスケジュール

 ①第1ステップ 平成23年11月下旬頃~平成24年3月末頃を想定

  この「基本的な考え方」を基に民間事業者からアイデア提案を募集→優れたアイデアの選定。

 ②第2ステップ 平成24年4月頃~平成24年12月頃を想定

  アイデア提案の評価結果を公表→事業構想素案を作成→市民・活動団体から意見、提案を求める→パブリックコメント→事業構想の策定。

 ③第3ステップ 平成25年1月頃~平成25年5月頃を想定

  事業化提案募集要綱の作成→事業化提案募集。

 ④第4ステップ 平成25年6月以降を想定

  事業化提案の選考結果の公表→最優秀者と事業化に向けた諸手続き→事業着手。 

 説明後、質疑が行われました。内容(抜粋)は次の通りです。

佐藤委員

 藤沢市内の中学や高校が、鎌倉芸術館のホールを利用している。市民会館の大ホールに対する、市民ニーズの把握しているのか?→市民満足度調査を踏まえ、併行して、分析・把握をしていきながら、様々なチャンネルでニーズを分析していく。  音楽の利用は6か月前の受付となっているが、改善必要と考えるが?→庁内に設置した部会で、改めて市民の意見聞きながら議論していく。

桜井委員

 提言書と市の考え方の変更点は?→市民会館は、湘南C-Xへとなっていたが、市民の思いを受けて決めることとした。  本館・東館の今後は?→今年度末には全ての課が移転、その後、取り壊していく。  市民会館の建て替えまでの安全性の確保は?→総合管理の中で、点検し、緊急時の避難誘導体制を確保していく。  

塚本委員

 トータルの財政支出を減らしていく必要があるが?→新総合計画がスタートしている。この10年20年を見据えて、手法の精査をしている。政策的経費は100億円を割っていく中で、全体を精査していく。  アイデアの情報管理は?→知的財産の管理、公開に当たっては十分検討していく。  地域経済の活性化、具体的には?→金融・建設などに寄与すると考える。地元企業の優先などを検討していく。  スケジュール示されたが、変更あるか?→想定であり、議論の進捗、意見により前後することもある。

加藤なを子委員

 庁舎内保育施設の内容は?→事業所内保育として設置は必要と考える。職員課が職員向けのアンケートをしており、規模の把握している。  この基本的な考え方を市民に示して、基本的な考え方を修正した上で、アイデア提案を受けるべきと思うが?→資金調達などトータルで整理した上で意見を聞く。従前のような単なる建替えでないため。

原田委員

 新市庁舎の職員数の1,200人は決まりか?→現在の常勤職員1,162人、今後の国・県からの事務移譲も想定し1,200人とした。  上限13,000㎡の根拠は?生活保護課などの窓口に人があふれている状況あるが?→一時的な来庁者の集中にたいしては工夫していく。  藤沢保育園どうしていくのか?→保育園と青少年教会の一体化も含めて、アイデアを受けていく。

 質疑の後、塚本委員・佐賀委員・加藤委員から意見が付され、委員会が終了しました。以上、報告とします。

★市民の意見を聞くタイミングについて、質疑でもありましたが、市が示している段階で、市民から意見を聞いても、本当に軽微な部分しか反映されないと思います。

 市民の意見を聞き、その意見を反映するべきか、否か、多数の意見なのか、少数なのか、など、精査をして、反映するべきものは反映できるよう、事業構想素案が固まる前に、市民の意見を聞くべきだと私は思います。

 

 

  


おおや徹

藤沢市のためにがんばります!

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